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    MHA×刀剣クロスオーバー

    幼なじみ組との昔からの知り合いで相澤先生の同期バージョン(同期設定は今回あんまり生かせてない)
    刀剣男士ほぼ出てこなかった……何でだ。

    MHA×刀剣クロスオーバー②②青藍が転生して人間に生まれ変わり、個性として天狐の能力(白狐の姿への変身、術)を持つプロヒーロー。近所に元刀剣男士がそろい踏み(人間として転生、個性は付喪神、本体をどこからでも出せる+身体能力強化))

    相澤先生たちと同期。雄英教師でA組副担任。幼なじみ組と昔からの交流あり


    僕にはオールマイトと同じくらい憧れているヒーローがいた。彼は僕の住む地区にある大きな神社の息子で、昔からよく遊んでもらっていた。かっちゃんもそうだ。僕がいじめっ子にいじめられている時は、引っ捕まえて遠ざけてくれたり、かっちゃんの口の悪さや酷い行為を見ればいつもは暖かく細められる青色の瞳を冷たく光らせて短く叱る。流石のかっちゃんもそんな彼には敵わなくて、ひっと息を飲んで小さく謝罪を漏らす。俺じゃなく出久に謝りなさいという言葉には絶対に従わなかったのはまあ、らしいと言えばらしいのだけど。
    「出久、まだヒーローになりたいという気持ちはあるか?」
    「……うん。中学生になるまで無個性で、これから発言する可能性は万に一つにないとしても、小さい時から憧れた夢だから。オールマイトみたいに、青藍さんみたいに」
    「オールマイト好きは知ってたが、俺もか」
    「そりゃそうだよ!僕をヒーローに憧れさせたのがオールマイトなら、僕にとってのヒーローは青藍さんだもん。度が過ぎればかっちゃんを叱ってくれるし、無個性で落ち込む度に一緒にいてくれたのは本当に助かった。ヒーローとしても素晴らしいと思うよ!複合型で巨大な狐になれるから災害時の避難作業の手伝いもできる、サイズ調整が可能だから小さな狐の姿で怯えてしまった子供たちを安心させることも出来るし、五感が鋭くなっているから捜索作業、索敵にもとっても向いている。それに色んな術が使えるから本当に汎用性が高くて、人命救助、事件解決、どんな面でも行かせる個性ってホントすごいんだよ!」
    「ははは、出久の観察力はすごいなあ。その目は誇っていい。きっとこれからのお前に役に立つよ」
    僕がマシンガントークしてしまっても、嬉しそうにふわりと笑って頭を撫でてくれる。この人に頭を撫でられるととても安心するんだ、昔から。無個性だと知っていてもヒーローになる夢を応援してくれる兄みたいに思っているこの人、ヒーロー名ヴァイスフォックス、本名狐崎青藍のことが僕は大好きだ。




    オールマイトに、オールフォーワンの継承のための体力作りをするべく、ゴミだらけの海岸でいつものようにゴミを片付けていると、ひょっこり青藍さんが現れた。
    「さてと、これからは俺も手伝うぞ。うちの刀も揃って手伝ってやるから、覚悟しておきなさいね。俺たちは可愛がっていた弟分でも容赦はせぬぞ」
    「はぇ!?」
    「もう来てたのかい青藍くん!」
    「オッオッオールマイト!?待ってトゥルーフォームで青藍さんに会っていいんですか!?って言うか手伝う……って?」
    「どもりすぎだぞ、緑谷少年!ハイ、落ち着いて水飲みなさい。彼はねオールフォーワンとの戦いの時私と肩を並べて戦った戦友さ。年こそ若かったが、実力としてはトップと言っても過言ではないし、優秀な同事務所のヒーロー達の援護も頼もしかったよ。ちなみに、ワンフォーオールのことも知っているうちの一人だ」
    「情報が多い!」
    「はっはっはっ、相変わらず面白い子だな、出久。フィジカル面での成長はオールマイト監修の元であれば完璧だ。だがその先を見据えねばならんぞ。器を作るのは大前提、それを成せば使えるようにしなければならない。身のこなしの全てを俺と俺の愛刀達で務めよう。刀が主な武器ではあるが、身体能力は人間離れしているうちの奴らは頼もしいぞ。ほれ、国永、挨拶」
    「ほほぅ、きみが主の弟分……オールマイトに目を賭けられるヒーローの精神、とくと見せてもらうぜ?」
    「ヒェ」
    もう何が何だか、底知れないと感じていた青藍さんのことがますます分からなくなったよ……もちろん悪い人ではないんだけどね。国永?さんは金色の瞳をキラキラ輝かせて無邪気な子供みたいに僕に握手してブンブン振っているし、混乱している僕も含めて、場がまさにカオスになってしまっていた。




    「クソデクなんざ置いといて俺と遊べ!青藍!!」
    「はいはい、いつも言うが贔屓するつもりは無いからな?」
    「出久、ちょっと話したいことがあるから待っててくれ」
    「う、うん」
    「そこはもう帰るって言えよ、クソデク!!」
    「勝己」
    「……チッ」
    ヒーローコスチュームが和装で、なぜか狐面を装着しているミステリアスなイケメンヒーローとして、端正な顔立ちとその実力の高さから人気の高いヒーロー、ヴァイスフォックスこと、狐崎青藍は俺にとってヒーローを身近なものにした奴だ。ヒーローとしての在り方はオールマイトに憧れたが、こいつも俺の超えるべき壁。青藍の腹心と言われる、7人の男たちも凄まじい身体能力の高さと卓越した剣技から、対ヴィランでは向かうところ敵無しと言っても過言ではない。ガキ大将で、やりたい放題の俺に怯えるどころか時々本気で怒って道を示した奴でもある。
    「勝己、お前はたしかに特別だ。爆破、という個性も凄い。だが、弱いものをいじめることに使うためにあるものじゃない。その強力な個性で見下すためにある訳でもない」
    「ンだよ、うるっせーな!部外者は黙ってろ!」
    「いいや、これは見過ごしてはならん。ヒーローとしてヴィラン予備軍になるかもしれない因子は取り除かねば」
    「はァ!?ヴィラン予備軍?!んなクソみてーな奴らに成り下がるわけねーだろ!目腐ってんのか?!!」
    「無駄吠えはよしなさい、爆豪勝己」
    「……ッ」
    それまで、いつもの調子で小さい俺に合わせてしゃがみこんで視線を合わせ、柔らかい雰囲気で俺と話していた青藍が、立ち上がって青い目を剣呑に光らせて俺を見下ろした。ビビるなんて俺らしかねぇが、ガキの俺には少し怖くて少し目尻に涙が浮かぶ。
    「貴様のこれまでの行いは到底ヒーローにふさわしいとは思わない。……残念だ、お前にとって憧れたヒーローは、オールマイトは、弱気を助け、強気をくじくものではなく、強さを見せつけて見下すためにその力を使っているように見えていたのか。

    強くあることだけがヒーローに必要な訳では無い、それを理解するまではトップヒーローはおろか、ヒーローになるという土俵にすら立てないぞ」
    「せい、らん」
    「……なんてな、怖かったか?でも俺はこのことをしっかりお前に伝える必要があった。お前が目指すヒーローとして、未来のヒーローの卵のために。

    お前は器用だ。だからこそ、その強力かつ殺傷能力の高い個性を使いこなせている。頭も悪くない、能力としては申し分ないのは確かだ。でも覚えておきなさい。その力は1歩間違えれば人の命を奪える、なにか別の要因で己のコントロール下から外れてしまった時には酷く厄介なものになる。お前はその個性をヒーロー向きだと言うが、どの個性にもヴィラン向きである一面も持ち合わせていることをきちんと理解しなさい」
    少しびびった俺に気がついて、冷たい表情を消して少し口元を弛め、再びしゃがみこんで視線を合わせた青藍が俺の頭をくしゃくしゃと撫でる。ババアともジジイとも違うその感触は心地よくて、でもそんなことは認めたくなくて、もっと、なんて言いやしねえが。
    「少しでも胸の奥に置いていて欲しい。力の使い道は人それぞれ、お前に限って道を踏み外すような真似はしないと、俺もよく分かっているが、釘は刺しとくもんだろ?さ、遊ぶか。しっぽで滑り台でいいか?」
    「背中乗せろ。走れ」
    「……頼む態度じゃないだろうが、全く。仕方ないな、脅かし過ぎたしお詫びも兼ねてお前のワガママに応えてやる」
    直ぐに人間の姿ではなく大きな白い狐の姿になった青藍がひょいっと6本あるうちの1本の尾で俺を拾い上げてポーンと背中に放り投げた。すこし、ほんの少しだけ肝が縮んだが、ンなこと悟られるようじゃダセェし。死んでも顔に出さねぇ!と心に決めていた甲斐もあってか特に何も言われることなく、しがみついたのを確認して、凄まじい勢いで走り始めた。この頃はまだ爆破を利用して空中で動けるようにはなっていなかったから、乗り物に乗る時くらいにしか感じられないスリルを味わえる疑似ジェットコースターとも言える、青藍の背に乗って走ってもらうのが気に入ってた。さっきまでビビってたのが嘘みてぇに、はしゃぐ俺に笑いをこぼしていたことにも、少し心配げにしていたことも、当時の俺には知る由もなかった。


    「はい注目。こいつは副担の狐崎青藍。ヒーロー名ヴァイスフォックス。テキトーに挨拶」
    「雑に投げんなよ、相澤」
    「先生、な」
    「悪い、悪い。さて、紹介に与った。狐崎だ。先生さえつけて貰えりゃどう呼んでくれても構わん。俺も優しくないから覚悟しておけ。ここに来る前に構えてたヒーロー事務所に所属してたヤツらも君たちの指導の手伝いをするから、のちのち顔合わせを行う」
    目を見開く俺、はわ、なんて間抜けな声を出しているデクの方をちらりと見て、小さく笑って見せた青藍はなんでもないようにクラスの雑魚どもを見渡して、よろしくと結び担任と替わった。

    ヒーローだってのは昔から知ってたが、雄英出身だったんかい、テメェ。つーかどんな風の吹き回しで事務所畳んでまで雄英に来たんだとか色々気になることは、まァ後で聞きゃいいだろ。
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    awt48_hisame

    MEMOMHA×刀剣クロスオーバー
    轟と幼なじみの八百万従姉妹設定
    個性は前作と同じ設定
    MHA×刀剣クロスオーバー④年齢設定、個性及び転生の経緯の設定は③と同じ

    轟くんと幼なじみ。両親がエンデヴァーの先輩というつながりもあり、轟家と繋がりが深い。八百万百が従姉妹。

    「焦凍、準備できたか?」
    「あぁ」
    「冬美さん、母さん、行ってきます」
    ふたつの行ってらっしゃいの声を背に、焦凍と並んで歩き出した。俺と焦凍は物心ついた頃から一緒で、こいつが父である炎司殿から過酷な訓練のせいで怪我をしてるを見てからというもの訓練に混ぜてもらって、行き過ぎた時には俺や俺の刀達に止めてもらっていた。お母上、冷殿が、焦凍にお湯をかけてしまった時もたまたまそばにいて庇ったせいで肩に火傷を負ったからか、俺に負い目でもあるかのように焦凍は俺にべったりだった。冷殿に掛る心労が俺の怪我で増したことも俺や俺の両親は気に病んで、まるで隔離するように病院に移した炎司殿に病院を聞き出し、定期的にお見舞いに行っている。嫁いだ当初から母と冷殿は仲が良かったから、医者も良い影響になると容認してくれた。轟家では家事を子供達だけで回さなければならなくなったことを鑑みて、ご飯は俺の家に食べに来ることになり掃除や洗濯は俺の母がやり方を教えるという名目で焦凍の姉、冬美さんや兄、夏雄さんの世話を焼きに行っていたし、焦凍も含めた3姉弟を本当の息子の俺と同じくらい可愛がっていた。本来ならそれに嫉妬するかもしれんが、あいにくこちとら精神は1000年を生きた身、むしろ一緒になって甘やかしにかかっていた。同い歳なのに妙に弟みの強い焦凍も可愛かったしな。
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