【司類】台詞ワンシーン集/かぞえて、かなえて【台詞ワンシーン集】
「僕と一緒にいるとドキドキする?それは恋だね」
「どう考えてもジェットコースターやお化け屋敷のそれなんだが!?」
「たまには弱音を吐いてほしいな」
「分かった、今から適切な弱音の内容を考えるから少し待っていてくれ」
「何かが違う」
「ああ、オレが格好良すぎて困る……!」
「辞書で弱音という言葉を引いてみるといいよ」
「オレはイングリッシュわからんピープル」
「peopleは複数形だから司くん単体を指すならpersonの方が適切じゃないかな」
「エターナルマイフレンド!」
「ニュアンスは伝わったけれども」
「バット! ……バット……アイウォント……ブライダル!」
「好き」
「司くんの棒を僕の穴にシュウウウッ」
「もう少しムードとか考えられんのか」
「ちんこにラップ巻いたら破けたんだが」
「え? 食べていいのかい?」
***
【かぞえて、かなえて】
「1, 1, 2, 3, 5, 8, 13, 21, 34, 55, 89, 144……」
神代類は浮かれていた。この日の為に服装の相談をして(いつしかのピクニックで着ていた服は絶対ダメと言われてしまった)、夢の溢れるプランをあれやこれや想像して。
何の事はない、ショーの小道具に使えそうなものでもないか二人で見て回ろうというだけなのだ。
それが司と恋人になってから初めてのことというだけで。
肩書が一つ増えるだけでこうもドキドキさせられるとは知らなかった。
人の群れが各々の目的通りに動く、いつもと変わらない風景。
約束の時間まではまだ早い。
会ったら何から話そうか。せっかくの初デート(少なくとも類にとっては)だし、魅力的な演出をしたいところ。
「類!」
なのに彼の声を聞いただけで、その顔を見ただけで、色々な事が吹き飛んでしまう。
この人が恋仲なんだと思うと心がほわほわと温まる。
「司くん」
「あー、その」
「何だい」
「……手を繋がないか?」
「うん」
類が恐る恐る伸ばした手を司は強く握ってくれる。手汗が滲んでいる様子。司も緊張しているらしい。類はそういう所も愛おしいと素直に思った。
(後日談)
「不審者に会わなくて良かったね」
「ん?」
「ショッピングモールで謎の数字を呟きつづける変人がいたらしいから……なんだいその目は」