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    月代華表

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    月代華表

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    2021年10月10日 悠久のティーサロンで配布した無配ガチャの一つです。現パロで、出張中のウィリアムと通話でイチャイチャするシャロのウィルシャロでした!気分次第では、これでR18書きたいなって思ってます。

    TEL Me 夜十時、スマホスタンドをローテーブルの上にセットして、シャーロックはそこにスマートホンを立て掛ける。通話アプリを起動して、かける相手のアイコンをタッチした。二、三コールで繋がった相手にシャーロックは話しかけた。
    「よぉ、リアム」
    「こんばんは、シャーロック」
     スピーカーから聞こえてきたウィリアムの声に顔を綻ばせる。
    「どうだ? そっちは……」 
    「うん、順調だよ。予定通り、来週には帰れそう」
     その言葉にホッとする。ウィリアムが出張で一緒に暮らしている家から出て約三週間。最低一ヵ月、最長三ヶ月と言われていた出張が最短で終わりそうなのはウィリアムが頑張ったからに他ならない。
    「そっか。早く終わりそうでホッとしてる」
    「シャーロックに会えない期間が長引くのは嫌だからね」
    「お疲れさん」
    「ありがとう。早く帰って君の作るオムレツが食べたいよ」
    「わかった。帰ってきたら作ってやる」
     小さな約束を取り付けて、シャーロックは広角を上げる。スピーカー越しだからか、なんだか素直になれる気がした……
    「……リアム、好き」
     心から出たいつもなら面と向かって言えない恥ずかしい言葉もするりと出てくるほどに。
    「……シャーロックは電話越しだと素直だね」
    「うっせぇ……なんか、離れてっと言わなきゃなって思うんだ!」
     すっかり臍を曲げたシャーロックはスマートフォンから顔を背ける。するとスピーカーからウィリアムのクスクス笑った声が聞こえてきた。
    「なに笑ってんだよ……」
    「ごめんね。シャーロックが可愛くって……ねぇ、ちょっとスマホ、耳に当てて貰ってもいいかな?」
     言われるがまま、スピーカーを切ってスマートフォンを耳に当てる。すると、ウィリアムもスピーカーを切ったのか、ごそごそという音が聞こえた。
    「もしもし、リアム?」
    「シャーロック、聞こえてる?」
     声の距離がぐっと縮まった。耳元で囁かれて少々ドキドキしてくる。
    「聞こえてるぜ。んで、スピーカー切ってどーすんだよ」
    「こうするんだよ」
     直後、小さなリップ音が耳元に届く。ちゅっという音が耳から背に走ってぞくりとする。情事の際、首筋に所有印を付けられている時とその音は似ていた。
    「あっ……」
    「好きだよ……シャーロック」
     甘い声で囁くウィリアムに否応無しに身体が熱くなって反応する。耳元で睦言を囁かれればそうなっても仕方がない。今すぐに脱がせあってキスして交わりたい衝動に駆られる。しかし相手は遥か遠い地にいるのだ。そんな事は不可能である。
    「リアム……早く帰ってこい!!」
     一言それだけ言ってシャーロックは通話を切った。スマートフォンをローテーブルの上に置いて、その隣に突っ伏す。
    「ーー! どーしてくれんだよ! アイツっ」
     一人熱を持て余し、シャーロックは明日の電話の時にどう仕返ししてやろうかと考えるのであった。
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    Replies from the creator

    月代華表

    DONEウィルシャロwebオンリー2「WiSh for…②」開催おめでとうございます!!
    久しぶりのウィルシャロです。一度はやってみたい「兄さんと弟に朝チュン見られちゃった!!どうしよう!?」系の全年齢スケベ。ちょっとウィさんがポンコツ。
    ふふっと笑ってもらえたら嬉しいです!
    【WS】Good morning shock 昨日の事だ。ウィリアムからこう言われた。
    「今日はね、皆任務で貿易社を空けるんだ。アルバート兄さんも別件で君のお兄さんに呼び出されていない」
     少し頬を赤らめ、こてんと小首を傾げ言われた。その意味がわからないほどシャーロックは愚かではない。
     三年の間で友達から恋人にまで発展してしまったウィリアムとの関係を秘密にしたままロンドンでの生活を再開させた。皆に言うか未だに迷っている。そのため、なにかと理由をつけて外泊するのも大変なのだ。自分は衆人環視の的でもあったため、ロンドン内のホテルにでも入ろうものなら大変な事になる。逢引場所は唯一、自分達の関係を知っているビリーに手配してもらった市内の中心地から外れた一軒家である。逢引場所は一応ピンカートン側の建物という事になっているらしい。ビリーには感謝だ。しかし、外泊の言い訳をするのも、場所へ向かうのも、意外と重労働なのだ。それに、ロンドンのウィリアムの部屋を見てみたい気持ちもあった。好奇心には勝てない。
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