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    razuruprsk

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    2022.02.12:演目【チョコ】【昔のお話】

    年齢操作:大学生

    ワンドロの規約を守れていなかったため、画像付きツイを削除し改めて上げました。
    Pixivにまとめる際に加筆修正をしますので、こちらは手を加えません。

    #類司
    Ruikasa

    ハッピーバレンタイン エアコンの動く音だけが響く部屋で、類は本を読みながら恋人の到着を待っていた。内容が一区切りついた所で時計を確認すると、約束の時間まで五分を切っている。
     二人用のソファーに本を置いて、キッチンへ向かおうとした時。
     インターホンが鳴る。
    「はーい」
     合鍵を渡しているのだから、勝手に入ってくればいいと類は伝えた事があったが首を横に振られた。理由を尋ねれば、迎えてくれるのを楽しみにしていると返されてしまい心当たりがある類は何も言えなくなったのだ。
    「いらっしゃい、司くん」
    「邪魔するぞ」
     満面の笑みを浮かべる司の寒さ対策は、完璧と言っても過言ではない。しかし、今日は耳あてを忘れたのか赤くなっていた。
    「どうぞ」
     洗面所へ行く姿を見送って、類はキッチンへたどり着くとマグカップを取り出して牛乳を注ぎ電子レンジで一分ほど温める。今日の為に買っておいたミルクチョコレートをなるべく細かく手で割り、マグカップへ放り込むとそれを電子レンジに入れてさらに一分ほど加熱。
    「何を作っているんだ?」
    「気になるかい」
     出来上がる前に、司がキッチンへ現れて類の後ろから電子レンジを覗き込む。終了を知らせる音を聞いた類はマグカップを取り出すと、スプーンで中身をかき混ぜる。底に塊が残っている感覚もないので、類は司にマグカップを渡した。
    「はい」
    「ありがとう」
     司は右手で受け取ると中身を不思議そうに見つめていたが、漂ってくる香りの正体に気付きふわりと頬を緩める。類もマグカップを左手で持つと、空いていた手同士を繋いでリビングへと歩く。
    「冷たいね」
    「手を洗ったばかりだからな」
     冷水にさらされた司の手は氷のように冷たかったが、類が気にする様子はない。ソファーへ並んで座り、マグカップに入っているホットチョコレートを飲む。
    「温かいな」
    「熱くない?」
    「飲みやすい温度だ」
    「良かった」
     司の言葉を聞いて、類はようやく肩の力を抜く。
     作り方は調べていたが、実際に作るとなると上手く出来たのかと不安だった。
     二人にとって、この飲み物は特別なモノだ。
    「ふっ、懐かしいな」
    「うん」
     二人が恋人という関係になって初めてのバレンタインデーに、司が類へ作って渡したものがホットチョコレートだった。
    「でも。司くんが作ってくれたほうが美味しいな」
    「そうか? オレはこっちのほうが好きだが……」
     自分で作ったものより、恋人が作ってくれたほうが美味しく感じるのは相手を想っているからなのだろう。
     冷たかった司の手はホットチョコレートを飲み、類の体温により温かくなっていた。
     類も温かくなった体に、ふにゃりと頬が緩む。
    「あ!」
     するりと司の手が離れて、類は温かくなっていた部分が少し寒く感じた。鞄を持ってきた司は座ると、中から紙製のミニバッグを取り出す。
    「今年のだぞ」
    「ありがとう」
     リボンを解いて箱の蓋を開けると、一口サイズのトリュフチョコレートが並んでいた。去年よりもグレードアップしている事に類は驚くが、自分の事を考えて作ってくれているという気持ちが見えて嬉しくなる。
    「食べてもいいかい?」
    「食べてもらえないと困るな」
    「いただきます」
     口の中で溶けるように無くなったチョコレートに、類の頬はますます柔らかく緩む。
     そんな様子を見て、司も頬を緩ませるのだった。
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    naの作品は26P
    タイトルは未定です!!!

    サンプル6P+R18シーン4P

    冒頭導入部とエッチシーン抜粋です🫡❣️

    あらすじ▼
    類のガレージにてショーの打合せをしていた2人。
    打合せ後休憩しようとしたところに、自身で発明した🌟の中を再現したというお○ほを見つけてしまった🌟。
    自分がいるのに玩具などを使おうとしていた🎈にふつふつと嫉妬した🌟は検証と称して………

    毎度の事ながら本編8割えろいことしてます。
    サンプル内含め🎈🌟共に汚喘ぎや🎈が🌟にお○ほで攻められるといった表現なども含まれますので、いつもより🌟優位🎈よわよわ要素が強めになっております。
    苦手な方はご注意を。

    本編中は淫語もたくさんなので相変わらず何でも許せる方向けです。

    正式なお知らせ・お取り置きについてはまた開催日近づきましたら行います。

    pass
    18↑?
    yes/no

    余談
    今回体調不良もあり進捗が鈍かったのですが、無事にえちかわ🎈🌟を今回も仕上げました!!!
    色んな🌟の表情がかけてとても楽しかったです。

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    DONEritk版深夜の60分一発勝負
    第二十九回 お題:「雨宿り」「兄弟」
    司視点 両想い
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    「うわ、凄い雨だな…」


    薄暗い空から降り注ぐ大粒の雨に辟易しながら、傘を広げた。

    朝からずっと雨予報となっていた今日は練習も中止になってしまい、休日だったことも相まって突如暇となってしまったので、気晴らしにと外に出かけることにした。

    雨が降るとはいえ四六時中大雨が降るというわけではなく、強くなったり弱くなったりを繰り返しているから、合間に移動をすれば、と考えていたけれど、そう都合よく弱まるわけがなかったなと思いながら雨の中をゆったりと歩く。






    その時。視界に、不安そうな顔が写った。


    思わず足を止めて、そちらを見る。
    しまっている店の前で雨宿りをしながら不安そうな顔で空を見上げている、小学校低学年くらいの男の子の姿があった。
    そして、彼のその手には、折れてボロボロになった傘が鎮座していた。





    「…なあ、君。傘、壊れちゃったのか?」


    いてもたってもいられず、声をかける。
    ずっと不安だったのか、見上げるその目には、涙が浮かんでいた。


    「…うん」
    「お母さんや、お父さんは?」
    「いない。僕、お使いとお迎えに行ってるの」



    「お使いと…迎え?」
    「うん。 3388