追記/『行く先、向かう方』①コリンの妹の名前について
トワプリのNPCの名前がなんというか時オカから来てるんじゃないかっていうかっていうものが多くて、じゃあコリンの妹はサリアから取って『リア』にしようと思って付けました。ずっと温めてたネタなのでここで出せて嬉しいです。
原作だと子供たちが村に帰ってくる前に既に産まれてる設定ですが、今回はリンクさんを城に行かせるために時期を遅らせました笑。コリン、凛々しくなってまあ...って思いながらed見ちゃう。ウーリさん大変だっただろうなあ。
②時空石
デスマウンテンでリンクが見つけた時空石は古の大祭殿にあったものをイメージしてます。ギミック自体はありませんが、私が考えるに、スカイウォードを当てるあの、後に王家の紋章になるあれは、時空石で出来てるんじゃないかなと思ったので時空石と作中では見なしています。時空石はその名の通り時間と空間を操れる石だと思うので「時間」を繰り返すことによって効果を増させる力とか特定の刺激で戻る「時間」が操れるとかあったらいいなあなんて思ってます。
SSのリンクが時空石の影響範囲を出たり入ったりしても何ともないのはあのピアスが時空石で出来てるからかなとか、トワさんが時の神殿内でも大丈夫だったのはピアスが(以下略)。その場合ミドナさんはセルフでやってるのかピアスの範囲が広いのか気になりますね。時のオカリナとかも時空石だろうなって思ってますし(確かヒストリアに仄めかすようなことが)、まあ、意外とそんな所でふと繋がりがあったらいいなあなんて思っています。
③クーデター未遂
これは完全に妄想ですね...。まあでも流通滞って農村部が打撃受けたら物価は上がる。そして急激なインフレは良くデモの火種になる。じゃあハイラルで起こってもいいなと思って革命というかクーデターを起こさせようとしました。ブレワイ軸でも王政は続いてるみたいだったので議会とかも設けさせず、そのまま失敗させました。共和制のハイラルちょっと見てみたいけど、そしたら『ゼルダの伝説』じゃ無くなっちゃいますね笑。
まあでも若い姫が次期王だったら政権取りたいって目論む人間がいるのは当然かなあと思います。知恵があるとか賢いとかっていうのは必ずしも政治的手腕に直結しませんし...。ただゼルダ姫は人心把握が出来そうだし理想と現実の狭間を上手く調整しながら進むような王様になりそうなので安心ですね(何様)。レジスタンスの皆はひっそり活躍してたりするんじゃないでしょうか。3人の時の神殿の調査結果が気になる。
あ、門のギミック、城壁のとこは完全に捏造です。でも王家の者だけが知ってる抜け道とかそういうの大好きなので採用しました。地下水道から城いけるってなったらもう、妄想が無限に広がりますよね!
④最後に
『ゼルダの伝説』シリーズはそれぞれ独立して存在していますが、時折他の作品を仄めかすようなことがあったり、こういう伝承がある、と語られるところで繋がりを感じさせてくれますよね。そういう所も好きだったりします。
多分、リンクさんたちを"勇者"として讃えたら風タクみたいに皆その伝説に縋ってしまい、いざと言う時に立ち上がろうとしない。神トラ2みたいに末裔の驕りが生まれてしまう。だからきっと彼らは忘れられる方を選ぶのかな、なんて思いました。そしてだからマスターソードも風タクルート以外、迷いの森の中、伝承の中で朧気に存在している。皆天空時代を知らないし、時のオカリナという宝具も、影の国とそこへの唯一の道である陰りの鏡も、神々が造り給いし万能の力のトライフォースも忘れ去られている。それが正しいか正しくないかは置いておいて、プレイヤー側としては若干切ないですよね。まあ、そこも好きなんですけど。
まあ私の個人的な意見なので、そういう見方もあるわね、と思って御容赦ください笑
ここまでお付き合い下さりありがとうございました!
小説に手を伸ばしやすいようにと1万字を目指したはずが倍に...何故だ笑。まあいつもの事です。ただ冗長さを感じないように色々削ったところはあります。今作はさくさく読める小説を目標にしたので!(ほんとか?)
あ、そういえば。リンクさんがマスターソードを返しに行った時にスタルキッドが「またな」って言ってたらいいな。彼、ムジュラの仮面被った彼だったらいいよね。サリアの歌知ってるし。という作中で省いたエピソードを記載しておきますね。
では。
─おまけ─
「リンク、本当に行くのか?」
モイの問いにリンクは頷いた。
「別にあんな事があったからってだけじゃないよ。
...俺さ、ハイラル中を旅して、いろんなものを見たんだ。村にいたら、普通に城に献上品を届けに行っただけじゃあ絶対出会えなかった人や景色に出会ったんだ。でも、この世界には俺がまだ見たことないものがいっぱいあるって知ってさ。見に行きたくなったんだ。全部」
そう言ってぽんと愛馬を撫でて、リンクは笑った。
「ハイリア湖より何倍も大きくて塩辛いっていう海、川が長い時間地面を削って出来た渓谷、一年中毎日雨が降るような森、浅い水が広がるところをさ」
「そうか」
モイは楽しそうに語るリンクに微笑んだ。けれど、リンクと友とも兄弟とも言われるほど親しくしてきた彼は、リンクが一瞬見せた寂しげな表情を逃さなかった。
「お前のことは、俺たち絶対忘れないから」
忘れられるためにここを旅立つなんて、16そこらの子供が考えることではない。けれど、彼はもう只の16の子供でもない。
己の無力さに歯噛みしながらモイはリンクの肩を優しく叩いた。
「...うん」
嬉しそうな、若しくは泣きそうな顔をしてリンクは頷いた。
「ありがとう」
「俺は何もしてないぞ?」
「...それでも」
自分はここに帰っていいのだと、こうして軽々と悩みを払ってそう思わせてくれるのだから彼は本当にすごい。
「明日発つんだろう?早く寝ろよ」
「うん。おやすみ」
去りゆく背中を、胸に迫る万感と共に見送る。
ありがとう。
モイが角を曲がってその姿が見えなくなった後、リンクは小さくそう呟いた。