【降新】パパと先生のLove Storyパパと先生のLove Story
どこにでもあるような、特にこれといった装飾もない無機質な部屋。そこに何十というこれまた何の個性もない無機質な事務机が所狭しと押し込まれている。どのどれもにPC用のモニタが設置されていて、さらにその脇には、少し触れるか、そうでなくともいまにも崩れそうな量の紙の束の数々が、絶妙なバランスをとってうず高く積み上げられている。そんなモニタや書類のおかげで、机は対面しているというのに、椅子に座ろうものなら正面で向かい合っている同僚の顔を見ることはできない。
案件がひとつ終わると、すぐに新しい案件が舞い込んでくる。そのサイクルは年々早くなっていて追いつくのも必死だ。このままでは人員が足りなくて破綻する未来もさほど遠くないかもしれない。それだけ切羽詰まっていた。
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