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    LEON_OHKA3

    @LEON_OHKA3
    最近マッシュルにハマりました。🪐‪右が好き。

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    LEON_OHKA3

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    ドトラン💥🪐←マシュ🍄
    大喧嘩したドトラン。ちょっとマシュラン要素有り

    今日はすこぶる機嫌が悪かった。
    いつものようにドットとの口喧嘩になり、俺は思ってもないことを口にしてしまった。
    「お前なんて大嫌いだ。二度と俺に触れるな」
    「ああそうかよ。俺もてめぇなんざ嫌いだこのスカシピアス」
    俺は何も言わずにそのまま部屋を出て行った。

    目的も特にないままフラフラと歩いていると、余程俺の顔が怖かったらしい。前から歩いてきたマッシュに呼び止められた。
    「ランスくんどうしたの。凄い顔怖いけど」
    「なんでもない」
    俺はそう言ってマッシュの横を通り過ぎようとした。
    「待って。」
    俺の腕をマッシュが掴んで引き止めた。
    「……離せ」
    「嫌だ」
    なんなんだこいつ。
    俺はローブから杖を取り出した。
    「……」
    「……」
    俺もマッシュもお互いに引かない。睨み合いが始まり、周りがざわつき始めた。
    「ちょっと、マッシュくん!ランスくんも、落ち着いてよ!」
    騒ぎを聞いたフィンが静止に入ってきた。
    面倒だな。
    俺は無理やりマッシュの腕を解いた。
    「あ、ランスくん!」
    そのままこいつらを通り過ぎようとしたその時、俺の身体は宙に浮いた。
    「は?」
    気が付いたら俺はマッシュに担がれていた
    「おい、下ろせ」
    「君も往生際が悪いなぁ」
    そう言うとマッシュは俺を連れてそのまま歩き出した。
    「待ってよマッシュくん」
    フィンも後に続く。
    くそっ。力じゃこいつには勝てない。かと言って魔法を使えば俺にも影響が出るかもしれない。
    俺は抵抗を諦め、大人しく運ばれて行った。

    「っ、お前」
    マッシュの部屋に着くと、こいつのベッドに放り投げられた。
    「フィンくん。申し訳ないけど、僕はランスくんと話があるから、2人にして貰えるかな」
    マッシュはフィンにそう言うと、フィンは頷き部屋を出て行った。
    「……」
    「……」
    マッシュは俺に覆いかぶさり見下ろしてくる。
    「……なんだ。言いたい事があるなら言え」
    俺はマッシュを睨み返した。
    「言いたい事があるのはランスくんの方でしょ」
    「は?」
    「ドットくんと何かあった?」
    ドットの名前を言われてビクリと身体が跳ねた。
    「……お前には関係ない」
    「そうだね。でも」
    マッシュはそのまま俺の頬に触れた。
    「ランスくんが泣いてるのはほっとけないよ。友達だから」
    何を言ってるんだ。俺は泣いてなど……
    急に視界がぼやけてきた。
    「っ…ちが、う。俺は」
    何故だ。何故涙が止まらない。
    「大丈夫。僕は君の味方だから。」
    「うっ…マッシュ…」
    ダメだ。お前の優しさが、逆に涙を溢れさせる。
    なんでこんなにも辛いんだろうか。
    マッシュに頭を撫でられる。
    「ドットくんと喧嘩しちゃったんだよね」
    「……俺は、奴に、嫌われた…っ」
    「そんな事ないと思うけど」
    「俺が、あいつに酷いこと、言ったから」
    「そっか。じゃあ謝らないと」
    「だが……俺は、あいつに、っ」
    「……」
    俺はある最低な事を思いついた。あいつの事を思う度辛くなるならいっそ……
    「マッシュ」
    「うん?」
    「……あいつの事、忘れさせて…くれないか」
    自分でも呆れる。こいつの事都合よく利用しようとしているんだ。自分が嫌になる。
    だが、ひと時でもいい、ドットの事を忘れられるならと、俺はマッシュに頼んだ。
    「……君はそれでいいの?」
    「……」
    俺はマッシュを見ることが出来なかった。
    「前にも言ったけど、僕はランスくんの事が好き」
    「うん」
    「でも、ランスくんはドットくんが好きで、ドットくんもランスくんの事が好きだった。だから僕は、大好きな人の幸せを願って、君をドットくんに譲ったんだ」
    「ああ」
    「だから……さっきの言葉が君の幸せに繋がるなら、僕はこのまま君を抱く」
    「っ……」
    マッシュがギシッと音を立てて近付いてくる。
    「いいんだよね」
    「……うん」
    そう言うとマッシュの顔が近づいて来て、深い口付けをされる。
    「んっ……ふぅっ、ぁ」
    また涙が流れた。これでいい。あいつは俺なんかよりもっと可愛い女子と幸せになるべきだ。
    マッシュは俺から離れると、シャツのボタンを外してきた。
    その直後、部屋のドアが勢いよく開いた。
    「っ!」
    ドットが鬼の形相で部屋に入ってきた。
    「ドットく」
    ドットは入ってくるなりグーでマッシュを殴った。
    「なっ」
    「お前……何してんだ」
    「いてて…」
    ドットに殴られたマッシュはベッドから落ちた。
    「何してんだって聞いてんだよマッシュ!」
    「何って、それは僕のセリフだと思うんだけど。」
    「なんでランスが泣いてんだよ!」
    「おいやめろドット!」
    「てめぇは黙ってろ」
    「は?」
    「いいよ、ランスくん。」
    「ちっ」
    ドットはマッシュを退けると、俺の腕を引っ張って部屋から連れ出した。
    「おい!離せっ、何なんだよいきなり」
    ドットは自室の扉を勢いよく開け、俺を放り込んだ。
    「っ、貴様…」
    俺は開かれたシャツを握りしめ、やつを睨みつける。
    ドットは俺の胸ぐらを掴んで、そのまま壁に押し付けた。
    「いっ」
    「てめぇ何してんだよ」
    今にも爆発寸前のこいつは俺を睨みつけそう言い放つ。
    「…お前こそなんで来た。」
    俺は冷静にドットに尋ねる。何してるはこっちのセリフだ。
    せっかくお前の事を忘れようとしていたのに。
    「……っ」
    ドットの手を振り払い、真っ直ぐ見つめてやる。
    「俺の事なんてどうでもいいんだろ。放っておけばいい。」
    「なっ、んだと」
    「嫌いになったんだろ。じゃあもう俺に構うな。何処で何しようがお前には関係ない。」
    そう言って突っぱねる。ちくりと胸が痛み、涙が一筋流れた。
    「…じゃあなんでお前は泣いてんだよ」
    お前が俺に構うからだろうが。突き放すならちゃんと突き放してくれ。頼むから。
    「……が」
    「あ?」
    「お前が、俺に構うから……っ嫌いだと突き放した癖に。何なんだよ…」
    また心臓がズキンと痛む。
    「はぁ……そうかよ」
    ドットは呆れた顔でそう言って背を向けた。
    これでいい。本当はもっと早くにこうするべきだったんだ。
    「っ…」
    俺は足に力が入らなくなり、その場にしゃがみ込んだ。
    ああ……もう友達でも居られないかもしれない。
    そう思うとまた涙が流れた。
    「俺はな、てめぇの事嫌いなんて思ってねぇ。」
    「……もういい。」
    「よかねぇよ。あんときゃてめぇに反抗されてつい言っちまったがな、俺はそんな事微塵も思ってねぇんだよ」
    「……」
    ドットは俺を抱きしめた。
    「ランス。ごめん。酷いこと言っちまった」
    謝らなきゃならないのは俺の方だ。つまらない意地を張って、勝手にドットの言葉を解釈して受け入れて。最悪だ、俺は。
    「っ……ぅ、」
    「お前は、俺の事ほんとに嫌いになっちまったのか。」
    ドットは俺の頭を撫でながら、優しく俺に問いかける。
    そんなわけが無い。俺だってお前の事が好きだ。
    涙が溢れて止まらない。
    「俺は……もう、お前に好きだと、言う資格が…ない」
    「好きって言うのに資格なんているのかよ」
    「……だが、俺は」
    お前に最低な事を言ったんだぞ。
    「あーもうハッキリしろ!好きか、嫌いかの2択だ」
    「……好きだ」
    「よし。じゃあもう良いだろ。仲直りだ」
    「……っ、ぅん。すまなかった」
    俺はドットを抱きしめて、泣きじゃくった。
    「よしよし。もう泣くな。」
    ドットの手が優しく背中をさする。ほんとに、こいつは優しすぎる。
    俺は家を飛び出したあの時から涙を流す事が無くなった。その分が今日一気に溢れたようだった。

    「落ち着いたか?」
    ドットはハーブティーを俺に淹れてくれた。
    「ああ」
    俺の好きなやつだ。
    「マッシュには酷い事してしまった。」
    あいつの事良いように使おうとしてしまった。なんて酷いやつなんだ俺は。
    「俺も殴っちまった…後で謝りに行かなきゃな」
    ドットもかなり落ち込んでいた。
    「そう言えば……」
    ドットは急に顔を上げて、俺を見た。
    「なんだ」
    「お前、マッシュとヤったのか?」
    ブーッ
    飲もうとしていたお茶を盛大に吹き出してしまった。
    「……いや」
    「なんだよその間は」
    ヤろうとはしたが実際してはいない。その前にこいつが出てきたからな。
    「してない。が、キスはした」
    「はぁ?」
    「し、仕方ないだろ。そもそも俺が」
    ガタンと椅子から立ち上がったドットが、俺の横に立って見下ろす。なんだ
    「んっ!」
    そのまま上を向かされキスをされた。
    「んぅ…っぁ、ふ…ぁ」
    ドットが舌を絡めてくる度身体が跳ねる。
    暫く堪能した後、唇は離れた。
    「んっ……はぁ、な、に」
    「上書き」
    「え?」
    「上書きした。」
    「何を」
    「あいつとのキス」
    「……意味がわからん」
    上書き?そんな事して意味があるのか。
    まぁ、こいつとのキスは嫌いじゃないから俺はなんでもいいが。
    「もう二度と浮気すんなよ」
    「浮気じゃない」
    「浮気だろあれは」
    ムッと俺はドットを睨みつけた。

    その後
    「悪かったマッシュ。その……あんな事言って」
    俺とドットは翌日シュークリームとハーブティーを持って、マッシュたちの部屋に謝罪に来た。
    「いいよ。僕も分かっててそうした訳だし」
    相変わらずこいつもお人好しだ。誰かさんと一緒で。
    「マッシュすまねぇ。ほんとに。俺の事殴れ!」
    「いやいや、ドットくん死んじゃうよ?」
    慌ててフィンが静止に入る。
    「でも良かったですな。仲直り出来て」
    「僕も心配だったんだ。なんか今回こそほんとにやばい気がしてたから」
    「フィンにも迷惑かけたな」
    俺はフィンにも頭を下げた。
    「ドットくん」
    「ん?なんだ」
    マッシュはドットの方を向いた。何やら真剣な眼差しだ。
    「次またランスくんを泣かせたら、今度こそ僕は君からランスくんを攫っちゃうから。覚悟しといて」
    「もうそんな事しねぇよ」
    「そう。残念だなぁ」
    「てめぇな」
    睨み合いが始まって、俺とフィンはやれやれとため息を吐いた。

    エンド
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