双子初夜(2) 校舎に戻ってきたブルーが廊下の窓から教室を覗くと、片割れがいた。赤い法衣に白灰色の長い髪。他の術士たちと勉強をしているようだ。
その様子をブルーが目を細めて眺めていると、ルージュがそわそわしだして、パッとこちらを振り向いた。
「ブルー!」
と言っているように口を動かして、笑って手を振っている。
その様子にブルーも笑って、扉を開けて中へ入った。
魂を分けた双子は、近くにいれば直接姿が見えなくてもいるかどうかは見当がつく。十分に修練を積めば、テレパシーでやりとりすることも可能だと先輩の命術士たちは言っていた。
そのため二人は互いに近くにいるかいないか、常に気にしているのだ。
「どこ行ってたの。いなかったね」
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