お互いに可愛がり猫カフェなるものにきた、ブラックとホワイト。
2人がそのお店に入ると、いろんな地方の猫ポケモンが出迎えた。
「わ〜!イッシュ地方のチョロネコとレパルダス以外にこんなに猫ポケモンがいるのね!」
ホワイトは目を輝かせて、お店の中へと移動する。ブラックもまた別方向ではあるものの、興味津々だった。
「へぇ〜!これがカントーのニャース、こっちはガラルのニャースにアローラのニャース……面白いな〜」
ブラックはふむふむと3匹のニャースを見比べる。 どのニャースも既に他のお客さんの膝の上に乗っており、遠目に観察していた。
となりからホワイトに引っ張られた。
「ねぇ、ブラックくん、あの子も可愛いよ!」
ホワイトの視線先にはホウエン地方で見られるエネコ。ゆらゆらと揺れる自分のしっぽに気づくと、それを追い掛けだした。くるくると回るのを見ていると、なんだか微笑ましくもなる。目を回したのか、その場にパタンと倒れた。
「あらら。大丈夫?」
ホワイトはエネコに近づいて、抱き上げる。
エネコはホワイトの顔を見て、はて?、と首を傾げる。それがなんとも可愛らしくホワイトは自然と頬をエネコにくっつけた。
「えー!可愛い!!」
そんなホワイトを見て、ブラックはムズムズしだした。
(デレてる社長が可愛い・・・・・・。オレが社長をなでなでしたくなってくる)
理性で抑えようとするものの、目の前の可愛い1人と1匹に耐えられない。申し訳ないと思いつつ、ホワイトの頭をブラックは右手で撫でた。それにびっくりするホワイト。
「どうしたの、ブラックくん」
「いや、その・・・・・・社長もそうやってると可愛く見えてて」
素直に答えるブラックにホワイトの顔が真っ赤に染まる。
「あ、そ、そ、そうなのね」
どもりながらもホワイトはブラックの手を嫌がらず、そのまま撫でてもらった。
「ブラックくんも抱いてみたら?」
ホワイトはいろいろと大満足して、腕の中のエネコをブラックの方に出す。ブラックはそれを優しく受け取る。エネコがネッ!と鳴いて、嬉しそうにゴロゴロと喉を鳴らした。
「うわ!これ可愛いな!」
ブラックも思わずホワイトと同じように頬を擦り寄せた。それを見たホワイトに衝撃が走る。
(えっ、えっ、なんでこんなに可愛いの!?)
ホワイトは心の中で悶え、ブラックとは違いその気持ちのまま、今度は自分がブラックの頭を撫でた。
「えっ!?社長!?どうして」
「だって可愛いんだもの!2人とも可愛い〜!」
ホワイトの声が店の中に響き渡る。
お互いの可愛さを知った。そんな平穏な1日。