飲み会の景品もたまには役に立つ はっきり言えば魔が刺した。
お高い赤ワインを差し入れに貰って、それに合うつまみを用意するなんて珍しく気の利いた事を六弦がしたから。御相伴に預かった分くらいは返してやってもいいかなと思ってしまった。
捨て方に迷うものゾーンに放置されていた紙袋を持ち出して、一度バスルームへ引き上げる。
井浦?と呼ばれたがちょっと待ってろと言えば大人しくなった。酒が入っている六弦はわりと素直だ。宵越といい、こいつらずっとこうならいいのにな。気分は更に乗って、いかにも安物なペラペラ生地も、思ったより丈が短いスカートも、猫の顔があしらわれたニーハイも何も気にならなくなった。
最終チェックで鏡の前で回ってみる。思いの外似合ってたのであんまり自分では笑えない。逆に可愛さを追求した方が良さげな出来栄えだったが、メイク道具なんかはないので諦める事にした。
「ほら、どうだよ」
ようやく着替え終わってリビングへ入ると、六弦は目を丸くして固まっていた。瞳に映りこんだフリルとニーハイの猫が愉快で笑いそうになったが、それよりも少し挑発してみたい。
「で、ご主人様、ご感想は?」
この後めちゃくちゃ(