Recent Search
    You can send more Emoji when you create an account.
    Sign Up, Sign In

    Y95880375

    @Y95880375のポイピクです。
    文章が上げられるようになったみたいなので、なにか上げられたらな、と思います。

    ☆quiet follow Yell with Emoji 💚 💛 🍵 😘
    POIPOI 19

    Y95880375

    ☆quiet follow

    降風ワンドロ「〇〇な日」
    やる気の出ない一日がガラリと色を変える。

    ※タップしてお読みください

    コメントもいただけると嬉しいです!☺️
    https://wavebox.me/wave/c114grcrpwv58e24/

    #降風
    (fallOf)Wind

    【退屈な日→ワクワクな日】「暇だなぁ……」
    昼食後、自室のベッドに仰向けに寝転んでボソッと呟く。予定のない日というのはどうしてこうも退屈なのか。
     いつもならこの時間は登庁して部下たちと一緒に走り回ったり書類仕事をしたり、後は降谷さんと情報交換をしたりしているのだが、今日は非番。
     急な呼び出しには応えなければならないが、一応休みである。
     ヨーコさんの円盤を見るも良し、近所に出かけて時間を潰すもよし。
     する事は色々あるはずなのだが、なんだかやる気が起きない。
    「日頃の忙しさにやられてしまったかな」
     ボリボリと頭をかいて、どうしたものかと考える。病院に行くほどではないだろう。今日一日しっかり休めば良いくらいの状態だと思う。
     だが妙に暇なのだ。こんな日はペットが居れば安らげそうなのになぁ……と思ったところで、降谷さんの家のワンちゃんを思い出す。
     ……いやいや、まさか上司のセーフハウスに、子犬と遊ぶ為に行っていいわけが無い。せめて仕事の用事があれば言い訳は立つのだが、さすがに非番なので何も持っていない。
     ……ワンちゃんに会いたい。出来れば降谷さんにも。
     降谷さんにお願いしてみる? さすがに断られないか? というか、怒られないか? と言うか気持ち悪いか?
     うーん。
     唸りに唸ってゴロゴロとベッドの上で転がっていると、スマホが震えた。すぐさま出てみると、相手は降谷さんだった。
    「風見、君は今日非番だよな?」
    「はい、そうですが」
     何かあったのだろうか。そう思い立ち上がってクローゼットを開けてスーツを取り出した。
     降谷さんの声で頭がカチッと切り替わったみたいに冴え渡る。しかし降谷さんの口から飛び出してきた言葉は意外なものだった。
    「実は常連さんから大きな白菜を頂いたんだが、消費するのを手伝ってくれないか?」
    「……へ?」
    「忙しいなら構わないが……」
    「あ、いえ! 忙しくないです!」
     こんな都合のいいことがあっていいのか? と言うか降谷さん。セーフハウスにそんな用事で部下を呼び出していいんですか? ……とても嬉しいですけど。
    「直ぐに向かいます!」
    「はは、頼もしいな。仕事じゃないからラフな格好でいいからな」
    「はい!」
     電話が終わって、急いでシンプルな外着に着替える。
     やった! ワンちゃんに会える! しかも降谷さんの手料理も食べられるなんて……!
     降谷さんからのお誘いという名の急展開の出来事に燃料が投下されたみたいにワクワクが止まらない。なんと言うか、欠けていたピースが嵌ったような気分だった。
     ワンちゃんに会える。それから、降谷さんに会える……!
     その事が僕にとってこんなに嬉しいことだとは思わなかった。
     二人に会えると言うだけで、さっきまでの退屈さが嘘みたいに吹き飛んで行った。





    「ハロ、風見が来てくれるみたいだぞ」
    「アン!」
     昼までのポアロのシフトを終えて帰ってきた僕は、今日はこの後組織の任務も無いので風見に夕食の誘いをかけた。
     始めはなにか理由をつけて断られるだろうと思っていた。だって、休みの日にまで上司に会おうなんて思う部下は少ないだろうから。
     でもどうやら風見はその少ない方に当てはまっていたらしい。勇気を出して誘ってみたら、嬉々とした返事を返してくれた。それが嬉しくて、僕の鼓動はトクトクと少し駆け足になる。
     まだ昼間で、夕食まで何時間もあるのに急いで来てくれるらしい。本当に風見は可愛い。
     風見の普段着ってどんな感じだろうな。休日のお父さんみたいなのもいいし、なんならダウンコートでモコモコなのも可愛くて良い。……でも、僕に買ってきてくれる服はとてもセンスがいいから、もしかしたらすごくオシャレなのかもしれないな。
     ワクワクと期待に胸を膨らませなが、ドアホンの前でハロを抱っこして、今か今かと風見の到着を待った。
    Tap to full screen .Repost is prohibited
    ❤❤❤💕👏💕💕💕💛💚🐶💞💞💞👏💖
    Let's send reactions!
    Replies from the creator

    related works

    recommended works

    くこ。

    DONE九尾狐降+猫又景×人間風/プリクラ②
    右風開催おめでとうございます。
    なだちさんのイラストにおつけいたします小説(諸伏編)
    降風&景風なのですが、普段景風を書いている身のため。
    景風要素高めです。
    2022/12/16
    愛すべし可愛い人を「っ諸伏。……このこと、降谷さんには言わないでくれ」
     恥ずかし気に目元を淡く染め風見さんがオレに頼みこむ。眼鏡の奥、風見さんの瞳に写るオレが口角を上げる。

    『往生際が悪いぞ、風見』
    『無理です。勘弁してください……!』
     先日の風見さんの休日。たまには三人で出かけよう、と決めていたその日。
     三人で共に暮らすその家の日用品を買うだとか、ヒトの波を見るだとか、そういったことを楽しんだ後まるで今通りがかった偶然なのだとばかりにゼロが『あれがプリクラか』と声を上げ、『せっかくだから、三人で撮ろう』と提案した。それに反対したのは風見さんだった。
     最初は『男だけの団体でこういう店は入れないんですよ』と常識や則で説こうとしたがゼロは神格高い霊獣、九尾の狐だ。『僕が君たちと行きたいんだ。行けないわけがないだろう』ときょとんと小首を傾げ入っていき、それはゼロの力で人の則が一時的に歪んでいるのだけれど。ゼロにとってそれは呼吸に等しく故に、できるのが当然だ。こともなげに進んでいくゼロに顔を青ざめた風見さん、そんな風見さんをあやすようにオレが苦笑しつつ進んだ。……余談ながら、ゼロほど簡単ではないけどオレにもできるだろうとは思いつつ、とはいえ撮られたくない風見さんに強いてまで行きたいわけでもないよなとは考えていた。そもそもオレ自身、人の社会で普通に会社勤めをしているヒトの風見さんを専業主夫状態のゼロとは違う方向からサポート、と言えばいいだろうか。ちょっとした妖たる力で風見さんの会社に雇われてもいないのに『風見さんに懐く後輩社員』だと認識されるようにし『働いて』いるわけで、やりようでできるかとは思うのだ。
    1947