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    Na0

    雑文をポイっとしにきます🕊

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    ある日。海外のコスプレ写真に胸を射抜かれまして。ドレス姿の姫様に膝をつく蛮族衣装のリンク。
    パロディ。リンクがウルフ化するなど、許せる人向け。プロット形式でアップ。たぶんきちんと整える事はないかな。

    蛮族と姫君設定説明(スルーして大丈夫)
    『蛮族姫君。片言で従順な猛獣と思ってたら、ある夜噛まれちゃったみたいなのが急にハートにささって…。
    幼い頃、アライソ海岸近くの保養地で出会うちび姫君と蛮族。毎年同じ場所で遊び、「ゼルダ」の名前と片言のハイラル語をマスター。「ゼルダはおれのヨメ」と約束するも、姫君は悲しそう。母を亡くし、姫巫女としての修行から保養地へは行かなくなる。
    ちび蛮族はずっと待ってた。立派な体躯の青年になってもずっと。けど待てなくなって、いつもゼルダが来て帰ってく道を駆け出す。祖先の力を使い、古の狼の姿に変わって。(ここ大事🐺)ゼルダのニオイを探してさまよううちに、マスソ引き抜いてしまう。ハイリア人に捕獲される。一個大隊壊滅。マスソを狼が持ってるとなり、城でゼルダに再会。「貴方はもしやあの時の?」昔、彼の背に乗って樹海を巡った事を思い出し、戸惑うゼルダ。「貴方は私の力になってくれますか?」と問いかけると、リンクは嬉しそうに尻尾を振って人形へ。
    「ゼルダ、おれの!力ある」
    「では、私の前で膝をついて忠誠を誓ってください」臣下に促されて、観衆の前で主従の真似事をさせられる。
    「共に厄災を倒しましょう」
    「おれ、ゼルダと一緒!」
    幼い頃と変わらぬ笑顔に悲しくなる姫君。』
    という、萌えの情熱が溢れたツイをしたのが元です。

    7日間のお話にしたい。
    7日後は姫の誕生日。つまり厄災復活の日。
    神獣見つかってない。つまり英傑いない。
    採掘費用はハイラル国庫から出しているため、なんとしても『ハイリア人』の名誉にしたいパパラルの思惑。
    蛮族勇者は認めたくない。
    とにかくピュアな蛮族。
    罪悪感と秘密、そして恋心をかかえる姫君。




     🕊 🕊 🕊


    蛮族と姫君


     姫君に会うため、生れ育ったジャングルを飛び出した蛮族。
    祖先の力で獣に姿を変え、いつも彼女が来て去る道を辿る。
    初めて目にする大きな橋や多くの人。
    賑わう繁華街に鼻をやられ、ハイリア川沿いを行く。
    森の緑が蛮族に再び力を与える。
    そのまま川沿いに行く。
    《こっチ、こっチ。こっチよ〜》
    ジャングルでも見かける生き物──コログに導かれながら旅をする。
    川の水を飲み、初めて目にする赤い果実を喰らう。口元からしたたる程の甘い果汁を音を立ててすすり、べろりと口元を舐める。
    『うまい!』
    夢中で1個、2個と口にする。
    それを遠巻きに見ていた獣を目にも留まらぬ鮮やかさで射殺し、肉を食べる。
    腹が満ちると、また獣の姿に戻り大地を蹴る。
    どこまでも行けそうで、だけどどこへ行こうとも、求める愛しい人の姿もにおいも見つけられなかった。
    《キミちん、ボクが見えるの?あのね、あのね。ボク達のおウチに来て!来て!きっとおじいちゃんが知ってるかもしれないよ》
     初めて出会う大きなコログがしつこく誘うので、蛮族は鬱蒼と茂る森へと足を踏み入れた。
    不意に空気が変わり、薄靄に枯れ木と枯れ草のみが生える生気のない場所に出ると『謀ったか!』とリンクが振り向くと巨体は消えていた。
     進むことも、戻ることも困難。
    何度も何度も不思議な感触に迷わされながらたどり着いた場所には見たこともない巨木と一振りの剣。
    迷わずそれを引き抜くと、巨木は語りかける。
    『勇者よ。それはこの国を救う退魔の剣。そなたにだけ振るう事が許された物。それを携え城へゆくがよい。行く先に、必ずやそなたの求める人がおろう。かの人には、そなたの助けが必要じゃ……』

     森を出ると、城が目に入った。
    朝を待って、城下町の門が開くと街の中へ。
    人の姿であったとしても目立つ出で立ち。ウロウロしていると、背中の剣を見咎められる。
    周りを城下の警備兵に囲まれるも、容易く逃げきる。
     コログに導かれて、夜半、狼に化けて城へ。
    ふよふよと葉っぱコプターで飛ぶコログ。それを追いかけ、堀を泳いで渡り、城壁をひょいひょいと登っていく蛮族。
    その鼻に片時も忘れたことのない懐かしいニオイを感じる。
    『ゼルダだ!』
     もうコログの案内はいらない。
    階段を駆け上がり、見張りの目を掻い潜る。
    月明かりが、塔のバルコニーを切り取っていた。
    『あっちだ』
     東屋を駆け抜け、緑の茂みに身を隠す。
    見上げると、窓から明かりが漏れていた。
     その頃、姫君はソファーに体を横たえ、思案顔だった。
    昼間、父王から告げられ同意した案件(釣書と絵姿)をサイドテーブルに置くと、指先でついっと遠くへやる。
    深くため息をする。
    (どうして目覚めは訪れないのか……何かが足りないのです。それが何か……わからない。目覚めさえすれば、こんな望まぬ婚姻など否と言えるのに)
     深くため息を漏らす。
    気配を感じて、バルコニーを見やる。
    すると何かが動く気配があった。
     息を詰める。しかし、ここは塔の上の私室。
    もし仮に悪意ある者がいたとしても、自分が気づくなら、すでにこの命は女神の御元のはず。
    ならば、精霊か。ついに目覚めたのかと、そっと立ち上がる。
    一歩、二歩と足音を殺して近づく。
    ランプの明かりが自身の体によって遮られ、扉の外はよく見えない。そして何の気配もなかった。
    (気のせいかしら?)
     姫君が肩を落としたその時、暗闇の中から何かが蠢く。
    「ひっ」
     姫君は小さく悲鳴をあげた。
    バルコニーに月明かりが射す。
    そこには、大型の獣の気配。
    おびえるが、わずかに見えたその毛色に思いあたる事がある。
    キュンキュンと甘える声。
    パタパタとバルコニーを打つ尾の音。
    「……もっと明るい方へ」
     もしやと声をかける。
    すると、ハイリア語を理解したのか、月明かりに靭やかな獣の前足が。
    毛色は黄金色。毛並みは薄闇にも煌めき、一目で若く雄々しい狼が現れる。
    反対にその瞳は懐っこく、好意を現す様に太い尾は千切れんばかりに振られ、その口元からはハッハッと吐息と共に大きく舌が垂れる。
    やはり、その獣に覚えがあった。
    「もしや、あなた……リンク?」
     嬉しいと、ばかりに後ろ足で立ち上がり、バルコニーの扉に飛びかかる。
    硝子扉がガシャンと音を立てる。
    「きゃ」
     驚いて、一歩下がる姫君。
    自分よりも大きな体躯、その立派な前足。
    「ウォン!」
    「だめよ!静かになさい!」
     命じると、キュウンと鳴く。
    じっと見つめる。
    記憶の中では小さく、まだ仔犬の域を出たほどだった。
    まだわずかに残る疑問とあふれる懐かしさが、胸の中でせめぎ合う。
    「いい子」
    じっと見つめる。その瞳が空色と気づいて、確信に変わる。
    「リンク。少しだけ下がりなさい」
    命じると、四肢で地面にたち、その場でくるくると周る。
    ふふふ。小さく笑いながら、ドアノブに手をかける。淑女としての倫理観が最後わずかに逡巡として脳裏をよぎるが、それもすぐに消え失せ、カチャリとドアをあける。
     できた隙間に黄金の毛並みがするりと室内へ。姫君へと向かってとびかかる。
    姫君の白い頬に、誰にも許した事のない唇に、べろりと温かい感触がした。
    「くすぐったいわ、もう!りん……く……?」
     一瞬風が吹いた。懐かしい濃い緑。エキゾチックジャングルの香りだった。
    ふかふかの毛は、たくましい体と知らない温もりにかわる。
    「ぜるだ!」
     姫君を力強く抱きしめる腕と精悍な若者の顔。
    記憶の中のあどけない面影はどこにもなかった。
    「あいたい。ぜるだ。おれ、ずっとまつ。やくそく」
     先程の瞳がこちらをのぞきこんできた。
    吸い込まれそうだと、姫君は知らず胸を抑えた。
    そのまま姫君の私室の床に押し倒される。
    重いカーテンが風で揺れ、二人を室内から隠してしまう。
    「やっ……まって、リンク」
    「まった。おれ、ずっとまつ。あのばしょ。もう10もなつきた」
    「リンク!」
    「まつ。あきた」
     嬉しさをにじませたしょぼん顔の蛮族。
    「リンク……」
     べろりと唇なめられる。
    ときめきよりも、驚きと恐怖に体を震わせる姫君。
    「だめ!とまりなさい!」
     その声にびくっとなる
    メスに拒まれたらだめ。
    それがジャングルの掟だった。
    「ぜるだ?」
    「だめ!」
     両手で蛮族の口をおさえて、押し退ける。
    自ら体をひく蛮族にほっとする姫君。
    その横でゴトリと重い金属音がした。
    「あなた……それは?」
    「ぜる、さがしてた。そのときひろった」
     背からマスソを無造作に外し、差し出す。
    受け取る姫君。ずしりと重いそれに取り落としそうになりながら、それを支える蛮族。
    優しさを感じ、ちらりと蛮族を見やる姫君。
    しかし、すぐに手の剣を見る。
    刻まれたトライフォース。タペストリーにあった剣に似ている鍔。
    「これは……もしやマスターソード?!」
    「ます、ど?」
    「拾ったといいましたね?どこで、これを?」
    「もり。へんなところ。おおきなき。コログいっぱいいた」
    「伝承の通りだわ……。リンク、まさかあなたがそうなのですか?」
     姫君、蛮族の瞳を覗き込む。
    得心がいかない蛮族。首をかしげる。
    しかし、自分を拒絶したわけではなさそうな様子に、徐々に距離を詰めてくる。
     姫君、同じだけ距離をとりながら、一計を案じる。
    この純粋な想いを、自分のかけがえのない思い出を自ら断つ可能性に胸が痛む。
    しかし、それでも自分にはそれしかないと覚悟を決める。
    「私が……欲しいのですか?」
    「ほしい!ぜるだはおれの」
    「私もたぶん貴方が好きよ。……嘘ではありません。でもだめなのです」
    「なぜ?」
    「成さねばなりません」
     愛し気に蛮族の頬をなでる。揺れる彼の髪の一房を指に。柔らかくないが、思うより固くもない。心地よい感触に益々胸が痛い。
    「むずかし」
    「リンク、もし私が欲しいのなら……貴方はこの世界を救って」
    「わかんない。けど、ぜるだがしていうならやる」
    「ありがとう」
     蛮族の言葉に破顔する姫君。
    「ぜるだ。わらった。うれしい」
    「リンク……」
     そっと蛮族の顔を包み込む姫君。
    記憶の中の少年の面影を残す青年の顔。その輪郭は精悍で、凛々しい眉や鼻筋を辿る。
    蛮族はくすぐったそうにして、姫君の掌に唇を寄せる。
    「変わらないのね。私も欲しいわ。貴方の様な純──」
     勘違いして、かばっとまた押し倒す蛮族。
    頬に唇をよせ、首筋のにおいを鼻息荒くかぐ。
    「やめなさい!だめ!」
     また未知の感覚が背を駆け上り、堪らず押し退ける姫君。
    「ぜるだ?」
     理解できない様子の蛮族だが、拒絶されてすぐ体をおこす。
    「だめです!……約束しましょう。貴方がこの国を救ってくれるのなら、私は貴方と生きましょう」
    「いきる?なに?」
    「……貴方の物にと。そういう事です」
     頬を染める。
    「もの?ぜるだ、おれのもの?」
    「そうです。この心を……そう。貴方にこの私の心を……さしあげます」
    「やくそく」
     彼の願いを叶えてやれぬ。叶わぬ事と知りながら、リンクを利用することにした
    (リンク。貴方の気持ちを……あの日々の思い出を利用する私をどうか許さないで)
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