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    2152n

    @2152n

    基本倉庫。i:騙々氏

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    ブラアキ。イベント予告で死にました。カジノネタで短い。

    ##ブラアキ

    セクシャルハラスメント「なんだよ、これ」
    「ディーラーの衣装だが」
    「違ぇよ。そういう意味じゃなくて、なんでウサギの耳がついてんだ」
    「俗に言うバニーボーイだな」

     調査のためにカジノへ潜入する。そのためにブラッドが用意したのは、ディーラーの衣装だ。ただし、定番の燕尾服に兎の尻尾と耳がつけられた、バニーガールの男性版。つまり、ブラッドの言うバニーボーイの格好だ。
     何故普通の燕尾服では駄目なのか。胡乱な目を向けるアキラに、ブラッドはため息をつく。

    「オーナーの嗜好だ。従業員は皆、バニーガールないしはバニーボーイで従事させられる」
    「うえ、変態かよ」
    「見目が愛らしい者は男性でもバニーガールの衣装を強要されると聞く。日系で幼く見えるお前なら、本来はその可能性もあったが……鍛えていて良かったな」

     そう言われて、思わず背筋が粟立った。自分が女性でも躊躇うほどの露出した際どい衣装を見に纏う姿を想像してしまい、吐き気がする。可能性を考えるとジュニアもその対象に当てはまりそうだ。想像しても違和感はないが、本人は発狂することだろう。
     喚くジュニアを脳裏に浮かべていると、いつの間にかブラッドが目の前に立っていた。驚いて身を引くが、腰を掴まれてしまう。

    「とはいえ、カジノに訪れる客は多くが富裕層。そして何故か裕福な者は、大半が特殊な嗜好を持っている」
    「どういう意味だ?」

     難しい言葉で話されても困る。
     怪訝な顔を見せるアキラだったが、腰に回ったブラッドの手が下へと滑り、双丘を掴んだことでその意味を理解する。

    「お前に欲情する客もいる、ということだ」

     その奥の炎に当てられ、赤く反射するアメジスト。
     ここで、ようやくアキラは恋人が独占欲を抱いているのだと気付き、頬を引きつらせた。

    「は、はは……お前とか? そういやブラッドも外交官の息子だったよな、さそがしイイご趣味を持って……っん」

     つい、いつもの挑発癖が口を滑った。今のは藪蛇だ。
     服の上から割れ目に指を押し込まれ、アキラは焦りを覚える。身を捩るも許さないとばかりに拘束を強められ、おずおずと見上げればそこには真顔の恋人がこちらに仄暗い視線を送っていた。

    「そうだな、折角だ。イイご趣味を持った俺が、不埒な客からセクシャルハラスメントを受けた時の対策を、その身に教えておこう」

     子供っぽい独占欲を見せてくるブラッド。それを上手く躱せるほど、アキラは大人ではない。
     服の上から嬲られ焦らされ責め立てられ、最後には自分から脱いで淫らに誘ってしまう羽目になるとはつゆとも思わず——アキラは「まぁいいか」といつもの能天気な頭で、背中を滑る指と落ちてきた口付けを受け止めるのだった。
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