次の日休日の朝 ミカは布団にくるまって起きれずにいた。
『わ…私のバカバカ!テオと2人きりだし、読んでる恋愛小説で気持ちが昂って告白もして…それにルォシーで麻痺してたけど私すっごく大胆な事してたよね!?うぅ…今日が学校だったらいいのに…なんで休日の前日に…あ、だから夜更かしして本を読んでたんだった…私って馬鹿だったのかな…』
そんな事をぐるぐる考えていると部屋のドアをノックする音が聞こえた
「ミカ、まだ寝ているのか?朝食の準備できてるぞ」まるで昨日何事もなかったような平然とした声に少しもやもやしながら
「今日はいい!お…お腹空いてないから…」
と嘘をつく。具合が悪いだなんて言ったら医者のたまごであるテオは絶対私を診察しようとするから。するとテオは
「いいのかミカ?今日はミカが食べたがっていた分厚いふわふわパンケーキだぞ」
分 厚 い ふ わ ふ わ パ ン ケ ー キ
その魅力的な文字と私の空腹は抗えなかった
テオの顔をまともに見れないまま、朝食をいただく挨拶を済ませパンケーキにナイフを入れるとしゅわしゅわと柔らかく心地よい感触がナイフ越しに伝わり思わず感動してしまう。白い粉砂糖にキラキラ光る甘いシロップがかかったパンケーキは美味しくって思わず顔が解れてしまい気まずい気持ちも少し薄れてきた。そして紅茶を啜っていると
「ミカ、昨日の事なんだが僕はYESもNOも言ってないけど…」
昨日の出来事を掘り返してきて思わず咽せそうになるけどなんとかテオの話を緊張して聞く
「ミカ、君は聡い子だし周りに大人が多いから同世代の人より僕のように年上を好きになるのはわからなくもない…だけどあくまでミカは僕ら大人にとっては子供であり保護対象。普通の大人なら恋愛感情で見ることは難しいんだ。」
テオの正論に思わずグサグサと刺されている気分になる
「だからせめて…18歳まで待っておく」
「へ?」テオが待ってくれるの?
「18歳まで僕の事を思ってるならな!そしたら…考えておく。それまで別の人を好きになったり付き合っても文句は言わない」
少し顔を赤いのを紅茶を飲む事で隠す彼を見て私はまた期待してしまう。
「テオは私が他の人と付き合ってもいいの?」
「別に。変態とかじゃなければ止めないよ」
「それとミカ、もっと周りの人を見て交流したらいい それでも僕がいいなら告白してこい」
ちょっと傲慢な態度に少しふふっと笑ってしまう。初めて会った時も確かこんな感じだった。
「テオ、私…頑張っちゃうからね。」