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    mct_ichi

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    mct_ichi

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    前ちょこっと書いたアラフォーくらいな女審神者さんと則宗さんの話。
    を、ちょっと考えていたら想像以上に特殊設定本丸になってしまって、若干ブラック(な方向に巻き込まれる)話になってしまった。
    ので、どうしたものかと思いつつここまで書いたのでポイします。

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    mct_ichi

    PAST先日開催されていた、利き福さに小説企画に提出した作品です。
    少し書き足しました。自分の癖な表現方法とか削ろうとしてた部分も、いつもの書き方に直してあります。
    投票に参加してくださったから、見抜いてくださった方、ありがとうございました!
    利き福さに寄稿話 テーマ 「雨」 雨だ。雨が降っている。運悪く、今日は傘を持っていない。
     いや、用意はしていたのだ。していたにもかかわらず、玄関先まで持って来ておいて、靴を履くのにその辺に置いて、そのまま忘れた。
     今日私が出掛けることを知っている子も何振りかいる。でも、迎えなど頼んでいないから、待ってても誰も来てはくれないだろう。
     本丸から少し離れた場所にある転送装置のところから、小降りになったタイミングで駆け出し、建物を目指す。本降りになる前、そしてたいした距離ではないとはいえ結構濡れてしまった。玄関まで走るのは諦めて一番近い軒先に駆け込んで、頬に流れ落ちる雨粒を拭おうとした。
    「……大丈夫かい?」
     突然背後から掛けられた声に驚いて振り返る。そこに、心配そうな顔でこちらを見ている福島さんがいた。彼も花を摘んで戻ってきたところらしく、腕いっぱいに花を抱えている。雨の匂いに混ざって、生の花の青い香りがする。
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    tom_y_2

    DONE女審神者オンラインイベントー紫陽花ーの展示作品です。とんさにです。
    花雷は二度咲く 花火は初秋の季語だそうだ。秋の初め、つまりは夏の終わり。たしかに日が短くなり始めた頃の夜空に火薬の光は良く似合うかもしれない。が、物事には必ず例外がある。ある本丸の審神者にとって花火大会は、夏を知らせるものであった。
    「お、今年もこの時期か」
     政府のお知らせに一枚のちらしが交じっていた。まだ夏とは言い切れないこの時期に審神者が拠点とする地域では花火大会をする。残念ながら――というか、なんというか、その花火大会は決して有名ではない。有名ではないが、そこそこの数が打ちあがるため地域にとっては一大イベントなのであった。
    「防寒具は必須……まだ寒いものね」
     本丸からその花火を見ることはできない。地図を見ると近くの川で打ちあがっているらしいから、きっと政府が空間を区分しているのね、と審神者は納得するようにしていた。審神者は歩きながらそのちらしを眺めた。A席、座敷席、観覧席……地元の小さな花火大会と侮っていた。思ったよりもいろんなチケットがある。審神者はチケットを買って花火を見るという文化は知っているけれど、したことはない。そもそも、花火大会に行ったのも、ずいぶん昔の話――
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