HENDA 最近、憂太の様子が変だ。
いつも教室で顔を合わせているのに、なぜか朝と晩におはようとおやすみのメッセージが毎日届くようになった。
任務でいない日は昼食のメニューを知らせてきたり、帰る旨の報告がある。
もちろん、私が連絡するよう要求した訳ではない。
そして任務から帰れば真っ先に私の部屋を訪れた。刀袋を肩から掛けたまま、泥だらけであったり、時に血まみれであったり。恰好は様々だが、必ずと言っていいほど憂太の顔には満面の笑みが浮かんでいた。
私は労りの言葉と共に部屋へ招き入れる姿勢を見せるが、憂太は毎回顔を真っ赤にして首を横に振った。「僕、制服洗わなきゃいけないから」だとか「お風呂まだだから」と、断る理由は尤もなものだった。
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