消えた犯人を追え!
日課にしているパトロールに出かけては紅い夕焼け色の校舎を少年は練り歩く。何事もなければいいが人が迷い込みやすくなるこの季節にそんな甘さは通用しないだろう。
この高校は残暑が厳しい九月に文化祭がある、その準備期間を含めた一週間は逢魔ヶ時に差し掛かると学校は臨界して怪異蠢く世界と繋がってしまう。そのちょっとした時間に迷い込む人間の多いことと言ったら。自発的にパトロールを始めて進んで面倒を見てきた。その事に後悔はなかったが、今夜はちょっと面倒事になる予感がして、少年は警備帽の下で人知れず溜め息を吐き出した。
目の前に立ち上がったメイド服の人物から発される怒りのオーラにあてられて。
「……絶対見つけて一発殴ってやる」
拳を握りしめ、物騒な言葉を口にするそれは中性的な少年の声。メイド服に身を包んでいるが紛う事なき少年だ。背中に伸びた黒いロングストレートのウィッグとゴシック調のメイド服のせいで一目では少女にしか見えないが、警備帽の少年と顔見知りでもある。
メイド服を着て眠っていた彼を見つけたのは十数分前、電気が点いたままの教室でロッカーに背を預けて眠る姿はさながら不思議の国のアリスのようで。
不用心な娘だと思いながら肩を揺り起こした。
「あれ……先輩?」
「誰だ」
聞き覚えのある声を出した少女は自分の姿に気付いて、静かに眉をひそめてから鏡ありませんか? と言うその顔をじっくり眺める。
逢坂です。と名乗る声に、目の前の少女が刀を渡した少年と重なった。小柄な体格にメイド服はあつらえたかのようにピタリと嵌っている。見事に化けたものだと感心したが、自発的に着替えた訳ではなく騙されただけらしい。着替えさせた当の本人はここにはいないようだ。
「メイド喫茶の試着にしては気が早いな」
「それは俺のクラスじゃありません、と言うかメイド喫茶知ってるんですね……」
「今年の催し物にあるだろう」
「よくご存知ですね」
「伊達に校舎内をうろついてはないからな」
はあ、と少年の視線が少し冷たくなった。着替えたくても制服はおろかロッカーに常備していたジャージすら見当たらなくて仕方なくそのままで佇んでいる。犯人は何が目的なのかさっぱりだ。
「ただの悪戯だと思います、人をからかうのが好きな奴ですから」
「そうか」
「月曜に先輩が担いで来てくれた奴見ませんでしたか、茶髪で背が高くて……」
「見てないな」
だったら探しに行くしかないか……と少年は呟くも教室から出ようとしない。女装を見られるのが嫌で踏ん切りが付かないと言った所か。
「問題ないだろう。似合い過ぎててまずお前だとは判らない」
フォローになってないです……と肩を落とす少年の背中に同情しつつ、一人で行かせるのも心配だから付いて行く事にした。
電気の点いてる有無に関わらず片っ端から教室を見て回る。途中何人かの生徒や怪異と出くわして、その誰にも格好について言及されなかった事に少年は複雑そうだ。
彼らが気付かないのも無理もない、薄暗いこの建物の中では背の低さも手伝って小柄な体は余計に少女に見えてしまう。長髪のウィッグは違和感を無くさせるのに一役買ってしまっている。メイド服に手にした刀は多少違和感があったが、この世界の中では些末でしかなかった。
「結構人が残ってますね」
「お前みたいに居残る輩もいるしな、毎年この時期は人間が多くて困る」
「先輩は……」
「あらた!? うわー何でそんな格好してるの、かわいい!」
速攻でバレた。抱きついて来たカーディガンを着た少年に、これは違うんだちはや……とうなだれる少年が哀れだった。
「何だ、友達の悪戯かあ。面白い人だねー。おれてっきりあらたが女の子になっちゃったかと」
「止めてくれ、冗談じゃない」
「あはは、ジョーダンだよー。でもすっごく似合ってて可愛いよ?」
「褒めてないから……」
知人らしい二人は警備の少年を置いて盛り上がっている。どうして君がここに? と少年が首を傾げる。それは企業秘密なんだーとカーディガンの少年は明るく笑った。
「どう間違っても本物のおれは出れないから特別出演って奴なんだって。今日はブルーじゃないからね、ちゃんと千隼だよ」
「それはうれしいけど何だか複雑だな」
立ち話も長くなるからと三人で歩き始める。教室は粗方見て回ったから次は、
「残りは美術室と音楽室か」
「ですね、あと体育館も」
「如何にもお化けが出そうだねー、楽しみ」
少年と手を繋ぎ、カーディガンの少年はニコニコと手を振る。逢魔ヶ時の世界に来るのは初めてなのかずいぶんご機嫌だ、怖さに耐性があるのか単に鈍いのか。
美術室では黙々と絵筆を動かす何かがいただけだが、音楽室は目が光る作曲家の絵画や一人でに鳴るピアノ等、複数の怪異現象が出て割と賑やかだった。
案の定千隼はちっとも怖がらずに、怖いねーとニコニコ微笑むだけだ。ここには目に見えない怪談や怪異しかいなかった。
「……可愛らしい格好してるね」
「誤解の無いように言っとくが任意じゃない」
「似合ってるのに。私もそんな可愛い服着たいな……」
「いいね、きっと似合うよ~」
「そう……? あなたもかわいいから似合いそうね……」
「おれはいいよー」
と途中出会ったおかっぱ頭の怪異の少女にからかわれたりしながら、人探しは続く。
体育館裏からくゆる煙を見つけたと思ったら不良が吸う煙草の煙だった。自分たちを一瞥するだけして興味がなさそうに目を逸らす。
「また君は喫煙か」
「あ? 何か文句あんのか」
「体によくないだろう」
「そう思うなら近寄んじゃねーよ、はなれろ。女の体には悪いだろ」
怖じ気ずに近寄っていく新を二人は遠巻きに眺めている。あらた度胸あるね、と耳打ちする千隼も大して怖がっていない。
悪いが男だ、と被ってたウィッグを外すとアンタ、逢坂……先輩だったか? と目を丸くした不良の口から煙草が落ちた。
「覚えてるのか」
「あんな不思議体験、中々忘れられねーだろ。それよりなんつー格好してんだよ」
「制服が無くて着替えられないんだ。知り合いの馬鹿が勝手にした事であって俺の意志じゃない、とだけ言っておく。
遼、茶髪の背の高い奴を見なかったか?」
「ここでずっと煙草吸ってたから知らねえな」
そうか……とウィッグを被り直す新に、何でまたそれ被るんだよ、だから女に見えんだろがと頬を赤らめて不良が立ち上がる。あらたの知り合いなの? よろしくーとこれまた物怖じしない少年に握手を求められ、若干戸惑っていた。
「おれ秦野千隼、あらたの幼なじみだよ。君は?」
「……立花遼。一年」
「ちはやは体が弱いから煙草は意してくれ」
「歩き煙草はやんねーよ」
煙草を踏みつけながら言う。彼もついて来るらしい。
校舎内はこれでほぼ回ったと言える。とすると、
「……祭りの中か、厄介だな」
「お祭りって?」
「学校の中で怪異の祭りが催されてるんだ」
「面白そう! 遼は行った事ある?」
「一度だけなら」
「射的がすごく上手いんだ」
「いいなー、おれも射的したい」
「遊ぶのは構わんが目的を忘れるなよ」
祭りを探す為に校舎内に戻った途端、誰とも知れない悲鳴が廊下の向こうから聞こえてくる。
「この悲鳴は」
「奴か」
「吉田先輩を覚えてるんですか?」
「段々思い出してきた、そっちのでかい一年も見せ物小屋で一緒にいたな」
「静かだと思ったら、アンタ忘れてたのかよ」
「悪いな、記憶が朧気で定着しないんだ」
「……ねえ、あれ」
千隼が指差すと同時に刀を鞘から抜き放ち、新が駆け出す。必死にこちらに向かって走る眼鏡の少年のすぐ後ろに巨大な山車が迫っていた。彼の横をすり抜け、妖刀で山車を一閃させた。
追って来る山車が消えると安心したように床にへたり込む眼鏡の少年に大丈夫ですか。と新は手を差し伸べる。
「た、助かった……あれ? その妖刀は……もしかして、木曜に会った逢坂か?」
「はい。吉田先輩も覚えてるんですね」
「研究の論文が書けなくなるのに忘れてたまるか。その格好はクラスの催し物か何かか? 少女にしか見えないな」
「すみませんがこの格好については深く追求しないで下さい」
分からないけど分かったよ、と新の手に掴まって立ち上がる。
あらたすごーい! と後ろから千隼が抱きつくのを余所に、遼は一人呟く。
「あんな山車に突っ込むとか思ってたよりヤベェなあの先輩……」
「月曜に一度見てるからな。それでなくても奴は意外と好戦的だぞ」
「物怖じしない性格は知ってたけどあそこまで行くと無謀だろ。大人しそうな見た目してるのに、ホント人は見かけによらねえな」
好戦的と言うよりは一人で背負う余り、物事に突っ込んでしまうのだろう。それが人には無茶無謀に映る。
遼は後ろ頭を掻いた後、スカートの下はそのままなのな、とぽつりと呟いた。流石にそこは触れないでやれ、と溜め息が漏れた。
祭りに足を踏み入れると四人がそれぞれ高揚するのが判った。表情の少ない新でさえ類をほころばせ、はしゃぐ千隼と一緒に浮かれている。射的やろーよ、射的。勝負しよ! と遼の腕を引っ張る千隼。
「走り通しで疲れた……何か飲み物がほしいよ」
「ほら」
「あ、ありがとう。お前は喉渇かないのか?」
「必要ない」
「先輩、飴屋さんからぶどう飴もらいました。どうぞ」
「ああ、頂こう」
「……お前、逢坂には甘くないか?」
気のせいだろうと吉田から突き刺さる視線をやり過ごし、ぶどう飴を受け取る。吉田先輩もと飴を手渡すが、お腹空いてないから僕はいいよと頭を振って断っていた。全員分の飴をしっかりともらって来た彼は案外ちゃっかりしている。
「ところで、何でその遠藤って奴を探してるんだ?」
「制服が無いんで取り返す為です。流石にこのままでは帰れませんから」
「ふうん、だったら携帯で呼び出した方が早くないか?」
「すみません、携帯電話持ってないので……呼び出す方には気が回りませんでした」
「素直に出るとは思わないけど仕方ないな。僕の携帯で呼び出そうか?」
ポケットから携帯を取り出した吉田が画面を見てぎょっとする。や、やっぱり足で探そう。それがいいと仕舞い直す顔は明らかに怖がっていた。おかしなものでも映っていたか。
「あらた、お金持ってない?」
「鞄は無事だから手持ちは多少あるが貸さないぞ。飴で我慢しておけ」
「わーい、おれパイン味ね。あのね一回交代でやってたんだけど、遼手加減なしで全部落としちゃうんだもん。おれ、これしか取れなかったよ」
「これは?」
「本日の掘り出し物だってよ」
遼が両手に抱えた戦利品は大量だ、聞いてた通り射的の腕は確からしい。
要る、要らないと景品をより分けながら鞄に詰めるその半分くらいは千隼の元に集まって、ほくほくと千隼の顔がほころんだ。
唯一の千隼の戦利品は、丸い形の懐中時計のようだが針も無ければデジタル表記でもない、それを吉田は持て余しているようだ。
「〇ラ〇ンレーダーか」
「それ何ですか?」
「○ラ〇ン○ールだよね、兄ちゃんと一緒によく読んだなあ」
「要するに追跡機だ」
天辺のスイッチを操作してやると音と共に一つの光が画面上に明滅する。何かの位置を示しているらしい。従って進んでいくと探し人はあっさりと見つかった。都合が良すぎても逢魔ヶ時の世界だからで通用する、実に便利だ。
「……新! どこ行って」
「やっと会えたな。速やかに制服を返して事情を説明しろ」
「分かった、分かったから刃向けないで」
「コイツが探してた奴?」
「みたい。本当に背高いねー」
「先輩方が小さいんじゃないすか」
「ぶー、遼も大きいもんね。これでもマッチョになる予定だったんだよ」
「ならなくて正解っすね」
「……立花は何で秦野には敬語使うんだ?」
「それはおれの方が先輩だからー」
「先輩扱いするとすげーうれしそうにするんだよこの人。こんなの抗えねえよ」
「僕だって三年だから先輩だぞ」
「いや、アンタは逢坂先輩に助けられただけだしよ」
あれは仕方ないだろ……と吉田の声が尻つぼみになっていく。そんな中、新と仁が言い争う声が聞こえてくる。
「俺の見立てで選んだけどサイズきつくない? 大丈夫?」
「腹立たしい事に動き回っても支障ない」
よかったと微笑う顔は余りにも屈託が無くて、思わず新は言葉に詰まる。代わりに警備帽の少年が問いかけた。
「何故このような事をした? 目的は何だ」
「目的って、メイド姿見たかっただけに決まってるじゃん。サッカー部がメイド喫茶やるからって、わざわざ橋本がメイド服見せてくれたのに着ないなんて勿体ないだろ? せっかく格好の素材が目の前にあるのに」
「それなら君が着てもいいんじゃないか」
それ誰得だよと仁は手を振るが、どんなものにも需要はあるものだ。たとえ少数だとしても。
「せっかくだから一枚記念に」
「ふざけるな、いいから俺の制服とジャージを返せ」
「なんつーかイケメンなのに残念な奴だな」
「女装が好きなのかな?」
「友達って言うかあれじゃ……」
「友人をこう言うのも何だが、あの執着はあやしく見えるな」
「仁はいろんな意味で新大好きだからなー、仕方ないよな」
「君たちは?」
「新と仁の友人でクラスメイトの橋本っす、ヨロシク!」
「同じく二年の佐野貴文だ」
「遠藤の言い分を聞くに、ある意味お前が元凶じゃないか」
「俺は全然そんなつもりじゃなかったんだけどなー。仁、何か変なスイッチ入っちゃった?」
「何かを拗らせたのは間違いない」
「……騒々しくなってきたしもう俺いなくてもいいよな、煙草吸いに戻るわ」
「遼帰っちゃうの? まだ朝には早いからそれまで祭りで遊ぼうよ、ねっ」
「秦野先輩がそういうならまあ、いてやってもいい」
「わあい、やったー。じゃあみんなで遊ぼー」
射的で距離が縮まったのか二人はすっかり仲良しだ。新と仁、それに警備帽の少年を置いて、五人の少年たちは祭り談義に花を咲かせる。
「向こう楽しそうだし、そんな恐い顔しないで俺らも混ざって遊ばない?」
「まだ目的を聞いていない」
「俺がどんな奴か解ってんだろ、お前をからかう為だよ」
「昏倒させてまでする事じゃない」
「昏倒って言うか睡眠薬だけどな。古いネタだけどお前、男が女に服をプレゼントする理由知ってる?」
知らないが、と頭を振る新の顎を上向かせ、脱がせる為に贈るんだよと耳元で囁いた。
「僕には口説いてるように見えるんだけど、アレ」
「口説いてますね。仁は遊び人だからあれでも通常運転の内ですが」
「いくら仁でも男は口説いてんの見た事ないわ、俺」
「逢坂先輩、あの遠藤ってのに男に見られてないんじゃね」
「あらたはちゃんと男らしいけどなあ」
顔赤くなってる、と頬をつつきからかう仁から目を逸らす新には悪いが、端から見るとイチャついてる風にしか見えない。
「もういいから服を……」
「返す代わりに俺に着替えさせてくんない? メイド服から制服にさ。お前も早くそれ脱ぎたいだろ、だから」
「いい加減にしろ、人を困らせて何が楽しい」
「アンタには関係ないだろ」
「これまでどれだけお前を探したと思ってる。茶番はもう終わりだ」
そんなの楽しいに決まってる、と新の肩を抱く仁は真顔だ。本当に仁はどうしてしまったのか、おちゃらけてはいるが別人のようだ。
「楽しいよ? 好きな子いじめんのは。だって怒らしたら俺の方見てくれるじゃん」
「は? えっ?」
「馬鹿馬鹿しい」
「告白?」
「逢坂先輩固まってるぞ」
「あらたを困らせるのはだめだよ! おれ怒るからね!」
「ひねくれ具合が仁らしいと言えば仁らしいが」
「なーんか本気っぽく見えないんだよな、仁だし」
「……なーんてね信じた? 全部嘘だよ、はは、引っかかった。だから、お前からかうの止められないんだよなー」
「…………地獄に落ちろ」
「おーっと、新選手見事なボディブロー! これは決まったー! 仁選手ダウンだー」
ワン、トゥーと面白がってカウントを取り始める橋本の傍らで腹を押さえていつまでも仁は呻いていた。
朝が来ると、じゃあおれはそろそろ戻るね。と言ってあっさりと千隼は消えてしまった。彼は最後まで楽しそうに笑っていた。
バイバイ、みんな元気でねと手を振る彼を見送った新は少しだけ寂しそうに俯いてから、君も元気で。ちはやと小さく呟いた。
ぞろぞろと開いた昇降口から人が散らばっていく。
どれだけの人が昨夜の事を覚えていられるだろうか。
「千隼くんいい子で明るかったなー」
「何でまだいるんだ、さっさと帰れ」
「お前と一緒に帰ろうかなと思って……コラ、置いてくなってば!」
「ちょっと待て。お前に一つ訊きたい事がある」
「なに? 用件あるなら手短に頼むわ」
「どこまでが嘘だ?」
簡潔に警備帽の少年は一言だけを口にする。遠藤仁という少年は嘘つきだと誰かが言った。なら執拗に新に迫った理由にも嘘が混じっている筈、どこまでが本当でどこからが嘘か。
もちろん全部だよ、と仁は薄笑いを浮かべて新の後を追いかける。
嘘つきめ。
「はあ、やっと追いついた」
「……今は君の顔を見たくない」
「まだ怒ってんの?」
「違う。君の相手をする余裕がないんだ」
「お前の幼なじみだっけ、千隼くん。ああいうのを癒し系って言うんだろうな、俺と正反対」
「……ちはやとまた一緒に遊べて楽しかった」
「うん、みんなで遊べて久々に楽しくて笑ったわ俺。こういうのも偶にはいいな」
みんな元気そうでよかった、そう呟く新の横顔は微笑んでいた。
微笑いながら次第に俯いていく、その顔は妙に寂しそうで。今にも泣きそうなのを堪えるかのように唇を噛み締めている。
「我慢するくらいなら泣けば? 親友がいなくなって寂しいんでしょ」
「わざわざそれを言う為に俺と一緒に帰ったのか」
どうだか、と仁は朝焼けの空を仰いで。その横顔をこのお節介と睨み付けて、新は目元を腕で拭った。
2015.3