Recent Search
    Create an account to secretly follow the author.
    Sign Up, Sign In

    HQ_kazu613

    @HQ_kazu613
    なんか載せます

    ☆quiet follow Yell with Emoji 💖 👍 🎉 😍
    POIPOI 27

    HQ_kazu613

    ☆quiet follow

    こんな日常 侑日

    #侑日
    urgeDay

    侑さんはよく、俺の肩に肘を置く。それも右肩が多い。海外では当たり前の距離感ではあるが、ここは日本。彼のパーソナルスペースが狭いのだろうかと思っていたが、どうやら俺にしかそうしないらしい。
    「なんで肘置くんですか?」
    「ちょうどいい高さやもん」
     それだけの理由で、と思いながらも首を傾げると嫌やったら言うて無いとも言われた。別に嫌では無かったし、肘を置かれている割に体重はそれほどかけてこないので、大丈夫ですよと許していた。
     それが、付き合う前。今考えたら、あれはスキンシップの一環だったようだ。
     付き合ってからもそれは変わらず、むしろひどくなってきた。みんなが居る前では肘を置く程度だが、二人きりになると後ろから抱きしめられ顎を乗せてくる。そのままぐりぐりと頭をすり寄せてくることもある。
    「侑さんは、俺の右肩好きなんですか?」
    「右肩だけちゃうでー、翔陽くんの隅から隅までぜーんぶ好き!」
     わざとらしい子どものような言い方は、もう慣れてしまった。本当なのか嘘なのか、見分けるのが難しいが彼が俺に嘘をつくのはそれほど無いので、本心だと受け止めておく。
    「なんやろ、治りがええねん」
    「治りが」
    「せや。翔陽くんおったら手伸ばさなあかん呪いにかかってしもたんかもしれんわ」
     そんな呪いが本当にあったら大変だが、ようはくっつきたいだけとも取れる。
    「俺も、侑さんにくっつきたいです」
    「今くっついとるやん」
     二人がけのソファにぴたりと体を合わせている。確かにくっついているけど、そうじゃない。
    「俺の方からくっつきたいんです」
    「違いわからんけど、まぁええわ。何したいん?」
     肩にかかっていた体重が遠ざかる。顔を上げニヤニヤと笑みを浮かべる彼の鼻に手を伸ばし、ぎゅっと摘む。
    「痛っ! なにしとんねん、俺の高い鼻に恨みでもあるんか」
    「いや、摘みやすそうだなと思って」
    「ほんま、翔陽くんが時々わからん」
     それはお互い様、と言うより先に鼻から手を離し両手を広げて彼の胸に飛び込んだ。ぐえっ、と声を上げてバランスを崩す侑さんは、そのまま倒れるので必然と俺が上に乗るような体勢になる。
    「ちゃんと受け止めてくださいよ」
    「不意打ちは反則やろ」
     どんっと胸に頭を預け侑さんのほうを見ると、嬉しそうに口角を上げている。口ではあぁ言ってるが、俺の頭を撫でる手も腰に回された腕も嫌だとは言っていない。
    「こうしてくっつくのも、悪ないな」
    「重くないですか」
    「ぜーんぜん。ただほんま不意打ちだけはやめてな」
     いつも突然くっついてくるのはそっちなのに、とは言えずとりあえず頷いておく。それだけで、彼は嬉しそうなのだからまぁいいだろう。
    「なんか、侑さんの気持ちわかった気がします」
    「ほんま? 俺が翔陽くんのこと大好きなのわかってくれた?」
    「それは前から知ってますよ」
     当たり前のことでしょ、と首を傾げると、彼は目を閉じてあーっと声を上げる。
    「なんか今、めっちゃ幸せや」
     噛み締めるように言う侑さんに、俺も頷く。
    「俺も、幸せです!」
     体を伸ばし彼の顎先にキスをすれば、それはずるいわとわしゃわしゃ髪を撫でられ次はちゃんと唇同士でキスをする。
     自分のパーソナルスペースに大好きな人がいるのが、こんなにも嬉しいことなのかと実感しながら侑さんと笑い合う日々の大切さに、愛おしさが増した、そんな一日。
    Tap to full screen .Repost is prohibited
    💕💕💖💓💖😭💯😍👍🙏💓💓😭😇💯☺💖💞👍☺🙏💕☺😍❤❤❤☺🙏❤❤❤🙏💖😍💴😭☺🙏❤❤❤❤💯☺👏💖💯💞😍💖💖👏💖💖💖💖☺💖
    Let's send reactions!
    Replies from the creator

    related works

    recommended works

    HQ_kazu613

    DONEラブレターとビデオレター、そして

    https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=13847403
    の二人のその後。
    家の鍵を渡していいのか迷う侑と、帰国してきた日向のお話
    関西空港の国際線到着ロビー。電光掲示板の前で一人、目的の飛行機が無事に到着したことを確認し、少しホッと胸を撫で下ろす。あとは入国審査と荷物をピックアップすれば、かれはこの自動ドアの向こうから出てくるはずだ。
     実に一年ぶりの再会。しかし一年前とは違うのは、あの時言えなかった言葉を伝えた後だと言うこと。自分の気持ちも、相手の気持ちもわかった後の、なんともむず痒い気持ちを抱えたまま、顔を合わせるのはやはり緊張するものだ。
    「あーはよ来て、いやでもなんて言うん」
     昨日から、同じ調子だ。早く会いたい、でも会ったら何を言えばいいのかわからない。でも、会いたい。その繰り返し。何度もメッセージの交換はしているが、会話をするのも実に想いを伝えあった日以来だ。時差十二時間はやはり生活という意味ですれ違うものだ。
    「……あかん、緊張してきた」
     うろうろと到着ゲートの前を行き来し、もはや不審者だろう。落ち着くためにベンチに腰掛ける。
    「やっぱ、鍵とか重いか」
     一人で住んでいる一軒家の合鍵。まだ想いを伝えあっただけで、友人以上恋人未満といったところだろう。そんな状況の相手に合鍵もらうとか、重い男やと思わ 2412

    HQ_kazu613

    DONEその瞳に映るのは

    侑→日ぐらいの距離感
    試合中、ベンチでの会話
    アニメ見て改めて、侑には日向の光は眩しいだろうな、と思ったので
    試合中、違和感がありそれが監督にもバレてたみたいですぐにベンチに下げられた。まだいける、という気持ちとちょっとやばいかもしれへん、という葛藤を抱えたままベンチに座らされ駆け寄ってきたスタッフに左手を差し出す。このスポーツをしてると、突き指なんて普通すぎて痛いとかも感じひんようになったけど、今回はちょっといつもの感じとは違う。とりあえず冷やそうと、別のスタッフから氷嚢を受け取り、左手の薬指に当てながらそれでも続いている試合をまるで観客のような目で見つめる。今のトスはないやろ、ぼっくん助走短かったのによぉ飛んだな、相手のブロックうまいなめっちゃ分析されてるやん。コートの中では見えなかった景色が見えてくるのはいいことかもしれないが、やっぱ俺はそこに居たい人間なので唇をぎゅっと噛み締めた。
    「大丈夫ですか」
     後ろから近付いてきた翔陽くんが、俺の顔を覗き込む。今日も大活躍でバンバン点数を決め、俺のトスにもちゃんと反応してくれた相棒は、ちょうど交代で下げられていた。今日はたぶん、このまま彼の出番はなく試合は終わるだろう。もちろん、勝利で。
    「あーたぶんな。こんな痛いの初めてやわ」
    「すごい変わっ 1349