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    sigureno_3

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    sigureno_3

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    親バカしているサイカと巻き込まれたガオくん。ラシェドさんにあきれられるの、ひつじが怖くてかけなかった。画面外で呆れてもろて……

    夜更かし カツカレー添え「なあ、ガオ聞いてくれよ」
    ドンと出されたのはカツカレーである。カツは商店街の肉屋のもので厚い肉とカラッとした衣がおいしい。ちなみに空席にもしっかり一人前が置かれているがガオもサイカも当然の顔をして気にしなかった。ちなみにもうひとつ伏せられたお椀の席はラシェドの席である。
    夕食を食べるには遅い時間。小鈴はサイカと共にとっくに食べて、歯を磨いて、お風呂に入って、夢の中である。ガオが遅くなったのは、ちょっとばかり学院の宿題がかさばったためとかなんとか。サイカにはそんなことより、なので割愛する。
    「ふぁに?」
    たっぷりのルーをごはんとカツにかけて頬張る。見つめる先のサイカは真剣そのものの顔をしている。
    「最近、小鈴がな」
    この時点でガオの目が頼れる仲間を見る目からめんどくさい大人を相手するものに変わったが、サイカには関係ないのである。
    「ラシェドが何好きかとか聞いてくんのよ。カレーつっても信じてくれないし、ふざけてるの? って冷たい目で見られるし、ついでに好悪かといわれれば違いますがって脳内でツッコミ入るし、いやそれはいいとしてだ。お父さんは認めません!」
    「サイカ、酔ってる?」
    「シラフだ」
    「余計にだめだぜ」
    さてどうしようとガオはカレーを食べながら考える。今回は特に渡せるものもない。
    「あ」
    「ん?」
    「友達が、オレより偉くて書警のやつ紹介しろって頼まれて。サイカ知らない?」
    あまりに脈絡もないが、――脈絡があってもガオが困るだけなのでそれでいいのだが、自分の悩みを相談することにした。
    「あ? 書警? お前より、ってことは達人とか魔道師とか?」
    「多分そう」
    ぐるぐると暗くなっていた目がちゃんと仲間の目になってガオはほっとした。ついでに困っていたことも解決すればいいなと期待でサイカを見る。
    「俺も大法典に長いか、ってと……いやまて爺さんがそうだったか……?」
    「いそう?」
    「階梯がどうだったかがうろ覚えだから明日確認しとくわ」
    「! よっしゃ。サンキューだぜ! サイカ」
    「どーいたしまして」
    問題は流されてすり替えられてまあなんとかなった。そのことにもガオはほっと胸を撫で下ろす。ラシェドが合流して再燃し、本人に窘められるのはまた別の話である。
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    エイリアン(小)

    DONE七五(過去作品)
    第0回お題「料理」
    ...労働はクソだ。
    体全体を包み込む倦怠感、目の奥がジンとして熱い上、吹き付ける風は冷たく、指先から体温が奪われていくのを感じる。ひどく眠い。
    少し早足気味に入ったエレベーターホール、ボタンを押して、やってきたエレベーターに乗り込んだ。
    ゆっくりと上がっていくエレベーターの中でこめかみをほぐすように押す。
    別に呪霊に手こずったわけではない。全ての任務において呪霊の級は二級が殆どであり、幾つかの任務では一級討伐のものもあったものの、そのどれもが一級でも下、どちらかと言えば二級に近い程度の呪霊だった。
    問題なのは、その量。
    呪術高専を規として2、3時間の移動を必要とする任務が多数あり、全てこなすのに丸四日。
    柔らかいとは言えない車内のシートで短時間睡眠のみを取り続け、食事は冷たいコンビニ食ばかり。
    決して車のシートやコンビニ食を卑下しているわけではないのだが、やはり体は柔らかい布団や温かい食事を求めてしまう。
    時刻は0時、深夜帯に差し掛かるこの時刻に外を出歩くような住民なんてこのマンションには少ない。
    静まり返った廊下に自分の足音のみが響く。
    部屋の前、鍵を取り出して差し込み、回した。
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    Sssyashiro

    DONE2話目!
    【展示】敷島さんとの共同企画🍴
    ・トンデモ料理を作っては5に食わすことでストレス発散する7がいる
    ・つきあってないけど……ふふ♡
    ・懐かしのリレ〜小説的なアレ
    02■KYOKI NO SYOKUTAKU02■トナカイ / ポロン・カリストゥス / ヴォイシルマプッラ



     七海に部屋に呼ばれるなんて、僕ってばけっこう仲よくなれてる……? と無邪気に浮かれることができたのは最初だけだった。
     絶対にキッチンはのぞかないでください。アナタはここで好きなだけくつろいでくださって構いませんので。それでは。
     いやそれではじゃねえんだよ、と言えなかったのはこの間の七海を知っているからだった。
     そう、あの日の七海もこんなふうだった。手ぶらでどうぞ、ってなんかもうすげえ圧強めのメッセージひとつで僕を呼びつけてきてさ……でもそのときの僕は喜んだわけよ。あっこれはなんかつくってくれんだな、前に料理がストレス発散だつってたしこれは! これはなんかあるな……! って純粋な僕はめ~ちゃくちゃ喜んだわけ。料理系Youtuberもびっくりな広さのキッチンでなーにつくってくれんだろ♡ ってもうウキウキしながら行ったのよ玄関から。玄関から! なのに七海は寒気するくらいの微笑みで「ソファでくつろいでいてください」でその後はもうなに、あまりにもアバンギャルドなサウンドが……腰かけたソファから、下ろしたつま先から、伝ってくるのよ……調理中ASMRだつってこんな斬撃音再生されたら即BANされるぞマジで、くらいのやつが。これはあれだ、僕がおもしろ半分にクソデカシステムキッチンを煽ったこと根に持たれてんだなー、あれそんなヤだったのかなー、いやアイツ結構怒りの沸点低いからなー、なー、なー……とかこの僕がめずらしくも反省しながら震えてたら出てきたの料理が。ガタンつって料理が。
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