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    くこ。

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    前略供養②
    ウキペディアの「スパイ」の項がかなり鶴宇佐だなぁと思ったので、何かしたいと思ったんですが物語として何ひとつどうにもならなかったのでお焚き上げです。

    #鶴宇佐
    tsuruUzo

    スパイということ宇佐美をスパイにすべく鶴見が教育する。
    柔道によって鍛えられた体術に磨かれた白兵戦の技術、観察力、思考力、対応力、記憶力、分析力、
    そして何より。裏切らないということ。
    言語力、尋問耐久訓練、監視術
    但しこれは秘密裏に行われた。
    スパイというのは本人とその教授以外知るべきものではないからである。

    月島軍曹は露西亜語が堪能であり、それで鶴見中尉殿に是非にと買われたのだ。
    尾形上等兵も露西亜語ができるそうだ。

    そんな話が師団内を飛び交うことがある。
    月島のそれは公然のもので読み書きと口頭の会話と両方を仕事で使う様は師団内の彼の人望と相まって羨望と憧憬を織り交ぜた声で語られる。
    尾形の方は聞く者も少なく、というよりわざわざ皮肉を万度言う尾形と積極的に話そうとする者がそもそも少ないため半分眉唾のようなしかし、彼ならもしかしたらという信憑性で語られるのであった。

    宇佐美上等兵は露西亜語ができた。専門用語はできずとも簡単な日常会話なら困らない程度に。
    宇佐美上等兵は英語もできた。同様に。

    けれども誰もそれを語る人はいなかった。
    誰も、知らないからだ。
    鶴見と宇佐美本人、二人しか知らないことだからだ。

    「二人だけの秘密だ」と鶴見は言う。
    その言葉に宇佐美はのぼせた。

    敵を欺くにはまず味方から、スパイ育成の鉄則通りであり身のうちに潜んでいる造反者を見つけるにあたり必要なことだ。
    また宇佐美は鶴見との「二人だけの秘密」という響きに滅法弱くそれを完遂するための努力を怠らなかった。

    秘密は好きだけどイコールで関係性も秘密にする必要があり、逆に公然と劇場される鶴月に「わかっています」「大丈夫です」と言いながらもやもやする宇佐美。
    誰よりも信頼するから情報将校の要の技術を宇佐美に教える鶴見と、自分はすべてをかけられるくらい鶴見を愛しているけど鶴見からの想いは嘘なのだろうと思っている宇佐美の。両片想いのような話。


    鯉登誘拐事件に宇佐美がかかわっていないのは「露西亜語できない設定を貫くため」という解釈。
    ちなみにあのお洒落な情報将校さん。何カ国語できるんでしょう。その言語能力を含め少しずつうつされていたのだなぁと考えると。
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    くこ。

    DONE九尾狐降+猫又景×人間風/プリクラ②
    右風開催おめでとうございます。
    なだちさんのイラストにおつけいたします小説(諸伏編)
    降風&景風なのですが、普段景風を書いている身のため。
    景風要素高めです。
    2022/12/16
    愛すべし可愛い人を「っ諸伏。……このこと、降谷さんには言わないでくれ」
     恥ずかし気に目元を淡く染め風見さんがオレに頼みこむ。眼鏡の奥、風見さんの瞳に写るオレが口角を上げる。

    『往生際が悪いぞ、風見』
    『無理です。勘弁してください……!』
     先日の風見さんの休日。たまには三人で出かけよう、と決めていたその日。
     三人で共に暮らすその家の日用品を買うだとか、ヒトの波を見るだとか、そういったことを楽しんだ後まるで今通りがかった偶然なのだとばかりにゼロが『あれがプリクラか』と声を上げ、『せっかくだから、三人で撮ろう』と提案した。それに反対したのは風見さんだった。
     最初は『男だけの団体でこういう店は入れないんですよ』と常識や則で説こうとしたがゼロは神格高い霊獣、九尾の狐だ。『僕が君たちと行きたいんだ。行けないわけがないだろう』ときょとんと小首を傾げ入っていき、それはゼロの力で人の則が一時的に歪んでいるのだけれど。ゼロにとってそれは呼吸に等しく故に、できるのが当然だ。こともなげに進んでいくゼロに顔を青ざめた風見さん、そんな風見さんをあやすようにオレが苦笑しつつ進んだ。……余談ながら、ゼロほど簡単ではないけどオレにもできるだろうとは思いつつ、とはいえ撮られたくない風見さんに強いてまで行きたいわけでもないよなとは考えていた。そもそもオレ自身、人の社会で普通に会社勤めをしているヒトの風見さんを専業主夫状態のゼロとは違う方向からサポート、と言えばいいだろうか。ちょっとした妖たる力で風見さんの会社に雇われてもいないのに『風見さんに懐く後輩社員』だと認識されるようにし『働いて』いるわけで、やりようでできるかとは思うのだ。
    1947