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    mio_free1357

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    mio_free1357

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    7月 奏薫オンリーにて出す予定の
    センチネルバースパロディ 奏薫です。

    かなた→センチネル
    かおる→ガイド

    の設定で進みます。
    (センチネルバースものですが特殊設定も入ります)

    タイトル未定の奏薫 センチネルバースパロディ-水平線の向こう側(仮題)
    奏薫/深海奏汰×羽風薫
    センチネルバースパロディ
    —公式とは一切関係の無い非公式ファンブックです—


     
     ——注意書き——
     
     *センチネルバースパロディ
     *薫→ガイド/奏汰→センチネル
     *奏汰、薫共に痛い思いをする描写あり
     *薫のお母さんの想像設定あり。
     *酷いモブが出ます。
     



    進むべき道も、どうするべきかも、分からなかった。
    でも守りたい、そう思ってしまった。
    たとえ嫌われても、離れても、それでも、良い。



    『薫ちゃん』
    『なぁに?お母さん』
    『薫ちゃんはこれからきっと沢山大変な思いをするかもしれないわ。あなたのガイドの能力はとても…稀な力だから…』
     お母さんの言っていることがよく分からなくて首を傾げてしまう。
    『……こまる…?』
    『ええ……ごめんね、薫ちゃん…。かわいいかわいい大事な薫…』
     お母さんは頭をそっと撫でてくれた。その手は暖かくて優しかった。
    『ねぇ…薫ちゃん。もし、貴方にとってたった一人の大切な人が出来たら』

     綺麗な俺の『おもいで』

    「羽風さ〜ん。すみません、お願いします」
     白部屋の中から声をかけられて、俺はそれに返事をする。そして、その部屋の扉に向かった。
     コンコンと足元から聞こえるローファーの音だけが廊下に響く。この時間はあまり好きじゃない。

     真っ白の扉を開ける。こんにちはと声を出して
     うん…今日もお仕事の時間だ。
     

    -


     奏汰っ!!奏汰お願いだ!俺のガイドを受け入れてくれっお願いだっ!!
     深海先輩!深海殿!深海先輩!

     頭が割れる。痛い。苦しい。音が多くて、痛い。
     誰かに体を触られるのを振りほどいて、ぎゅうっと体を縮ませる。
    「ぁあぁぁあああっ……ああぁ、いや…いたい…」

     音が、声が、何もかも全部が近くて苦しくて。誰……誰か。いたい、いたいです。力が、力が制御できない
     音がザーザーと沢山聞こえては破裂して、爆弾のようにぼくの体に降り注いでいく。
     真っ黒な闇の中で稲妻のように痛みだけが襲ってくる。耐えられない、痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛いっ!!

     突然辺りが光った。
     チカチカと世界が照らされて、激痛にしかなりえなかった声が遠のいていく。ゆっくり、徐々に、痛みが遠のいていって。まるで何か大きな膜で守られてるような。

     痛く…ない?

     暗がりだった世界が明るくなっていって、何かを伸ばされる。ぼくは必死にそれを掴もうと

     "奏汰くん!!"

     手を伸ばした所で意識が途切れた。
     
    -

     夢ノ咲学院。アイドル養成学校。ここはそう呼ばる少し変わった高校。
     そしてこの学校には、もうひとつの顔がある。
     この世界には
     -五感が全てが優れている『センチネル』-
     -五感のうちの一つが優れている『パーシャル』-
     -センチネルとパーシャルを導ける『ガイド』-
     と呼ばれる人間たちが居る。
     俺、『羽風薫』は一般的に言われるガイドと呼ばれる人間だ。
     夢ノ咲学院はアイドル養成学校としても有名だけど、全国各地から特殊能力を持つ俺たちのような人を集め育成する、いわゆる別の顔を持っていた。
     パーシャルもセンチネルも数が少なのだけど
     この学校には何人かセンチネルの生徒が居て…
     俺たちの学年だったらセンチネルは『朔間さん』『奏汰くん』『日々樹くん』の三奇人と呼ばれる三人と、A組だったら『三毛縞くん』や『斎宮くん』、B組だったら『月永くん』もそう。彼らはパーシャルと呼ばれる存在だ。

     そのセンチネル達は厳重に管理、教育され、次世代を担う人物として排出される。
     そして、センチネル達と同じぐらいに数の少ない俺たちガイドも『お仕事』と称して、数々のパーシャルやセンチネル達のガイドをした。

     心を見せるガイドのガイディングは……常に自分を晒しているようで苦手だ。

     そして、能力者たちも、俺は好きにはなれない。
     これから先もきっと好きにはなれないだろう。でももし大切な人のためにこの力が使えるのなら俺はきっと……そんな風に淡い期待を描いていた。

    一中略一

    目を開ける。
     辺りは一面真っ白のいつもの部屋だ。
     目の前で眠る奏汰くんの手を握るとシールドの存在を感じた。
    「良かった。成功してる……」

     しばらく奏汰くんの頭を撫でてると、奏汰くんの目がゆっくりと開いていった。
    「かおる……?」
    「あっ…起きた?」
     奏汰くんは身体を起こすと手足を動かした。
     そして首を傾げた後に
    「『からだ』がかるいです…」
    「あはは…当たり前だよ。奏汰くんさ、シールドがずっとボロボロのまま生活してたからその状態に慣れてただけで、本来はそうなんだよ」
     奏汰くんはおお〜とのんびりとした声で身体を動かしている。
    「奏汰くんさ、次いつガイドして欲しい?希望があるなら合わせるけど…」
    「ぼく『ちいさい』ときからずっとかるくない『かんかく』だったので、からだが『かるい』のってとても『らく』ですね〜♪」
    「えっ?」

     今この子はなにと言ったんだ…?
     昔からこの状態だった?昔から…?

    「奏、汰…くんは……ガイディングを受けた事は…?」
    「『がいでぃんぐ』ですか?『ほんかく』てきなのは『ゆめのさき』にはいってからですね〜ちゃんと『きょぜつ』もなく『うけられた』のはちあきの『がいでぃんぐ』がはじめてだとおもいます」
     俺の前で首を傾げながら話す奏汰くんは酷く幼く見えた。夢ノ咲学院にはいってからガイディングを受けたってこと?今より前は?もりっちと出会うまでまともなガイディングを受けたことがなかったってこと?
     そんなこと…ありえる…?
     でも事実、奏汰くんはそう言ってる。

    「ちあきの『がいでぃんぐ』をうけるまえにも、たくさんのひとの『がいでぃんぐ』をうけていたんですが…どの『ひと』ともだめだめで…。さがみ『せんせい』はぼくが『こうこうせい』になるまでほとんど『がいでぃんぐ』を『うけて』なかったことが『げんいん』じゃないかって『いって』いましたね?」
    「高校生になるまで一度も…ガイドを受けてなかったの?」
    「はい〜おうちの『じじょう』で『いっさい』。
     それに、ぼく『じしん』もぼくが『せんちねる』だってことも『ゆめのさき』にきてからしりました」

     ぼくのお家ではそういう教育はありませんでしたからね〜ごろつきからも聞いた事無いです。

    「奏汰くんは今は守沢くんからガイディング受けてるんだよね?」
    「はい♪ちあきからほとんど『まいにち』」

     毎日。そういえば守沢くんは奏汰くんと相性率が三十程度だと言っていた。
     そしてその数値だとその日の傷を治すことは出来ても現状維持以上には望めないだろう。
     だからこその毎日。

    「かおる…あのぼく、ちあきから『がいでぃんぐ』うけてるので、こんかいだけで『だいじょうぶ』です」
    「…は?」
    「ぼくは『いま』ちあきとは『ぱーとなー』で…ぼくはちあきに…」
    「本気?」
    「『ほんき』ですよ」
     奏汰くんはにこっと微笑む。
    「本当はダメなんだけどさ…守沢くんから奏汰くんの現状は聞いてる」
    「ちあきから……」
    「うん。だからこそ奏汰くんも理解してるよね?今のままだと奏汰くんは…」
    「はい。わかっていますよ。それでもぼくはかおるからの『がいでぃんぐ』をうけたいとは『おもって』いません」

    「どうして…?」
    「『めいわく』でしょう……?それに『かおる』は……『がいど』のちからは『すき」じゃないと『いぜん』…」

     奏汰くんは少しだけ目を逸らしてそう言うと、じっと自分の手の甲を見た。
     この子は…自分じゃなくて俺の心配をしているのか。本当に……どこまでも『おひとよし』な人達だ。守沢くんも、奏汰くんも。

     -薫ちゃん、ごめんね-

     ベッドの上で、どんどん動かなくなる体を擦りながら申し訳なさそうに笑うお母さん。
     そんなお母さんにすまないと謝り続ける父。
     お母さんもお父さんもどちらも悪くない事を俺は分かってた。
     泣き叫ぶお兄ちゃんと、お姉ちゃんも
     まだ幼くて、母のために何も出来なかった俺自身の事も。

     こんな優しい子に、あの人みたいな最後を?
     また、あんな気持ちを味わえと?

    「奏汰くんはさぁ……『センチネル』や『パーシャル』の力に飲み込まれた人の最後を知らないからそんな風に言えるんだよ」
    「さいご…?」
    「うん。センチネルやパーシャルの最後だよ」

    「どうしようも出来なくなって、痛みさえ抑えられなくなって、ガイドの力も通らなくて…少しずつ少しずつ弱って、眠るように空に行くんだ」

    「俺はそれを…知ってる」

     奏汰くんは俺をまっすぐと見る。俺の言葉にぴんと来ないようで、俺を見て困ったように笑った。

     無垢な瞳だと思った。本当に何も知らなくて、分からないんだ。
     ——この子はどうして——そう思わざる得ない。奏汰くんに何も教えなかった大人にも、周りの人も、きっとどうしようも出来なかった幼馴染達も。

     特殊なお家事情である事は知っていた。いや、少しは聞いたことがある、俺は羽風の人間だから。
     だからといって物心着く頃から聞くはずのバース性の話を奏汰くんは知らなさすぎる。

     きっと今の自分の状態も何一つ、本質では理解なんてしてない。

    「奏汰くん」
    「かおる?」
    「……俺。もう嫌だよ」

    「奏汰くん、手を出して」
    「えっと…あの…かおる?」
    「早く」

     奏汰くんは俺に言われた通り手を俺の方に差し出した。
     俺は差し出された手に触れる。
     奏汰くんと手が触れ合った瞬間、奏汰くんは力が抜けたように俺の方に向かって倒れてきて、俺はそれを受け止めて、奏汰くんの手をぎゅっと握った。

     ——かおる——
     そう消えそうな声で呟いた奏汰くんの目が力なく閉じられて、奏汰くんの息を吸う音だけが部屋に聞こえた。奏汰くんのいつもぴょこぴょこと動いているアホ毛の辺りを優しく撫でて、眠る奏汰くんをじっとみた。

    「ごめん。こんな方法で、でも…そうしないと奏汰くんが……」

     死んじゃうから

     俺もう、嫌だよ。

    生きて

    一中略一

    「奏汰」
    「ちあき〜ごしんぱいおかけしました〜♪」
    「うむ!全くだぞ!お前も、羽風もな」
     ちあきはぼくのあたまを一度だけポンッと撫でた後に、歯を見せて笑う。ちあきのこの笑顔はとても可愛い。
    「ちあき、あの…ありがとうございました」
    「うん?俺は礼をされるようなことはしていないぞ!それよりもだ。羽風ともう一度話し合うんだぞ!」
    「ちあきはそういうひとでしたね…?そういうことにしておきます」
    「言ってることがよく分からないな!」
     
     ちあきはぼくの頭をぽんぽんと撫でる。今度はゾワゾワとはしなかった。ガイドをしなければちあきとも触れ合えるようで少し安心した。
     
     ——2日後——
     
    「羽風!」
    「守沢くん」
    「お疲れ様」
    「あはは……俺が悪いし…」
    「まあ、それはそうだな。奏汰には会ったか?」
    「うん。こっちの教室来る前に会ってきたよ」
    「そうか…」
    「羽風、奏汰を頼んだ」
    「あーー…うん。守るよ。そう決めたからね」
    「はは!羽風なら大丈夫だろ」
    「守沢くんは怒らないの…?」
    「何をだ?奏汰との事か?」
    「……うん」
    「うーむ…俺は…奏汰さえ良ければいいと思っているからなあ…それになにより奏汰がこのままで良いって言ったから。俺はそれを尊重する。お前もしっかり反省はしているようだし、俺からは何も言えないな!」
    「はは……守沢くん、ありがと…」
    「俺は何もしてないし、何も出来ていない。俺だったら奏汰をガイディングしていたとしても…」
     守沢千秋はそれ以上何も言わなかった。続く言葉は想像がつかない訳じゃなかった。だからこそ俺も、無理やり契約したのだから。
     
     ——俺だと奏汰を守りきれない——
     
     奏汰くんのガイドを頼まれた時にそう言われた。守沢くんの事をよく知っている訳じゃない。
    でも、この人は心優しい人だ。奏汰くんの気持ちを本心から尊重してる。
    「俺ある意味君には叶わないかも」
    「なんだ藪から棒に……」
    「なーんにも。うん…ありがと、守沢くん」

     奏汰くんの事を守沢くんと話していると、ガラッと大きな音が聞こえた
    「あっ三毛縞さん!今日は来て…」
    「薫さん」
     三毛縞くんは話しかける守沢くんを気にも止めず俺の所まで歩いてくる。
    「なに…?」
     三毛縞くんは俺の座っている椅子の前まで来てそのまま俺の事を上から見続ける。
     突然腕が伸びてきて胸ぐらを掴まれそのまま持ち上げられた。
    「ぐっ…」
    「三毛縞さん?!なにを!」
     椅子から身体を持ち上げられてそのまま首元付近を締められる。
    「みけっ…じまくん。離してくれ…ないかな?」
    「ははは!君は奏汰さんになにをしたんだあ?」
    「パートナー…契約をした」
    「本当だったのかあ…」
     話す度に首元が閉まっていく。シャツ1枚で全体重を支えているから、首元が痛い。徐々に息が吸いにくくなっていく。
    「奏汰さんから経緯は聞いた。薫さん。君がガイドならその行動がどういう事かわかっているのだろう?なら俺が怒る意味も分かっているはずだぞお?」
    「そう…だね。解ってる。解ってるよ」
     三毛縞くんの握る手の付近を強く手で叩く。
    「手を離して…」
     三毛縞くんは俺から手を離して俺は椅子の上に落ちる。落ちた衝撃と首元を締められていたせいで何度か激しく咳を繰り返していると守沢くんが背中を何度か摩ってくれた。
    「羽風大丈夫か?!」
    「げほっ……はっ…だい…じょうぶ…」
     
    「三毛縞さん!いくら何でもやりすぎだ!」
    「やりすぎなのはそこにいる薫さんだろう?」
    「それは……」
    「けほっ……いいよ守沢くん…無理に庇わなくて…」
    「俺が奏汰くんに無理やり仮契約をしたのは本当。それを良いよって言ってくれたのも奏汰くん」
    「それがどうしたあ…?奏汰さんは優しい子だから君を傷つけたくなくてその選択肢を取った、とは思わないのか?君だって知ってるだろ?無許可での契約を破棄した場合…2度目を防ぐために法的に遠ざけられるという事を」
    「はは…それはそうかも…奏汰くんはいい子だから…ほんと……」

    「嫌になるぐらい無垢でいい子」

    「ああ…そうだ。だから君がしたことは…」
    「ねぇ、三毛縞くん。どうして奏汰くんは何も知らないの?無垢だから?興味が無いから?そんな次元じゃない。奏汰くんの知識のなさは意図的なものじゃないの?」
    「何の事を言っているんだ?」
    「俺達も含めさ…普通は十七歳にもなって…二次性のことをここまで知らないってないじゃん。いくら興味が無い子でも、普通の生活を送っていれば知る事でしょ?でも奏汰くんは本当に何も知らない。仮契約の事も、ガイドのことも、センチネルなら知っておくべきことをあの子は何も知らなかった。知らないフリなんかじゃない。本当に知らないんだ。どうして?三毛縞くんならその事を知ってたよね?」
    「俺は君たちの家のことは分からない。外野だし口出しも出来ない…けどさ…」
    「奏汰くんはこのままだと死んじゃうところだった。俺の大切な人みたいに、ガイドすら受け付けられなくなってただただ衰弱して…本当に死ぬところだった」
    「………」
     三毛縞くんは何も答えない。そして俺はそんな三毛縞くんを見続けて話す。
    「俺は…たとえ恨まれてでもあの子に……奏汰くんに生きてて欲しかっただけだよ。何も知らないあの子を、奏汰くんにたとえ嫌われてでも俺はわらって…生きてて欲しかった。それができるなら良いって…死ぬってわかってるのに無視なんて出来ないよ。だって…俺にとって奏汰くんは大切な友達だから」
    「そうか…」
     三毛縞くんは座り込んでいた俺の方に来て、何かを打ち付ける音と遠くなる感覚がした後、気がついたら俺は床に倒れていた。
    「三毛縞さんそれはダメだ」
    「ひゅっ……かはっ…」
     身体を打ち付けた衝撃で一瞬息が吸えなくなる。ゲホっと大袈裟に息が出たあと、自分の上にかさなる影を感じて目を閉じた。殴られるなら殴られようと思っていたのに、もう一度殴られそうになったのを誰かが止めた。
    「三毛縞。殴り方を知らねぇ人間を殴るのはダメじゃねぇのか」
    「紅郎さん…手を離してくれないかあ?」
    「無理だな。お前もう一度羽風を殴るつもりだろ?」
    「もちろんだぞお?」
     俺の顔の横に足をダンっと音を鳴らしながら置く。
    「薫さんがしたことは良くないことだなあ?奏汰さんが認めた?許した?関係あると思うかあ?俺はあの子を危ない目に合わせる人間を許す事は出来ないし、薫さんを奏汰さんのパートナーとして認める事は出来ない。君に何が出来る?革命の時、俺と同じように傍観者であった君に何が出来るんだあ?」
    「友達だから……?奏汰さんが背負うものはそんな生易しいものじゃないんだなあ…君にそれを背負う覚悟があるなら…とも思ってはいたが…そうでも無いようだしなあ?」
    「ただ死んで欲しくなかったから…気持ちだけは綺麗で立派だ…羨ましいぐらいだぞお?でも、それだけだ。君には覚悟が足りない。そんな人間に奏汰さんを俺は任せられない」
     
    「お前たち!何をしているんだ」
    「蓮巳…」
    「三毛縞も羽風も久しぶりにを顔を見たと思ったら…」
    「羽風、怪我は?」
    「だい…じょうぶ…」
     蓮巳くんは三毛縞くんと俺の前に立つ。
     三毛縞くんが邪魔だと伝えると蓮巳くんは
    「三毛縞。無関係な俺を殴れるなら殴ればいい。まあ…お前はそんなことしないだろうが…」
     そういった蓮巳くんに三毛縞くんが敬人さんはずるいなぁとそう言う。軽くため息をついたあと俺の傍から離れた。
    「羽風、立てるか?」
     蓮巳くんは俺に手を差し出して、立ち上がらせてくれた。少しふらついてたら守沢くんが後ろから支えてくれる。
    「羽風お前は早めに保健室に行け。守沢、連れて行ってやって欲しい。
     それから三毛縞。お前が怒っている理由は解ってるつもりだ。事情もみんな知っている。だが…仮にもお前もこいつもアイドルだ。手をあげることは容認は出来ないぞ」
     度し難い…とお決まりのセリフを言ったあと、蓮巳くんは鬼龍くんに手を離すように伝える。もうどうせ抵抗はしない。そう分かっているかのように伝え、鬼龍くんは三毛縞くんの腕から手を離す。俺はそれをぼんやりと眺めていた。
    「どうして…どうして君なんだ…俺じゃなくて…」
     三毛縞くんはそう小さく呟いた後に、俺たちの元から去ろうとした。
    「かおる!みけじま!」
    「薫くん」
     隣の教室から駆けつけてきたのだろう、奏汰くんと朔間さんがやってきた。
    「みけじま!あなた『なに』をしたのですか!」
     奏汰くんは三毛縞くんの腕を掴む。
    「なにを…?俺はただ薫さんから真実を聞こうとしただけだぞお?君が話したがらないから、本人に直接聞いたまでだ」
    「はなしたがらないって…ぼくはきのう『みけじま』、あなたに『つたえた』はすです。それなのにほかに『なに』をきくというんですか…それに…」
     奏汰くんが話している間に朔間さんがこっちに駆けてきた。薫くん大丈夫かえ?と小声で聞いてくる朔間さんに柄になく安心してしまった。大丈夫だよ、そう伝えると朔間さんはほっとしたように俺の背中を撫でた。奏汰くんは俺と朔間さんの方をチラッと見たあと三毛縞くんに話し続ける。

    一おわり一


    大体前半部抜き抜き〜!って感じです!
    今後半書いてます!
    最後の方がセリフばっかりなのは私の書き方のせいです…セリフ書く→行動を書く→全体を調整するって書き方するので……💦なので本出す時セリフ減ったり増えたりしてると思います笑
    誤字脱字チェックやばい!!大変!!頑張るー!って感じです!

    よろしくお願いいたします!
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