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    加藤 怪鬼

    #キュウジン同盟

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    加藤 怪鬼

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    5話以降の話。フォーチュンビターブラックの新作を出した茶李井(チャリイ)の話を聞きつける人々達の中には、九尾とジンペイもおり……

    九尾視点→1年YSPクラブ(3人)視点

    #キュウジン同盟
    Kyuuzinn League

    新作:『フォーチュンスイートホワイト』の巻フォーチュンビターブラック。それは未来を予知すると言われていたチョコレート。
    僕はそれを最初園等先生の為にと買い求めたが、事実は儚いもので占いの正体は怨霊の仕業だった……

    僕は多少は懲りたものの、その次に出たキョンチョコを園等先生に今度こそ正式にプレゼントして、バレンタインは終わったかのように見えた。(ジンペイくんも何かしら園等先生にチョコレートを渡したようだった)

    だが、チョコレート業界はここで終わることはなく次の”ホワイトデー”に向けたお菓子も当然発表してくる。ホワイトチョコレートだ。

    「ホワイトデーには!!スウィ〜トにあま〜くてすこし苦みアリの、名付けて””フォーチュンスイートホワイト””チョコレートアルヨ〜おいしいネ〜!中身はホワイトチョコにチョコッとビターチョコレートが混じった深みある味わいヨ〜!」

    茶李井のそんな甘い宣伝に生徒達はあの店に一斉に並び出した。今回はホワイトデーということもあり、男が多く並んでたが、女の子達も同様に並んでいた。おそらく友チョコのお返しだろう。
    僕はいつもの癖で並びそうになったが、今回は僕が園等先生からお返しされる側なのだ…!!(あげたから)

    (え?僕は女の子達にはお返ししないのかって……?ふっ、愚問だな。貰いすぎると収拾がつかないし、僕は園等先生一筋だから、基本断っているのさ。)

    そんなこんなでその様子を見守っていると、YSPクラブことジンペイくん達がその前を通り過ぎようとしていた。勿論この騒ぎなので足も止まるはずだ。

    ジンペイ「うわ!なんだこの列!」
    フブキ「知らないの?今日ホワイトデーだから新作のホワイトデー向けのチョコレートが出たんだって。たしか……」
    コマ「フォーチュンスイートホワイト、だよね。前みたいに中にクジは入れてないけど、チョコレートが入っててそれが美味しいって評判らしいよ。」
    マタロウ「あ。でもクジは別で入ってて今回は占いというより…当たりクジらしいよ!」
    ジンペイ「当たったクジラか…?」
    マタロウ「ちがーう!!あたりくじ!抽選で当たった人には豪華景品が貰えるらしいよ。例えば男女ペアチケットとかー·····」

    ジンペイ「マタロウッッ!!」
    マタロウ「え、なに?!」
    ジンペイ「それを早く……言えよな!!」

    そう言い残すと、彼は茶李井の店に並ぶためになが〜い旅に出たのであった。…………………………


    (いや、そうはさせるか!!!!!?)


    あの子の考えることなんてするっとまるっとお見通しだ。どうせ安直思考のことだから、男女ペアチケットを引き当てて園等先生と旅行バカンスを狙ってるのだろう。確率は低いのは承知だが、幸運な彼の良さを思えば万が一、ということも有りうる。
    芽は摘んでおいて損は無い……



    (僕も先を越される前に並ぶぞ!!)



    そして僕は彼と……茶李井の店までの行列の難所を争いながらも乗り越え……今回ボロボロになりながらも、お互い1個ずつ手に入れることに成功した。



    ジンペイ「やったあ〜!!やっと手に入れた〜長かった………………ぜ……(ばたり」
    九尾「全くだよ……君のせいで予約する暇もなかったんだから……さてこれを園等先生n」


    ピピッ


    ジンペイ「ん?あ、イヤーチップから。もしもしえんら先生?事件?それもいいけど実はさ〜えへ!」

    ジンペイ「………………え?今から?九尾先輩と一緒に?うんうん……はーい。……」

    ピッ

    九尾「園等先生からかい?」

    ジンペイ「ん。なんか九尾先輩と一緒に保健室来てって。なんだろ。ま!好都合だけど〜。えんら先生〜!!ジンペイ、今行きまーーーーす!!!」

    九尾「あ。こら!ずるいぞ!!抜け駆けはやめたまえ!!」


    (……にしても、園等先生が僕達2人だけ指名って不自然だな。何かあったのか……?)




    ーーーーーーーーーーーーーーーー




    ー保健室前ー(1年YSPクラブより)

    コマ「ジンペイくんと九尾くんすごい勢いで飛び出しちゃったけど保健室で何話してるんだろうね?」
    フブキ「今日のイベントを考えたらアレなんでしょうけど……まさかね〜園等先生にかぎってそんなアレなんて……」
    マタロウ「アレって?」



    バタン!!!!!



    マタロウ「えっ?!今なんか保健室で音がしたんだけど!!」
    コマ「どうしたんですか?!(ガラッ」

    園等先生「……アラ、みんなどうしたのかしら?でも、丁度良いわ。それより手伝ってくれないかしら?」

    マタロウ「手伝うって……え……?!」
    フブキ「キャーー!!床血だらけじゃなーい!!」
    コマ「……わぁあ!!!……ってあれ?倒れてるのってまさか九尾くんとジンペイくん、?」
    園等先生「実はこの2人からバレンタインに最初にチョコレート貰っていたから、教師としてお返ししたのだけれど…ショックが強かったのかしらね。鼻血出して倒れたの。でもこうなるだろうと思って2人だけ呼び出して正解だったわ。」
    フブキ「だからさっき呼ばれてたのね……」
    園等先生「安心して。みんなの分も勿論あるのよ。保健室に来た生徒にはあげることにしてるの。YSPクラブのみんなには日頃の感謝も込めているわ。2人にもそのつもりだったのだけれど……」
    コマ「こんな状態じゃ分かってないかもね……💧」
    マタロウ「ベッドに寝かせてそっとしておこう……」




    マタロウ(結局あの二人が起きたのは放課後が終わってからで…無事園等先生にフォーチュンスイートホワイトを渡し、代わりに血で濡れたお返しチョコレートを肌身離さず持って帰った、早とちりな2人の……甘くて苦〜いお話でしたとさ。)

    マタロウ(え?メラ先輩はって?甘いもんはどうのこうの……っていって園等先生のを断ってたけど、妹さんやお母さんにお返しのチョコレート買ってたのを僕は、見てしまった……!怒られるから、言わないんだけどね……!)



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