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    _shirosawa

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    _shirosawa

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    ジンとユーシュエンの馴れ初め

    一緒に賄いをお父さんはひどい 病気のお母さんがいる家に全く帰ってくれないから。
    10代前半の私はそう思ってお父さんを軽蔑していた。今ならお母さんの薬代を稼ぎに行ってたんだと理解はするものの、きっと弱ってるお母さんを見たくなかったのもあると思う。

    そして私が16になった時に母は亡くなり、私は家を飛び出して知り合いの食堂を経営している中年夫婦に住み込みで働かせてほしいと説得して働いていた。

    仕事にも慣れてきて嵐のようなランチタイムも過ぎ去り、ようやく私もお昼を取れると閉店の札を掛け自分の賄いを作ろうとした時ガラリと入り口のドアを開けられた。

    「お兄さん?悪いけど今閉店してるんだよね。お腹ぺこぺこな私にご飯を食べさせてくれない?」
    ちょっと不機嫌に言いながら入って来た男をマジマジと見てみる…ガタイはいいし、顔もなかなかイイ男!そんな彼がぐったりしてるのがなんか少し面白くて可哀想で、とりあえず店の椅子に座らせた

    「じゃあ私と一緒にご飯食べてよ!今作るからちょっと待ってて」
    「…ん、頼む…」
    それだけ言って片手で頬杖をつきながら私のいる厨房を見つめる彼の視線を感じながら、私はささっと鍋を振って多めの具材で青椒肉絲を作る。店長の特性のタレで作る炒め物は嫌いな人はいないんじゃない?と思うほど美味しい。きっと彼も気にいるんじゃないかなと思いながらできた料理を数種類テーブルに置き、一緒に向かい合う形で食べ始めた。

    黙々と口にご飯を詰め込み多めに作った料理を2人で平らげた後、彼は少し多いぐらいのお金をドンとテーブルに置いてさっさと店を出ようとしまうのをつい引き止めてしまった

    「待って!なんか怪我もしてるみたいだしついでに手当てしてあげるし!」
    「え?別にいらねぇよ…傷口は塞がってる」
    「えー?今怪我したみたいにボロボロなのに?じゃあせめて汚れ拭かせて!温かいおしぼりで拭いたげる!」
    そう言って彼を強引に椅子に引き戻し顔や腕を拭いていくうちに違和感を感じてくる なんだろう…服は切り裂かれて血もついてるのに傷口がないし返り血にも見えない…そう疑問に思っているのが顔に出ていたのか、彼が答えを出してくれた。

    「あぁ、俺悪魔なんだよね。だから傷口ぐらい人間から貰った寿命ですぐ治せるの」

    当たり前だろ?みたいな顔で私を見る彼は普通の人間にしか見えないけど悪魔だと言うのも信じてしまう魅力もあった。 そして噂も聞いた事もある…

    「もしかしてジンって悪魔?」

    「なんだ知ってんじゃん。俺ってやっぱ有名なんだな〜」
    赤い目を細めて少し嬉しそうに笑っているけどあの最強だって噂の彼はなんで今日はボロボロでお腹ぺこぺこになってるんだろう…と疑問も生まれてしまった。

    「この食堂に来る奴がそんな噂を話しているのを聞いた事あって…いつかギャフンと言わせてやる〜!とか言ってたしもっとムキムキで怖そうなイメージだった」
    「んだよ今の俺様も強そうだろうが てか俺の敵いるのかよダリィな…ここの飯、美味かったのに」
    やっぱ強くても大変なんだな…自分の敵がここに来ているならもう来てくれないのかなと少し残念な気持ちになった時、思いついた事をジンに告げる。
    「ならこの閉店時期にくるといいよ!昼過ぎになるけど…また私がご飯作ったげる!」

    「へぇ…それはありがたいな ついでに俺の事を話していた奴の事も聞かせてくれ。その分金も弾んでやるよ…あんたの名前は?」

    「私は雨萱(ユーシュエン)!よろしく!」

    「よろしく てか今更だけど何で俺に良くしようとする?金か?別にいいけど」

    「顔!!!」

    「そうか…」

    そうして毎日ではないものの、一緒に賄いを食べる日々が始まった
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