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    _shirosawa

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    _shirosawa

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    ようやくミカがテオの社宅に行きルォハオが登場するよ

    天使の観察先 序章3「こちらこそ…よ、よろしくお願いします」

    私がそう返事すると父様の後ろに控えていた護衛のソフィアさんがテオさんに話しかける

    「それではミカ様のお荷物やお部屋の準備をいたしますのでMr.テオ、社宅へ向かって頂けますか?」

    「はい かしこまりました…それではミカさんまた後ほどお会いしましょう。」

    そう言って軽くお辞儀をするとテオさんは部屋を出た。本当にあの人と一緒に住むと思うと緊張してくる。なんとか自分を落ち着かせようとすると、私の真後ろから大きな声がしてまた心臓が飛び跳ねてしまった

    「マイケル!こうして直接会うのは久しいな!!」
    後ろを向くと純白な豊かな髪に蒼く凛々しい目に…羽!?頭上に光る輪!?明らかに天使としか言いようのない者が私の真後ろに立っていて硬直してしまう。そんな私を見て不敵にニコリと微笑み私の父様と話を続けた。

    「時は来たと思わないかマイケル!このミカエル様とミカが任務で善を執行する時が!」

    その言葉を聞いてミカは目をまん丸と見開きながらその言葉を心の中で咀嚼する

    『ミカエル様ってあのミカエル様?教団の名にもなっている大天使様の?そしてなんで私?どこから現れたの?任務って祓魔師の?』

    そんな事をミカが考えてるうちにミカエルは警戒したソフィアを気にせずマイケルの横に移動し耳打ちする。

    『もう後3年だろう?お前はよくやっているが選択させるミカにも善を積み重ねておいた方が良いだろう。俺がこれからもミカを守護するし戦闘なら大丈夫だ 俺が扱える対魔の剣もミカなら使えるはずだ』

    『言っている事はよくわかるがそれでも心配だ…まだ全て話す事はできないしミカはまだ子供だろう!そんな事させられない…!』

    『なぁにお前がたまに任せるミカの護衛ルォシーとハオランは中々に強いしそこにはテオもいるだろう そこの班にすればよい 任務だって毎日行けとは言わない 学業を優先させたいのは理解している』

    父様と大天使ミカエル様がひそひそと話しながら何か揉めてる?どういう状況なの?
    すると父様が改まって私に話しかける

    「あ〜オホン、ミカ…君は特別な子でミカエルが守護天使として生まれた時から付いていてね、天使のお告げだと思って任務について行ってほしいんだ。」

    そこから父様は丁寧に安全を保証し学業を疎かにさせない事を約束し、嫌ならきちんと断っていい事などを話しミカエルはまたその時が来たらよろしくなどと言いどこかに消えてしまいそんな話をするうちにどっぷりと日が暮れてしまった。

    「すまない ミカも疲れただろう…今日はゆっくり休んで明日テオくんの所に行こうか」

    そして次の日になったけど私は全然眠れなかった。今日から過ごす環境がガラッと変わるんだもの。そして着替えや準備を済ませた頃。

    「「ミカお嬢様 お迎えにあがりました」」
    ソフィアさんの双子の兄弟アルフィーとオスカーが綺麗に声を合わせて迎えに来た。スマートフォンには父様から『何かあったら遠慮なく連絡しなさい。愛してるよミカ』とのメッセージも …そして期待と不安を胸にテオさんの社宅に到着した。

    ドアベルを押すと「はい」と綺麗な声が聞こえすぐにドアが開かれた

    「これからよろしくミカさん。さぁ中へどうぞ」
    「は、はい…お邪魔します」
    今まで住んでた所にくらべるとこじんまりしているけど上品に落ち着いたインテリアは少し私を安心させてくれた。
    「今からここは君の家でもあるんだからこれからはただいまでいいんだよ?さ、君の部屋に案内しよう」
    そう言うと玄関のすぐ前にある階段を登り部屋に案内される 私の部屋のドアを開けるとベッド、机、クローゼット、本棚が揃っていて実家の部屋と比べると小さいけどなんだか可愛くて自分の隠れ家ができたようなわくわくを感じた。
    「手荷物と上着を脱いだら下のリビングに来てください 紅茶とお菓子を用意しておきますのでのこれからの話をしましょう」

    そう言われた通り1階のリビングに行くと紅茶と焼き菓子の甘い香りが鼻をくすぐる。

    「さ、どうぞ これから僕と住むのにお互いに色々と決まりも作った方がいいと思う。それと僕の事はさん付けしないでいいですよ」

    「わかりました…じゃ、じゃあ私の事もさん付けしなくて大丈夫です。一緒に過ごすならそんなに他人行儀じゃなくてもいいと思います!」 
    そうだな。とテオの言葉でまだまだお互い壁を感じていた2人はそのお願いで堅かった態度が少し柔らかくなる。
    「まずは…」
    体調が悪ければ必ず報告する事、ドアは必ずノックすること、食事はテオが用意しリクエストがあるなら早めに言う事、入浴の際はドアプレートを使用中にしておく…など決め事をしている内に紅茶とクッキーが無くなってしまった。すると
    「新しいのを用意するから少し待ってて」
    そう言うと今度はお皿に山のようなクッキーが盛られてきたので驚いていたらそれを察したのか彼は説明してきた。
    「いろんな種類のクッキーを沢山作ったんだ。見てくれ、このクッキー缶を…!」
    そう言うと可愛い缶の中に無駄な隙間無く詰められた綺麗なクッキーを見せてくる。医者を目指してるって聞いたけど、パティシエだったりしたのかな?
    「これは…!マリアおばあちゃんのために形、焼き加減が美しいものだけを厳選して詰めたクッキー缶なんだ!ミカはどう思う!?」
    今までに見たことないキラキラとした得意げな顔で私に質問してきた。そんな顔できるんだ…!?おばあちゃんが大好きな人なんだな

    「凄く可愛いし美味しそうだから、喜ぶと思うよ…?」と私は素直に言った

    すると玄関のドアベルの音が鳴りテオが玄関の方に向かった後明るい声がすぐに聞こえた

    「やっほーミカちゃん!引越しお疲れ様♡」
    「…ん ミカ これからは一緒にいる時が長くなるな」

    たまにお世話になるハオランとルォシーがリビングに登場した。
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