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    awt48_hisame

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    MHA×刀剣クロスオーバー
    転生ではなくご都合ゲート事故によるダイナミックこんにちは、inウソの災害と事故ルーム襲撃(略称使うと検索引っかかるので)

    MHA×刀剣クロスオーバー⑤「あ、主?ここ、どう見ても本丸じゃあないよな?」
    くいっと羽織の袖を引っ張って不安げに言う国広に、あたりの情報をかきあつめる。広大な敷地はいくつかの区画に分かれていて、まるで何かの訓練施設のようだった。そしてそれぞれにまだ成人してもいないような子供たちとチンピラ……にしては異形のものがちらほら居るな、何だ、ここは?
    「本丸ではないどこかに繋がってしまったようだな。全員いるか?」
    「皆いるよ、主」
    「そうか、はぐれずに済んだのは僥倖。だが、どうやらこの場は非常事態らしい。子供たちが何者かに襲われている音が聞こえる。硝煙の匂いなんかもするし、何がなにやらわからんがとりあえずその子達を助けよう。遡行軍がいれば人の子には手に負えん。2振り1組で組んでそれぞれ散って助けに行ってくれ。国広と長義、南泉と国永、一期と宗近、俺と青江で別れるぞ」
    ばっと散っていった、俺の愛刀を見送って俺も狐の姿に戻る。なんだか、あちらの方に悪意の積み重なった気持ちの悪い匂いがする。人の子の数も多い。
    「青江、行くぞ」
    「僕はどこへだって主について行くさ」


    USJにてヴィラン連合を名乗る者達の襲撃が起こり、生徒を守るために単身大人数のヴィランに立ち向かって行った相澤先生を見送ることしか出来なかった。
    「ところでヒーロー、本命は俺じゃない」
    そのセリフにはっと顔を上げた相澤先生、僕達もすっかり意識の外から外してしまっていた脳無の手が伸ばされようとした時、それは現れた。
    「青江、斬れ!」
    「主は刀使いが荒い、ねっ!」
    乱入してきたのは白くて大きな狐と、その背中に乗る青緑の長い髪を一つに結った綺麗な男の人。腰の刀を目にも止まらぬ速さで抜き、男の人は脳無の腕を斬り捨てた。
    「ハ?なんだお前ら」
    「俺たちにもわからんが、その人の子の寄せ集めからできた化け物から、この男を救うことが先決かと思ってな。戦いの邪魔をして悪かったな。目の前で殺される様子を眺めていられるほど薄情でも無い。青江」
    「主の命令であれば、従うだけだよ。さあ遊ぼうか、かわいそうな化け物さん?」
    飄々とした雰囲気から一転、鋭い眼差しになった青江、と呼ばれた男の人が強く踏み込んだのと同時に、狐が雑に相澤先生を背中に放り投げて大きく距離を置いた
    「……何者だ、突然現れて俺を助けて」
    「突然の無礼、失礼した。俺は青藍。いつの間にかここにいたが、あれらとは仲間ではない。お前達の味方だ。青江ならあれと渡り合えるだろうが、決定打が無い。相澤殿、ここは俺たちに任されてはくれないか?

    俺は歴史を守るもの。刀を統べ、人々の暮らしを守り繋げるのが役目。人ではないが、守るべきものが何かは弁えている」
    「歴史を…守る……?」
    「俺についての説明は今じゃなくてもいい。あいにく俺は治癒系の術が使えん。ここに結界を張る。余程の力……あの哀れな怪物の一撃くらいならば耐えられる。ここから出るなよ」
    真っ直ぐな瞳に敵意はなく、心からの気持ちだというのは僕らにも相澤先生にもわかった。はあとひとつため息をついた先生をちらりと見て、是と判断したのか半透明の膜のようなものでは僕らを覆った。これが結界かな?
    「遡行軍ではないようだが、覚悟されよ」
    後ろ足に強い力を込め爆発的な瞬発力でこの場から消えたかと思えば、青江さんの足をつかもうとしていた脳無に噛みつき、そのままブチブチと音を立てて食いちぎった。
    「なんだコイツ、なんだコイツ……!先生、こんな奴がいるだなんて聞いちゃいないぞ、脳無が紙切れみたいに斬られる。今も獣ごときにあっさり噛みちぎられた!」
    敵側も想定外、青藍と名乗った狐と青江と呼ばれた青年はそれほどまでに強かった。
    「なら、イレイザーヘッドも動きが鈍い今なら」
    水難ゾーンで様子を伺っていた僕らの方に視線が向けられた。ダメだ、蛙吹さんが…!!触られたら崩壊する、それはまずいと焦った瞬間だった。銀色のストールがひらりと舞い、勇ましい声とともに鈍色がしなった。
    「ぶった斬る!」
    「ッチ、あの狐の仲間か?!」
    「避けられたか。存外反射神経が鋭いな」
    「助かったわ」
    「例には及ばないよ。国広、そこの子供たちを守れ。俺は主と青江に加勢する。青江だけでは決定打に欠けるというのなら二刀開眼ならば、決定打足り得るだろう」
    「わかった、本科。気をつけろよ」
    「俺を誰だと思っている?本科山姥切だぞ」
    直ぐに姿を消した銀髪の男の人が去り、いつの間にかそばにいた布を被った金髪の男の人が僕達に手を差し伸べてくれた。
    「あっあなたは?」
    「俺は山姥切国広。今お前達を助けたのは山姥切長義だ。俺も自体を把握しかねているんだが、説明を頼めるか?あちらは主も青江も本科もいる。余程のことがなければ問題は無い」
    「あっあっと、さっきクラスメイトが救援を呼びに行ったのでそちらも直ぐに到着すると思います!ぼっ僕は緑谷出久。雄英高校ヒーロー科1年です」
    「同じく、オイラは峰田実。あんた刀持ってるけど何者なんだよぉ!?いきなり狐が現れてびっくりするわ、あいつ喋るわでもう頭ぐっちゃぐちゃだよ!!」
    「私は蛙吹梅雨。さっきは助けてもらえて安心したわ。とっさのことだったから反応できなかったの」
    「ひーろー、って何だ?」
    「「「えっ?!?」」」
    妙にひらがな発音だったね?いやでもこのご時世でヒーローについて知らない人がいる、なんてそんなことありえるのかな?何もわからない、でもそれは山姥切国広さんも同じで。この緊急事態にのんびりと事情説明をしていてもいいものかと思っていると、オールマイトの声がした。
    「もう大丈夫、私が来た!」
    僕達の間にどことなく安堵の空気が漂う。でも、まだ死柄木弔は退いていないし戦ってくれている青藍さん達もトドメにはあと1歩及んでいない。
    「っく、存外図体の割には早い動きができるな」
    「相澤くんや生徒達を助けてくれたのは君かな?もう私が来たからには大丈夫!」
    「貴殿が何者かわからんが、加勢は助かる!俺が何者かも説明している時間はないが敵ではないとだけ主張させてもらおう。それと敵の情報だが、とんでもない力の強さ、及び速さ、そして有り得ん話だが回復する力を持っているらしい。俺の刀達が何度も斬っているが再生されて決定打が無い!どうにか子供たちやけが人に意識を向けぬようにと現状維持が精一杯だ。」
    「簡潔かつわかりやすい情報をありがとう!」
    「この調子じゃぁ、俺の張った結界があるとはいえ、巻き込みかねん。あの子達をもっと安全な場所に、頼めるか!?」
    「お安い御用!」
    会話をしながらも攻撃の手を緩めずに目にも止まらぬ速さで青江さん達と連携を取りながら戦う青藍さんに、何者なんだろうという疑問が強まる。オールマイトは彼の言葉に答えて、先生と僕らを抱えて退避、ついでとばかりに死柄木に一撃入れて言ったのは流石の一言だ。
    相澤先生を担ぎながらオールマイトの活動限界時間のことが頭をめぐり、蛙水さんに返答も聞かずに担ぐのを変わってもらい飛び出した。僕が繰り出した一撃は入らなかったが、援軍が来たことはすぐにわかった。
    「どっけぇ!邪魔だデク!」
    「スカしてんじゃねえぞモヤモブが」
    「平和の象徴はてめェら如きに殺れねえ」
    「かっちゃん…!皆…」
    別のゾーンに飛ばされていたみんなが戻ってきた……!!轟くんの氷結のおかげで拘束されていた青藍さんたちやオールマイトが抜け出した。
    「主!」
    「こんな怪我は随分と久方ぶりだ。青江、長義!」
    「僕達は中傷ってとこかな。この御仁がかばいながら戦ってくれたおかげでそこまで損害は無い」
    「誰だテメェら!?」
    「ストップ、爆豪少年!彼らは味方だ!相澤くんと他の生徒たちを守ってくれた上、私が来るまで防衛戦をしてくれていた!」
    「あぁ?!」
    「ハ?!」
    驚くかっちゃん達。イレギュラーなことだらけで、頭が回らない。でもとりあえずこの場においての敵はヴィラン連合である、という認識は共通していた。
    「攻略された上に全員ほぼ無傷…すごいなぁ最近の子どもは…恥ずかしくなってくるぜ敵連合…!予定にはないやつが乱入してくるわで散々だが……まあいいや」
    そして、死柄木の指示で超回復で体を直した脳無がのっそりと起き上がった。黒霧を拘束していたかっちゃんの方を向いたと思えば凄まじい速さで接近、誰の手も届かないと思われたところでオールマイトが助けた。
    「……加減を知らんのか」
    「加減……??そっちだって刀で容赦なく斬ってきたじゃァないか。……仲間を救けるためさ。しかたないだろ?さっきだってホラそこの……あー……地味なやつ。あいつが俺に思いっきり殴りかかろうとしたぜ?他が為に振るう暴力は美談になるんだ、そうだろ?ヒーロー?」
    「世迷言を。そういう思想犯はそんな瞳はしない。面白がっているだけだろうがこの下衆め」
    獰猛な唸り声を交えて青藍さんが吐き捨てるとニヤリと笑ってバレるの、早、なんて死柄木は宣った。
    「3対5、いや6対5で人数差もある!」
    「モヤの弱点はかっちゃんが暴いた…!!」
    「とんでもねえ奴らだが俺らでオールマイトのサポートすりゃ……撃退出来る!!」
    「ダメだ!! 逃げなさい」
    「…さっきのは俺がサポートに入らなけりゃやばかったでしょう」
    「それはそれだ轟少年!!しかし大丈夫、プロの本気を見ていなさい!!」
    「脳無、黒霧、やれ。……クリアして帰ろう!」
    「宗近、一期!南泉、国永!子供たちの保護を!」
    突然叫んだ青藍さんの声に答えるように4つの影が、轟くんたちを抱えて遠ざけた。
    「主もおーるまいと?とやらもいる中でひよっこは邪魔だぞ、少年たち」
    「るっせぇ、邪魔すんじゃねえぞ!」
    「はっはっはっはっ、元気なことはいいことだな」
    「主の命ですので、どうかご理解を。三日月殿の言うことには私も異論はございませんゆえ」
    「だが、」
    「化け物斬りにうちの本丸で最強の青江、主がいる上に随分と強者のあの男が揃ってんだったら心配いらねえにゃ……な!」
    かっちゃん、切島くん、轟くんを抱えて僕達の元まで戻ってきた3人の男の人と、国広と呼ばれていた金髪の男の人は仲間らしい。主、と青藍さんを呼んでいたから味方だと言うのはわかるが、加勢しようとしていたのに邪魔されたとなれば、守るためとはいえ、すんなりと受け入れられる訳はなくて。
    ……だが突然ビリビリと、凄まじい気迫が僕らにもつたわってきた。はっと顔を上げると、笑っていないオールマイトの顔が見えて、次の瞬間とんでもない速さで拳を打ち込み始めた。脳無の反撃は、青藍さん達が逸らしているおかげで比較的ダメージは軽いが、あの異次元の戦いにすんなりサポートできているのにも驚きだった。
    「私対策!?私の100%を耐えるならさらに上からねじふせよう!!ヒーローとは常にピンチをぶち壊していくもの!敵よこんな言葉を知っているか!!?……Plus Ultra!!」
    そして吐血しながらもあの巨体を空の彼方に吹っ飛ばして肩で息をしながらオールマイトはしっかりと立つ。そばにはサポートに回っていた1匹の狐と2人の剣士。
    「衰えた?嘘だろ…完全に気圧されたよ。よくも俺の脳無を…チートがぁ…!全っ然弱ってないじゃないか!!あいつ…俺に嘘教えたのか!?」
    「どうした?来ないのかな!?クリアとかなんとか言ってたが……出来るものならしてみろよ!!」
    「俺の牙の餌食になりたくばかかってこい」
    オールマイトの活動限界も近い、気圧されていたヴィランも動き出したという時に、救援を呼びに出ていた飯田くんの声とともに銃声が鳴り響く。
    「ごめんよ皆、遅くなったね。すぐ動ける者をかき集めて来た」
    「1-Aクラス委員長、飯田天哉!ただいま戻りました!!!」



    「あんた何者だ?」
    「俺より先に優先すべきことがあるだろう?良識のありそうな人の子ならば分かるはずだ。俺達が危険因子だというのなら大人しくしていよう。俺はこちらの姿の方がいいかな?」
    血塗れの白い狐から勝色の髪の整った顔立ちの和服を着た男の姿になった、青藍を名乗る男に一同が驚きを隠せない。それは見ていた生徒達も同じだった。
    「いや、あなたがたを危険因子だとは思わない。だが何者かわからないのは事実。申し訳ないが拘束させてもらっても?」
    「主!!助けてやったってのにこんなの受け入れるのかよ!?」
    「南泉、助けてあげたなどと上からものを言ってはダメだ。助けようとこちらが勝手に加勢した迄。この子達も予期せぬ襲撃に遭ったとなれば警戒するのは当然のことだろう。幸いお前達全員中傷以下で手入れをしていなくてもきつくはないだろう」
    「……っ?!主!怪我が!」
    「前言撤回しよう。こちらに治癒の個性を持つ教諭がいる。生徒達の後にはなるが治療させてもらおう。拘束するというのもなしだが、話、聞かせてくれるね?」
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    awt48_hisame

    MEMOMHA×刀剣クロスオーバー
    轟と幼なじみの八百万従姉妹設定
    個性は前作と同じ設定
    MHA×刀剣クロスオーバー④年齢設定、個性及び転生の経緯の設定は③と同じ

    轟くんと幼なじみ。両親がエンデヴァーの先輩というつながりもあり、轟家と繋がりが深い。八百万百が従姉妹。

    「焦凍、準備できたか?」
    「あぁ」
    「冬美さん、母さん、行ってきます」
    ふたつの行ってらっしゃいの声を背に、焦凍と並んで歩き出した。俺と焦凍は物心ついた頃から一緒で、こいつが父である炎司殿から過酷な訓練のせいで怪我をしてるを見てからというもの訓練に混ぜてもらって、行き過ぎた時には俺や俺の刀達に止めてもらっていた。お母上、冷殿が、焦凍にお湯をかけてしまった時もたまたまそばにいて庇ったせいで肩に火傷を負ったからか、俺に負い目でもあるかのように焦凍は俺にべったりだった。冷殿に掛る心労が俺の怪我で増したことも俺や俺の両親は気に病んで、まるで隔離するように病院に移した炎司殿に病院を聞き出し、定期的にお見舞いに行っている。嫁いだ当初から母と冷殿は仲が良かったから、医者も良い影響になると容認してくれた。轟家では家事を子供達だけで回さなければならなくなったことを鑑みて、ご飯は俺の家に食べに来ることになり掃除や洗濯は俺の母がやり方を教えるという名目で焦凍の姉、冬美さんや兄、夏雄さんの世話を焼きに行っていたし、焦凍も含めた3姉弟を本当の息子の俺と同じくらい可愛がっていた。本来ならそれに嫉妬するかもしれんが、あいにくこちとら精神は1000年を生きた身、むしろ一緒になって甘やかしにかかっていた。同い歳なのに妙に弟みの強い焦凍も可愛かったしな。
    2904

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