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    もッちょニゃヌくわェ

    @14Arkraft

    うるせ~~~!! しらね~~~~~~!!!!!!!
    その時その時好きなもの上げたいものを適当に無秩序にバンバカボコボコする場所です 知らねえ

    ☆quiet follow Yell with Emoji 💃 🍻 💃
    POIPOI 21

    個人discord鯖に直接書きつけられるか? の実験も兼ねて 実際すっごい編集の嵐がおきたけど、とにかく書く手段としてはまあアリです いつか書けると良いんですけども(正座)
    ミンナニ ナイショダヨ

    ##いさっと
    #幻覚
    illusion

    (スケッチ) 焚き火は煌々と燃えていました。

     気がつけば、森はすっかり夕暮れの奥まったところにありました。シフランが自らこしらえた夕食は、とっくの昔にからっぽです。残っているものといったら、ナッツやチーズの細かなかけら、あとはちょっとのパンくずがマントにくっついてる程度のものでした。
     シフランはため息をつきました――まだちょっと、なにか食べたい気分がおさまりません。それこそだいぶ前の彼でしたら、こんなさもしいひと粒さえも、丁寧に丁寧につまんで、またつまんで、それこそマントがすっかり綺麗になるまで食べ尽くしていたかもしれないくらいです。でも今のシフランは、ちょっとだけ迷ったあと、ぱたぱたと裾をはたいて全部森にくれてやりました。なんでそうしたかは、彼自身分かりません。ただなんとなく、そうしたくなったからとしかいいようがありませんでした。
     目の前では、焚き火が煌々と燃えています。それこそ星のかけらでも落ちてきたみたいに。
     シフランは懐に手をやりました。こんな時は、何かの手入れをしてやるのが一番でしょう。とはいえダガーやナイフを研ぎにかかるのは、多少の不安もあるし、まだ少しはいい気がします。髪もまあ、そういう気分でもないのでそのうちで。
     ああ、馬鹿だなあ。じゃあ何の面倒を見ておこうって言うんだい?
     そうやってわがままな手慰みにさまよっていると、こん、と指先が小ちゃな箱に行き当たります。おっと?
    『――そう。めんどうくさいんだ、それ。出来の良し悪し以前にな』
     そうだ。これがあった。

     シフランは箱と、それから柔らかい布を取り出しました。ハンケチやタオルではありません。正真正銘、何かの手入れに使うためだけの綺麗な布です。
     そんな布越しに箱の中身をつまみあげると、カチンとかたい音がします。シフランの口元からは、ふっと小ちゃな声が漏れました。そういう音がするとは知っていても、やっぱり、何度聞いても妙に笑えてきてしまうんです。
     なぜならそれは、一対の四角い耳飾りでした。誰にもらったものでもありません。自分で買った、割れたべっ甲を熱と銀とでむりやり繋いだ耳飾りです。
     なんとなく、シフランはそれをそのまま耳に当てました。耳飾りは手の中で、なおもまたカチンと鳴り響きます。けれどそのままじっと、じいっと耳を澄ましていると、本当にたくさんの音が聞こえてきました。森の梢のざわざわ言う音。焚き火のぱちぱちと踊る音。それにどこからともなくやってくる、とくとくと続く静かなリズム。
     シフランは目を閉じました。それからじっと、しばらくの間、そうやって耳を澄ましていました。それらはひょっとすると、貝殻を耳に当てた時にだけ聞こえる、あの遠い遠い海の音にも似ていたかもしれません。でもそれとはまるで違うことも、もちろんシフランは分かっていました。
     シフランは笑いました。静かに静かに微笑みました。今手のなかにある寂しさは、あんな寒くて底の抜けたようなものではありません。それは夏の透き通った夕暮れに吹き抜けるような、なんとも気持ちの良い寂しさでした。
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    Replies from the creator

    もッちょニゃヌくわェ

    PROGRESSハァーッ口調トレスが分からねえ! でもノリと勢いでパチパチしちゃう!! なぜなら私は邪悪だから!!! 三周目やってる最中じゃないんですか?
    やっとトロ部分目前まで来てるんるんなので一回ポイしちゃう あと個人discordでやれるのはせいぜい3k字くらいまでとわかりました もっとミニマムにやれ 馬鹿
    @2025.6.14現在、10k超えほぼ確定して爆笑 このカニ野郎がよ
    (スケッチ/途中)「わあっ! 参った、参った!」
     柔らかな草地にねじ伏せられて、シフランがばたつきながら言いました。その細い手首をまとめて掴み、小さな背中に膝まで乗せて、ほとんど押し倒すように押しつけているのはイサボーです。
     突然のことに驚かれたとは思いますが、しかしご心配には及びません。なぜなら今は、空にさんさんとお天道さんも輝いています。彼らがいる芝生の広場だって、宿屋のちょっと裏手のところにある公園です。それにほら、少し遠巻きにするあたりから、ちゃんとオディールが見ています。彼女は善しと言わんばかりに頷くと、たっぷりと息を吸い込んで言いました。
    「そこまで!」
     彼女らしい、実によく通る声でした。イザボーは一つまばたきをして、それからやっと全身の力を緩めることが出来ました。
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    もッちょニゃヌくわェ

    DONEザナラーンにあったらいいな 勘定にまつわるすっとこ話
    頭割り4開催中にコリ……コリ……していたものです どこかできちんとなんやかやしたいね
    おひいさんのスープ、或いは量り自慢のスープ売り はてさて、世にあるものはみな失われる定めにございます。そこに形の有無など関係なく、道理なんてのはその最たる物だ。無法者の存在は洋の東西を問いませんし、ましてや勘定を誤魔化そうなんて程度の不逞の輩、それこそ何処にだっておりましょう。いやあだってね、それが聞いて下さいよ。このザナラーンとひんがしっていやあ、どちらもおんなじ商人の街ってのはご存じでしょう? それだけでも仲良くするに不足はないのに、ずいぶんとまあ似たような事を考えるもんだってんですよ!
     ご存じかもしれませんがね、まず、ひんがしのはこうです。飯屋に入った客がお勘定をするでしょう? 店主の前に財布を出して、そら、硬貨を一枚、二枚、三枚、四枚……おっと大将、今何時で? おやもう五つを数えるのかい! おおっと六枚、七枚、八枚……といった具合でしてね。いやはやこれが人情話だったり、それを聞いた間抜けの話だったり……ともあれ、そういう勘定の誤魔化しにまつわる話がありまして。ああ、詳しく聞いてみたいってんなら、そら、周りにひんがし人くらいいるでしょう。どうぞここから人のご縁を広げてみるとよろしい。
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