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    moripapa_

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    moripapa_

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    途中放置しているファザコンみがある🤕くんと催眠術で🤕くんが女の子に見える🧲くんの探傭(?)※女体化ではない

    昔から年が上の男に弱かった。ナワーブが育った村では、父親が一家の大黒柱として出稼ぎで何週間も家を空けることがあった。なのでナワーブは自分の父親の顔をぼんやりとしか覚えていなかった。残された者たちは村の外、他の街へと出なかった。
    食料確保のために人手が必要な農作業は幼い子供でも容赦なく手伝わされる。女性や同年代の子たちに囲まれナワーブは人一倍働いた。だがやはり幼い腕力では限界がある。時折帰ってくる自分の父親が、ナワーブでは持てない荷を軽々と運ぶ背中を見上げる記憶が残っている。あまり家族と話さない父親だった。
     優秀なナワーブは他の人より早く軍兵になるべく地元を離れることになった。旅立ちの夜明け、歳を取った父親が涙を流すのを初めて見た。ナワーブは見てはいけないようなものを見た気がして早々にその場を去ったが、一瞬だけ振り返ると父親はじっとこちらを見ていた。己が知っている人物とはまるで別人のようだった。彼との記憶は殆どない。しかし確かに覚えているのは黙々と働く広い背中と、ナワーブの頭を撫でる大きな手だった。もう声も思い出せなかった。父とはそこで永遠に別れたからだ。
     幼い記憶は辛い人生の中で美化され、成長したナワーブにもひどく影響を及ぼした。
     初めは同じ軍隊の上級生、別部隊の先輩、経験豊富な上官。ナワーブの気を惹くのは自分より年を積んだ男たちだった。体格も良いのが好きだ。髪は短く、体毛が濃いと尚更いい。上下関係が厳しく仲間意識が強い軍内は頼れる人ばかりだ。父親と築けなかった関係を無意識に求めているのかもしれないかったが、実の父親とキスやセックスは出来ない。己の性なのだろうとナワーブは何度目かで自覚した。これは相棒以外に喋った事がない。優しい彼は笑って受け入れてくれた。


    「サスペンダーがキツくなっちゃって」


     そしてそんなナワーブは、中庭のベンチの隣で喋るノートンに対して非常にムラムラとしていた。なんでも彼が言うに荘園に来たら三食ありつけるおかげで体に肉がついたのだとか。その話を聞きながらナワーブは涎を垂らした。フードを深く被って、彼にバレないように股間の膨らみを凝視する。ここにとんでもないお宝が眠っていることにノートン自身が気付いてないのが惜しい。磁石の穴に指を通すようにするいやらしい持ち方を辞めてくれないかと思いつつ目が離せない。
     探鉱者だと言う彼、ノートンは普段喋るのが遅いし行動もややのんびりだった。飯を食うのに何分もかけるし(口の中で噛みすぎ)支度も時間を要した。試合中も喋るのが遅すぎて皆の話についていけてない。暗号機も調整判定によく失敗しているし、試合前の待機時間になんとうたた寝してナワーブの肩に寄りかかられた事が何度もある。たまに鬱状態になってずっとブツブツ喋る日もあれば、魂が抜けたように固まっている日もあった。
     そしてこの間、ノートンが机に潜りながら磁石を探しているのを目撃した。しかし失くしものはノートン自身の被る帽子に磁力でくっ付いており、それを見たナワーブは降参だとその場で膝をついた。ノートンは不思議そうな顔をしていた。
     少々心配になる彼だが、土壇場での判断力はピカイチだった。彼の持つ磁力操作にナワーブも仲間も幾度となく助けられた。行動は遅いが仕草は丁寧だ。使う道具はいつも念入りに手入れされている。たまに抜けているが、基本的には頼れる奴。彼への印象はそういう認識だったのに、ある日を境に劇的に変わってしまった。
     いつもの通り試合をこなしていた時。ナワーブが最後に開いた門から逃げ出せるか否かの瀬戸際の場面があった。もうダメか、と思っていた矢先にものすごい力がナワーブをゲートへと引き寄せた。そして力強く体を受け止められ、そのまま抱えられて逃げ切る事ができた。助けてくれたのはノートンだった。磁石吸引の衝撃があったにも関わらずビクともせずに自分を抱え、終わった後にお疲れ様、と頭を軽く撫でられ広い背を向けられた。幼い頃の記憶が蘇り、父親への感情と頼れる男への欲が混ざってナワーブは混乱をしてしまった。そこからノートンを意識するようになってしまった。というか、『ヤりたい』と。
     しかし基本的に男同士なので無理強いはできないのと、ナワーブはあまり自分から欲しがるタイプではなかった。我慢ができるのでひたすら己で抜く日々は続くが特に不満では無い。軍でも経験したが、一時的に盛り上がってるだけでこの場を離れたら消えてしまう感情、そういうものだったた。
    「聞いてるかい?」
    「あ、あぁ。悪い。全く聞いていなかった」
    「え? ひど……」
     ノートンに話しかけられて素直に答えた。そろそろ勃ちそうだからどこかへ行ってしまいたかった。誇り高きグルカ兵でも勃起している様は見られたくない。ゆっくりダラダラと喋るノートンを押し倒したい気持ちを抑えながらナワーブはじっと耐えた。
    「じゃあ、もう一回最初から話すね」
    「拷問?」



    ─────────────────



     そんなこんなで荘園の日々を過ごしていた矢先、ナワーブとノートンの関係に転機が訪れた。今日は大人数での試合が続く日だ。ナワーブは予定も無かったので、身を隠すフード付きの服は部屋に置き、厨房で温い飲み物を飲んでいた。試合から帰ってきた奴らにも与えてやろうと考えていると遠くから賑やかな声が聞こえる。
    「あ! ナワーブいる! ちょうどよかった!ねえねえノートン、ナワーブは何に見える?」
    「は?」
    「えっ……、お、女の子?」
     曲芸師のマイクに引き摺られた炭鉱夫のノートンは、傭兵ナワーブの瞳をまっすぐに見てそう言うので、ナワーブはぽかんとしてしまった。
    「女の子? どうしてそう思うの?」
    「どうしてって……その、ある、から。アレ」
     口籠るノートンに、ナワーブはマイクの顔を見ながら尋ねた。
    「コイツ、また気が狂ったのか?」
    「今回は違うよ。試合で催眠時計使いすぎて幻覚が見えてるんだって。僕のことは大きな猫に見えるらしいよ」
    「は、はぁ」
    「どうして猫が二本足で立ってるのかな?それに喋るし……」
    「だから猫じゃ無いって!」
     ここの荘園の人間は全員もれなく精神が不安定なため、こういうことはよくあった。どうせ数日経てば治るだろう。そう思って温めたミルクをマイクたちに注いでやる。ナワーブからマグを受け取る際、ノートンは非常に照れていた。
    「……服、着た方がいいよ」
    「はぁ?」
     顔を赤くしている。
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    moripapa_

    BLANK途中放置しているファザコンみがある🤕くんと催眠術で🤕くんが女の子に見える🧲くんの探傭(?)※女体化ではない昔から年が上の男に弱かった。ナワーブが育った村では、父親が一家の大黒柱として出稼ぎで何週間も家を空けることがあった。なのでナワーブは自分の父親の顔をぼんやりとしか覚えていなかった。残された者たちは村の外、他の街へと出なかった。
    食料確保のために人手が必要な農作業は幼い子供でも容赦なく手伝わされる。女性や同年代の子たちに囲まれナワーブは人一倍働いた。だがやはり幼い腕力では限界がある。時折帰ってくる自分の父親が、ナワーブでは持てない荷を軽々と運ぶ背中を見上げる記憶が残っている。あまり家族と話さない父親だった。
     優秀なナワーブは他の人より早く軍兵になるべく地元を離れることになった。旅立ちの夜明け、歳を取った父親が涙を流すのを初めて見た。ナワーブは見てはいけないようなものを見た気がして早々にその場を去ったが、一瞬だけ振り返ると父親はじっとこちらを見ていた。己が知っている人物とはまるで別人のようだった。彼との記憶は殆どない。しかし確かに覚えているのは黙々と働く広い背中と、ナワーブの頭を撫でる大きな手だった。もう声も思い出せなかった。父とはそこで永遠に別れたからだ。
     幼い記憶は辛い人生 2670

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