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    ho23novereha

    @ho23novereha

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    ho23novereha

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    久納ちゃんお誕生日おめでとう!!
    しかしほぼ亜川ちゃんと大和さんですびっくり。、

     ぐっと気温が下がり、体育館の底冷えが今秋一番となった放課後。模試明けの息抜きにと大和は久々に練習に顔を出した。
     事前に連絡しておいたので、攻撃手として試合形式の練習に参加する。部活引退からしばらく間があったとはいえ、大和も中々得点できないほど、新チームは実力を伸ばしていた。
     自分を中心に据えた時とは異なる戦略。指導を眺めながら、改めて亜川監督を呼んでよかったと思う。
     引退時に三年生全員で監督に礼はしているものの、監督が甘いものが好きらしい事を思い出した大和は、先日親戚から送られてきた地域限定のポッキーを差し入れに持ってきていた。
     奇しくも今日は十一月十一日。まさに渡すには絶好のタイミングだった。甘党で雑学も割と通じる監督なら、すぐに例の記念日に気づくだろう。そう考えた大和は、練習後の雑談の中で何気なくこう切り出した。
    「そういえば監督、今日は何の日だと思いますか」
    「今日ですか…十一月十一日…」
     監督が少し考え込んでいる間に、大和は紙袋を取り出して準備する。しかし亜川は驚きの混じった何とも言えない顔で大和のほうに向き直った。
    「なぜ大和くんは久納栄司の誕生日をクイズに出してきたんです…?まさか不甲斐ない結果に終わったばかりに監督交代とかそういう事を働きかけて…?」
     一瞬大和の思考が止まる。他の記念日を答えられるかもしれないという可能性は考えていたが、こんな反応をされるとは。誤解は早急に解かなければならない。
     すぐに違いますこれからもお世話になるのでお礼にと、と紙袋から中身を出して見せる。箱を確認して数秒、合点がいったらしい監督は顔を手で覆っていった。
    「ありがとうございます…そしてさっきのは忘れてください…」
    「はい…ああ、でも、おめでとうございますとは言っておきますね」
    「そう言われると私も言わざるを得ないじゃないですか…」


    「ンヘクシッッッ‼︎」
    「監督風邪ですか?」
    「いえ、大丈夫よ。多分誰かが噂してるんじゃないかしら」
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