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    縁/えにし

    1100%ユキモモ。
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    縁/えにし

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    陶芸家ユキ×大学生モモのパロ(ユキモモ)
    ゴース…みたいにバックハグでえっちさせたかった……気が向いたら書きます。
    冒頭のみでエロはありません。
    ポイピクのスタンプに憧れてる勢です。

    息をするたびに、吐く息が凍てついた夜空に、音もなく融けていく。かじかむ指先を口元にあてても、あまり温かさを感じることができないほどに、この工房は冬に閉ざされている。

    「先生~」
     ランプ片手に、補整されていない砂利道をゆっくりと進む。持っている灯りを消すと、建物だけではなく、世界の全てが夜の静寂に飲み込まれる。そして、頭上いっぱいに、誇らしげに輝く星たちが見えるのだ。
     人里離れたこの工房は、街から山をふたつばかり越えた所にある。夏こそ避暑地として必ず名前が出る人気の場所ではあるのだが、冬になれば厚い雪と氷に閉ざされ、人影は全くといっていいほど見る事はできない。秋までに蓄えた食料で細々と過ごし、皆、春がくる日を今か今かと待ちわびるのだ。
    「……ここにいますか?」
     すり硝子ごしに、ぼんやりと明かりが灯っている時は、きっと先生がいる合図。大きな音を立てないよう慎重に引き戸を開けると、内側から温かな空気が流れ込んでくる。外気とは正反対の、陽だまりのような暖かさだ。基本的に、工房内はどこも冷暖房を付けていない所が多いと聞くけれど、この家主は寒いところも暑い所も苦手なため、まず最初に工房に設置したのはエアコンだったらしい。
    (そんなところも、先生らしいなぁ)
    砂埃を少しだけ舞い上がらせて、ドアの先へと進むと、工場の奥に僅かな光を見つけた。
    そして、探していた人影も。
    (いつ見ても、きれいな姿勢だなぁ……)
     椅子に座り、回したろくろにそっと手を触れる仕草は、あまたの人々に手を差し伸べる神を描いた美術画のようだ。でも、その眼差しは真剣そのもので、崩れやすい細工に触れるように、慎重に指を添わせている。後ろで一つにまとめた髪が、屈んだ肩口から音もなく零れる。色素の薄い繊細な髪先は、さきほど目にしたばかりの流れ星みたいで、一気に心臓を掴まれた。
    「モモ?」
    思考を捕らわれたまま、どこかで名前を呼ばれたような気がする。気が付くと、さっきまで遠くにいたはずの艶やかな髪が、今、目の前にあった。しかも、頬に触れてしまいそうなほどに、近い。
    「ひえっ!」
    「驚きすぎ」
    「ご、ごめんなさい……」
     頭を下げた拍子に、手に持っていたランプが揺れて、無機質な天井や壁を無造作に照らす。この工房は、必要最低限のものしか置かれていない。なぜなら先生が、気が散りそうなものはあらかじめ、部屋に入れないようにしているからだ。
     いつも材料が整理して棚に設置してある風景は、始めこそ整いすぎて落ち着かなかったけれど、いまとなっては愛着さえ湧いてきている。
    「……なにか用?」
    手に付いた粘土を布でふき取る姿さえ、なぜかモデルのように様になっている彼――千さんは、この『工房 折笠』の陶芸家だ。日本でも有数の工房であるここに、以前から住んでいると、出会ったころに教えてくれた。基本的に、工場に人を入れることは滅多にないらしく、今ここにオレがいることも、基本的にはあり得ないことらしい。この人里離れた山深い場所のなかでも、とりわけこの工房は、人がめったに立ち寄ることはない。それも、集中力が途切れてしまうことを避けたいあまり、ほとんど人を受け入れていないからだ。
    オレが長い夏休みを利用して、たまたまこの工房の一日ワークショップに参加できたのも、奇跡といっていいほどの確率だった。
    「いえ、特に用事があるわけじゃないんですけど……」
    「モモ」
    「はいっ!」
    呼ばれる声に、やや苛立ちが混じっているような気がする。
    「敬語」
    「あ……」
    「ユキさん、なにしてるかなって、思って……」
    「ほら、おいで」
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    pomi710

    DONE前書いたネコの話。猫ではなくネコです、以上っ!wあぁ、モモが居ない日に限って…。これは面倒な事になったな。目前に近付いた男の顔を冷ややかに見つめながら思う。

    「千君、本当に綺麗な顔だね、…君はコッチかな?」

    尻を撫でようとした指を手の甲で叩き、僕は親切に教えてやる。

    「…ソッチ、では無いですね」
    「じゃあ俺が教えてあげるよ」

     一体どう捉えられたのか…。まぁ、それはどうでも良い。そんなことよりも、自分より体格の良い同性に壁際に追い詰められて、いよいよこれはまずいと危機感を持つ。力じゃかなわないだろうから一発急所でも狙った方が良いのか?そう思って僕より低い腰の中心を狙って脚を蹴りあげようとした瞬間、唯一の出入り口が音を立てた。

    コンコン、ガチャ
    「失礼しまーす!ユキいますか…ね…」

    見開かれて固まったモモの目とガッチリと視線が絡んだ。あ、瞳孔すごい開いてる。
    声を掛ける間もなく大股の早足であっという間に僕の前にやって来たモモは、僕に被さったプロデューサーの後ろから更に被さる形で、僕の顔とモモの顔でソイツを挟むようにしていつもの調子で言葉を紡ぐ。モモの左手はガッチリとプロデューサーの首根っこを掴んでいた。

    「お久しぶりです 1029

    pomi710

    DONE前にツイッターで上げた遊牧民パロ。
    乙嫁とか大好きなのです!
    吟遊詩人×羊飼い
    前前前世くらいのイメージ。
    放牧民の朝は早い。貯めておいた水で顔と口を洗い、モモの一日は始まる。足と手の指でも足りない数の羊と一匹の犬を連れ、細長いしなる棒を持ち、何も無い草原を草を求め歩き続ける。もうじき一番寒い時期が来る。それまで出来るだけ沢山の草を羊たちに食べさせなくてはいけない、大切な財産であり、食料だから。モモはひたすらに草原を歩く。たまに見かける木の実を啄み朝食をとった。腹は膨れないが、栄養にはなるだろう。保存用にと少し多めにも採った。そして、また歩く。脇に外れそうな羊をたまに棒で戻してやるが、犬が優秀なためそこまで大きく外れる羊は出なかった。そんな毎日を物心ついた頃から過ごしている。心が沈むことはなかったが、浮き上がることもない。只ひたすら、同じことの繰り返し。この辺りはまだ草が残っている、今日はここで食事をさせよう。そう考えていると、微かに聞いたことのない音が耳に届いた。それは僅かだったがその一瞬でモモの視界がガラリと変わった。胸が熱くなり身体の中が踊る様で、草原の緑は見たことをないほどに鮮やかに映り、日の光は輝いて自分を照らしているかの様に見えた。この音はなんなのだろうか、モモの中にそれを現す言 1729