それからの人生「唐突に勉強しようとか、どうしたんです?黒羽君」
「いろいろあったしな、気晴らし的な」
「勉強を気晴らしという日が来るんやな」
「期末テストの勉強付き合えって素直に言えばいいじゃねぇか」
「まあね」
「なんで、俺の家でかつ、リビング…」
「工藤の部屋ってごっちゃになっとるって言ってたもんやさかい、こっちならと」
「ま、まあ掃除するのは蘭だし」
「……あれから2ヶ月ですか…」
「そうやな」
「まあそれが工藤の俺への態度というか変わった時だよな」
「お前が全て一人で終わらせるからだろ」
「そりゃそうよ、民間人は巻き込まないんだから」
「民間人ですか…僕たち」
「まあ、そうなるっちゃなるわな…いわゆる私立探偵やし、俺ら」
「むむむ…」
あの日、キッドがとある宝石を盗んだ。それがキッドが探していた目当ての物で、なんとそれをキッドは、目の前で壊した。俺たちは驚愕した。まさか宝石盗んでる目的が壊すためだったとは。だがこの後、黒服のへんな奴らが来た。そしたらキッドはそいつらのヘリに乗っちまった。俺たちは俺がつけた発信機で追っていったその先は郊外にあるでかいビルがあった。その建物の中で、俺たちは紐で拘束されている男性達と重傷のキッドを発見した。俺たちは中森警部に電話して、キッドは警察病院に搬送された。搬送されてから3時間後に目が覚めてたキッドが待っていたのは、逮捕ももちろんだが、幼馴染との件だ。元からキッドが嫌いな彼女がついに真実と向き合う事になった。だが、幼馴染は流石だった。拒絶かと思いきや、なんで言ってくれなかったの!というお叱りが…まあキッドはたじたじだった。巻き込みたくないのが本音だ。結構粘ってたけど、幼馴染の押しにあいつは負けた。見た事無い顔をしていた。だが、ようやくキッドは自由になったんだ。キッドの事は複数の組織の機密入りを果たし、事なきを得る事に。しかもちゃんと手下に頼んで宝石の主にアフターケアも用意していた。謝罪して…元から決めてた事なのだろう。幸い宝石の主は寛容で、お咎めなし、あくまで、それは宝石の主のことだが、もちろん、中森警部に逮捕されて、宝石の主からの恩赦もあってか、その慰謝料のみで済んだ。
「…長かったな」
「青子さんとのお咎めも少なめで」
「大変やったな」
「でも…スッキリした」
「親父さんも無事だったしさ」
「黒羽君にとって良い結果になりましたね」
「まあ、このテストが待ってるわけですが」
「聞きつつも勉強しとるで」
「黒羽どんな感じや?」
「数学大体範囲は終わった感じ」
「おお、流石」
「僕は現代文を、もう少しですかね」
「俺は理科やな、科学は結構難しいんやな…」
「俺は英語」
「工藤は英語バッチリじゃねぇの?普通に喋れるし」
「念の為だ」
そうして、四人は徐々にテストの範囲を勉強していった。そしてそれから2時間が過ぎた。
「ふ〜!なんとか範囲丸洗いしたな!」
そうすると、有希子さんがお茶とお菓子を用意してくれた。
「新ちゃん、これからお買い物行って来るから、よろしくね!」
「わかったよ」
そうして有希子は夕飯の買い出しに出かけた。
「そういや、工藤も、もう自由やもんな〜」
「大変だったけどな」
「今も探偵をやれてるのがその証拠ですね」
いまや、二人は、ようやく手にした自由で、残りの高校生生活を満喫しているのだ。
「でも無茶すんなってお互い言われとるやろ?」
平次の質問に新一はあははと濁して返す。
「俺は、もう真っ当にだよ、もう犯罪系統してないし、マジックに集中してる」
「やはり、工藤君は今も呼ばれてるんです?」
「あ…安室さんとか、沖矢さん…とか」
「ほどほどにしてくださいね」
新一は困り顔だった。
「では、少し休憩した後、解散としましょうか」
「あとは、お互い頑張ろうな」
「おう、期末終わったら結果見せ合いっこやで?」
「わかってるって」
「成績いい順に願いの基準をランクにして一つずつな?」
そうして、休憩後解散した。果たして誰が1番良かったのか、それはまた別の話。