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    @zenhouixxxx 【小説はR18 特殊性癖】小説の構想練る用 頻繁に書き換える・・・だったけどモデリングした画像も上げるかも

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    続き この段階で仲間になっちゃまだダメだった 多分これで

    リバルのiga団if
    リバルの属性:誰とでも寝る
    今後あるCP:リバル総受け(lnrb・iga団×リバ多)

    ゲドウ⑳re厄災の復活に備え、近頃英傑達はハイラル城に常駐していた。
    ある朝、宛てがわれた部屋を出て廊下を歩いていたリーバルは、見張りのハイリア兵に呼び止められ足を止めた。

    「リーバル殿」
    「ん?」

    リーバルの視線は、鎧で顔の見えない屈強なハイリア兵の姿を上から下へ滑った。
    一般の兵よりも背が高く、随分大きな身体をしている。もしや、と思い至ると、兵士は突然肩を震わせて拳を握り、再び口を開いた。

    「……スッパ様が見当たらない。もう2日になる……交代で探しに出ているが、なんの痕跡もない」
    「……どういうこと?何があった?」

    リーバルは眉を釣り上げると、ハイリア兵に化けたイーガ団幹部に詰め寄った。

    「カースガノン四体を相手取り、我々を逃がして下さった。コーガ様はお前に接触するなと言うが、もう、時間がない」

    自分ですら一人で倒せなかったカースガノンを四体?リーバルは事の重大さを理解すると、両羽根を翻してすぐに出口へと歩き出した。

    「分かった。コーガの所へ連れて行ってくれる?」

    案内された場所は、以前リーバルが来た仮のアジトともまた違う所だった。告げ口が発覚することを恐れ、先程の幹部はどこかへ姿を消した。

    木々に囲まれた薄暗い森を歩く。
    暫くして、リーバルの鉤爪は腐葉土に深く突き刺さり止まった。
    首筋にひたと添えられた刀。
    気配なく現れた男に、リーバルは声をかけた。

    「こういうのは筆頭幹部のお得意だったよな。彼はどこに?」

    刀を持つ赤い手袋がピクリと震え、男がたじろいだのが分かる。
    辺りには姿は見えないが複数の気配。ボンという音と共に前を向くと、そこには幹部を従えたコーガがいた。

    「おうおう。一体英傑様が何の用だ」
    「話は聞いた。僕も一緒に探すよ」
    「誰が口を滑らせた?」

    リーバルの言葉を聞くと、コーガは鷹揚な態度を一変させた。そこから発せられるピリピリとした威圧感が、辺りの団員達を竦み上がらせる。

    「まぁいい。今は人員を減らせないからな」
    「まだ探してないところを教えてくれ。機動力と目の良さには自信がある、皆知ってるだろ?」
    「あぁ、黙れ。いいか、お前のことはもう知らねえ、関わるな。アイツの立場はお前だったかもしれないんだぞ」

    コーガがリーバルのことを避けるのは、自分の元に置いておけば危険が及ぶから。リーバルはそのことに薄々勘づいていた。
    守られるべき存在だと侮られていることが不満だった。
    お前はここまでだと一方的に決めつけられているような、そんな不快感。

    苛立つリーバルが視線を下げると、いつも大仰な仕草のコーガが左手を使わないことに気が付いた。

    つかつかとコーガに近寄る。腕をあげてそちらへ伸ばそうとすると、傍に居た幹部に風斬刀で制された。

    「怪我したの? 手が不自由だと印が結べないね」

    構わずに身を乗り出すと、首筋に一瞬ヒヤリと鉄の感触がして、はらりと羽毛が落ちた。
    幹部は慌てて刀を遠ざけ、コーガはピクリと肩を揺らしてリーバルが怪我をしたかどうか気にしている。

    あぁ、甘い。ドロドロに溶かした砂糖菓子だ。こんな組織だから僕は飼い殺され、スッパも命をかけるなんて馬鹿をしたんじゃないか。

    「もう関係ないというのなら好きにさせてもらうよ」

    リーバルは踵を返し、体勢を低くした。竜巻のように回転しつつ集まってくる風が、邪魔しようとする者達を近付けない。

    「おい、待て!お前にまで何かあったら…」
    「知らなかったのかもしれないけど、僕はもう子供ではないんだよ。気付かなかったことは許してあげる」

    そう言うとリーバルの姿は瞬く間に空に吸い込まれた。

    「バカやろうが…」

    残されたコーガは、溜息と共にかぶりを振った。


    ***


    リーバルの姿が見当たらない。
    リンクは気もそぞろだった。

    その事が分かったのは、リーバルが消えたと思われる日から三日後のことだった。
    討伐任務の出動要請に連続で応じなかったのはまぁいい。
    だが今朝、リーバルが寝泊まりしているフロアの空き部屋から鎧を剥ぎ取られた兵士が見つかったことで、どうもきな臭くなってきた。

    心配ないと言う者もいるが、常に厄災の出現に備えておくべき今、そうも言っていられない。
    煮えを切らして手を挙げたのはリンクだった。

    「行かせて下さい。どんな状況であれ俺なら対処できる。何かあればシーカータワーですぐに戻れます」

    インパと顔を見合わせたゼルダ姫は、リンクの真剣な顔を見ると即座に決断した。

    「必ず連れ戻してください。リーバルは私達の友人であり、志を同じくする仲間。何事もないといいのですが……」

    リンクはそれを聞くと深く頭を下げ、すぐさま踵を返した。



    ***


    時は遡り、その一日前。
    死体がないということは、どこかに逃げて助けを待っているのだ。引き際を誤らない男であるから、足止めに成功した後は戦うことなく逃げたはず。きっとそうだ、それ以外は認めない。

    リーバルは最後の戦闘があった場所を中心に、空から高所を見て回ってきた。
    だが、もし転移術で逃走していた場合は、もっと広い範囲を探さなければならない。

    仲間達の逃走経路と潜伏先に影響が出ない場所かつ、後で団員に発見される可能性がある場所。
    どこだ、どこにいる。
    捜し始めてから、もう24時間は経っている。
    刻一刻と過ぎていく時間に、リーバルは焦りを感じ始めた。まさか死んでいるとは思わないが、音沙汰がない時点でこのまま発見できなければ助からないかもしれない。
    もし死んでいたら、許さない……

    リーバルは固く目を瞑り、スッパとの過去の記憶を掘り起こそうとした。

    ***

    「僕が死んだら、ちゃんと土に埋めてくれるよね?」

    リーバルは作ったばかりの団員の墓に手を合わせるスッパの背に腰掛けながら言った。
    イーガ団を敵視する者達に荒らされぬよう、名前も何も書かれていない簡素な墓標が立てられた墓。人気のない早朝、静かな森の中に朝日が差し込んでいた。

    「お前はリトだから、死んだら火葬してその肉体は空に還される」

    そう言って構わず立ち上がったスッパの背からリーバルはずり落とされた。

    「堅いなぁ。僕の最期の願いになるんだよ?それくらい折れてくれたっていいじゃないか」
    「お前は土の中より空の方が似合っている」
    「君の趣味の問題なわけ?イーガ団の皆が土葬なのに僕だけ違うなんて嫌だ」
    「空に還った後は雨となり、結果大地に…」
    「屁理屈は聞きたくない。どうして仲間外れにするんだ、一人にするなんて酷いよ」

    立腹するリーバルをちらりと見て、スッパはやれやれとばかりに首を回した。

    「分かった。自分が死ぬ時はできるだけ空に近い大地に骨を埋めると約束する。それならば魂となってもすぐに見つけられるだろう」

    リーバルはじとりとした視線をスッパに向けた。別に、スッパ一人を指名した覚えはないのだが。だか、譲歩しようという姿勢にリーバルは溜飲を下げた。墓前にしのび草をそっと手向けると、二人は同じ帰路についたのだった。

    ***

    リーバルはヘブラ山脈に飛んだ。辺りで一番高い東岳を目指す。
    一面の雪化粧に鋭い目を凝らし、一点を見詰める。
    ぽつりと、山に血が滲んだように打ち捨てられた赤にその視線は吸い寄せられた。

    「はは……君は……リトの村にならカースガノンが来ても大丈夫だって思ったのか!」

    ぼやける視界と裏腹に頬が上がった。なんという信頼。それこそリーバルが欲しかったものだった。

    スッパの身体は半分雪に埋もれていて、どこもかしこも岩のように硬く凍りついていた。
    抉られたようになっている上半身は衣服がぐちゃぐちゃになったまま血と共に凍りついていて、どうなっているのかわからない。
    動かせば脆く崩れてしまいそうに見えた。

    リーバルはスッパの反らした首に額を押し付けると、その脇に寄り添うように横たわった。
    身体に力が入らない。かける言葉を探しては嘴を噤んだ。

    このままじゃ救えない、とリーバルは悟った。自分の力だけではどうにも出来ない、やはりコーガの思った通り自分は無力だった。

    「…一度も言わなかったけど、君は僕の心を欲しがっていたよな。いいよ、身体も魂も心も全て君にあげる。だからもう一度目を開けて、名前を呼んで」

    じっと息を潜め、いたずらに時が過ぎるのを待った。雪が染み込んだ羽根の感覚が鈍くなってゆく。

    リーバルの体温がゆっくりとスッパの顔の氷を溶かす頃、舞い落ちる木の葉のように仄かな脈動を感じた。

    「……」
    リーバルは閉じていた瞳をぱっと開いた。
    微動だにせず、僅かな希望が確信に変わる時を待つ。永遠のように思われたその後、再びスッパの首筋が脈打つのを微かに感じた。

    「……生きて、る……」
    リーバルはすぐさま立ち上がると、応援を呼びに一目散に仮のアジトへ向かった。
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