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    縁/えにし

    1100%ユキモモ。
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    縁/えにし

    MOURNING陶芸家ユキ×大学生モモのパロ(ユキモモ)
    ゴース…みたいにバックハグでえっちさせたかった……気が向いたら書きます。
    冒頭のみでエロはありません。
    ポイピクのスタンプに憧れてる勢です。
    息をするたびに、吐く息が凍てついた夜空に、音もなく融けていく。かじかむ指先を口元にあてても、あまり温かさを感じることができないほどに、この工房は冬に閉ざされている。

    「先生~」
     ランプ片手に、補整されていない砂利道をゆっくりと進む。持っている灯りを消すと、建物だけではなく、世界の全てが夜の静寂に飲み込まれる。そして、頭上いっぱいに、誇らしげに輝く星たちが見えるのだ。
     人里離れたこの工房は、街から山をふたつばかり越えた所にある。夏こそ避暑地として必ず名前が出る人気の場所ではあるのだが、冬になれば厚い雪と氷に閉ざされ、人影は全くといっていいほど見る事はできない。秋までに蓄えた食料で細々と過ごし、皆、春がくる日を今か今かと待ちわびるのだ。
    「……ここにいますか?」
     すり硝子ごしに、ぼんやりと明かりが灯っている時は、きっと先生がいる合図。大きな音を立てないよう慎重に引き戸を開けると、内側から温かな空気が流れ込んでくる。外気とは正反対の、陽だまりのような暖かさだ。基本的に、工房内はどこも冷暖房を付けていない所が多いと聞くけれど、この家主は寒いところも暑い所も苦手なため、まず最初に工房に設 1493