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    rinandon

    @rinandon

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    rinandon

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    リオエフ①

    友達だから――……、リオンのその言葉と共にちゅっと唇に軽く触れたものがあった。
     それが、リオンの唇だと気付いたのは、口付けが終わった後のことである。
     また別の日のことである。
     友達だから、と前置きと共に再び口付けをされる。
     エフラムは特に嫌悪感などはなかったので、リオンからの口付けはすんなりと受け入れていた。
     ――友達だからか……。
     リオンが望むなら、応えてやりたいとエフラムは思う。
     その気持ちは、ただ純粋なものである。
     こうして唇を重ねている時、リオンが何を考えているのか、エフラムには分からない。エフラムも何を考えればいいのか分からないので、無心である。
     この行為が、特別なことを意味することは互いに理解はしている。
     リオンが求めているのならば、それで構わないと思う。 唇を離すと、もう一度口づける。
     エフラムはリオンが満足するまで、それを受け入れるつもりだ。
     初めての口付けは、リオンに座学を教えてもらっている時のことであった。
     エフラム、と名前を呼ばれ、どうした、と答えれば、リオンはどこか神妙な面持ちで「友達だから」と呟き、エフラムへ口付けを贈ったのだ。
     ただ軽く唇が触れるだけのもの。
     たったそれだけのことなのに、リオンの唇はいつも震えている。
     緊張しているのだろう、そう思うとエフラムの心もリオンと同調するように固くなる。互いの緊張を解く術は分からないが、この瞬間は心地良いものでもあった。
    「はっ…」
     僅かに開いた唇の隙間から、吐息が漏れて重なり合う。
     重ねただけの口付けは、リオンの方から離される。
     それを名残惜しいと思い、エフラムは何か声を掛けようとするが、何を言えばいいのか迷ってしまう。
     エフラムの目が泳いでいることに気付いたのか、リオンが口を開く。
    「……また、していい……?」
    「あぁ」
     エフラムが短く答えれば、リオンは再び唇を寄せてくる。
     柔らかで湿った唇の感触――……。
     この先のことを、考えてしまうと少しの戸惑いが生まれる。
     ――触れてみてもいいだろうか。もっと、リオンを求めてみたい…。
     いつもはリオンから求めてくるが、エフラムもまたリオンを求めてみた。
     手を伸ばして、リオンの髪へと触れてみる。
     髪を何度か梳くと、驚いたようにリオンの身体が揺れる。
     ちゅぷっ、と舌がエフラムの唇を舐めてくる。
    「!」
     それが合図のように、エフラムは口を開けてリオンの舌を招いた。
    「…っ、ぅ」
     互いの舌が触れて、リオンの震えが増していく。
     くちゅっ、ちゅぶっ、ちゅぷくっ……。
    「んっ、」
     口の中を探られ、普段他人に触れられることのない場所を刺激されると、妙な感覚が生まれる。エフラムはその感覚に、恐怖を抱いた。
     自分の知らない所を暴かれていく。心の奥底が震える。未知の感覚を受け入れる。
     エフラムの中で、期待と恐れが入り交じっていく。
     口腔を滑るリオンの舌は、まるで別の生き物のようだ。
    「ぁ、ぅっ」
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