現代北米を舞台に繰り広げられる聖杯戦争。魔術世界と無縁の人生を送っていたデイビットは不運にも争いに巻き込まれ、サーヴァント・ルーラー、テスカトリポカのマスターになる。
ORTが英霊化するために作り出した仮装未来、ORT世界。恐らく複数のシミュレートのうちの1つだろう、汎人類史の現代北米によく似た都市。ミクトラン(本編)でORTとククルカンが戦い、消滅を迎えるその間際。ORTに取り込まれたデイビットの魂を迎えに行くために、テスカはORT世界に侵入する。
テスカ:ルーラーで召喚されている。聖杯にかける願いは無いが、ミクトランパに迎えるためにデイビットの魂を回収しにきた。サーヴァントの規格に納まっているため格落ちしているとはいえ神霊であり、また常にレイシフトと同様にORT世界での存在証明等が必要で、魔力消費量が桁外れになっている。マスターへの負担を減らすために通常よりも食事量が増えており、血も肉も心臓も一般的な人間の食事も何でもよく食べる。デイビットの回収を第一目的としているが、勿論いつものように敵味方問わず試練と援助を惜しまない。ORT世界に再現された生命の影の死も全て平らげる心算。
デイビットとのパスにORTも混線し、その影響で終盤ORT世界からの退去・帰還が困難になってしまう。
デイビット:米国の一般家庭出身。幼い頃の事故により、本来虚ろである部分にORT(クエーサー)を抱え込んだ、天使の遺物産のナニカとなっている。漂白による記憶障害は再現されておらず、一度見たものは忘れない記憶力を持つ。食事中に卓上調味料の成分表を読むタイプ。ひたすら情報を吸収して散らばった”鍵”を全て集めた時、外宇宙への門は開かれ、生前の記憶を取り戻す。クエーサーの引力により聖杯を吸収・一体化している。生前は遠方からの観測が困難だったが、ORTに紐付いた空想樹クエーサーが放つ光を頼りにすることで、テスカはレイシフトを敢行できた。
生前の記憶は無くとも父の言葉を含めいくつかの言葉は朧げながら覚えており、そのうちの1つに「……北に向かえ」(テスカの宝具台詞)があったため、ネバダから北、カナダのバンクーバーに向かった。
聖杯を吸収したことによりテスカをルーラーで召喚したデイビット。テスカは全ての生命を焚べて聖杯を活性化することでORT世界とミクトランを繋ぎ、膨大なリソースを(ミクトランのディノスやオセロトルの死すら)用いて聖杯・ORTとデイビットの魂を切り離そうとする。聖杯を吸収したデイビットを狙う各鱒とその鯖、監督役たち。やがてデイビットは門を開くことで生前の記憶と視座を取り戻し、自身の正体に気付く。幾度もの戦闘を経て全ての鱒と鯖を殺害するも、最後の二組を同時に仕留め損ね”最後の一組”が生じてしまう。最後の一組の願いを聖杯は未曽有の災害を以て叶えようとする。世界の終末を阻止するためにORTが覚醒しORT=デイビットとなるが、デイビットが大令呪を使用。強力なバフを得たテスカが活性化した聖杯とORTを摘出し、ククルカンの攻撃に合わせてORT世界のORTを殺害する。やがて爆縮するORT世界に残された二人、テスカはデイビットを楽園に招くために、デイビットはORT世界からの退去が困難となっているテスカを退去させるために、タイマンのち相打ち。ORT世界は完全消滅、2人の魂は無事ミクトランパへと辿り着く。