torimizm @torimizm審神者と賢者。小説はそのうちpixivに突っ込む予定妄想は同アカウントのタイツがメイン ☆quiet follow Yell with Emoji POIPOI 10
torimizmDOODLE後処理について話すお腹の痛いカイオエエロはないけどひたすらにいかがわしい話をしている事後の二人 2716 torimizmDOODLE左眼の覗き見を利用して文通(一方的)をしたり旅行したりする騎士様のカイオエ少し未来の話勝ったら年内に結婚しよう かつて賢者の魔法使いが一つの場所で暮らしていた時代がある。時代などというほど昔でもないが最近というほどでもない。今はもう厄災も落ち着いて、皆それぞれ以前のように年に一度集まるだけに戻っていた。カインも今は魔法舎で暮らすことはなく王城の近くの寮に住んでいる。アーサーとは毎日のように顔を合わせるし、オズも北の国に帰ったはずなのによくアーサーの顔を見に来る。リケはミチルのところに遊びに行ったりネロのご飯を食べに行ったり、よくわからないが便りによると元気にしているらしい。 21人の魔法使いと賢者と、クックロビンとカナリアと。多くの仲間と毎日顔を合わせて共に暮らすのは刺激的な日々だった。今まで人間として生きてきたカインにとって学ぶことは多かったし、失いたくないものもできた。本当はずっとあのまま魔法舎で暮らしていたかったなんて密かに思っているくらいには大切な時間だった。 5001 torimizmDOODLEカイオエを全力で応援している賢者の夢の世界の話賢者は因縁の夢をみる ああ、これは夢だと思った。明晰夢というやつだ。明晰夢では自由に動き回れるなどというけれどこの夢の中に賢者である自分はおらず操れる身体はない。いわゆる神の視点というやつで光景を見守っていた。 登場人物は二人と二体と一頭。合計五つ。その中で固有名詞を持つのは二人と一頭だけだ。よくわからない場所で、何やら緊迫したムードで、因縁の称号を持つ二人が謎の黒い大きな何かと派手に戦闘をしていた。二人は二体のうち一体を受け持ち、ケルベロスが残りの一体と相対している。 「ちっ、分が悪い……」 結界を張ったり攻撃したり攻守をバランスよくこなしながらオーエンが舌打ちをする。カインもオーエンの動きに合わせて敵の死角から魔法を放ったり剣で斬りつけたりといい動きをしていた。かつて目玉を奪い奪われた仲なのに連携がうまい。その息の合わせ方を一体いつどこで打ち合わせたのか教えてほしい。実は隠れてコンビネーション技の練習とかしているんじゃないですか教えてください応援に行きますから。夢の中の二人に切なる思いを叫ぶもののどうやらこちらの声は聞こえていないらしい。 2908 torimizmDOODLE賢者「あの二人、本当にまだお付き合いしてないんですか????」しょんぼりオエちゃんを見守る会因縁の恋愛事情と見守り方 中央の国の魔法使いとの任務は本来日帰りで行けるような簡単なもののはずだった。それがうっかりカインが財布をなくしたり夜にオズが魔法を使って眠ったまましばらく起きなかったりと様々な小さなことが重なって結局三日も滞在してしまった。村の人達が大変歓迎してくれて居心地がよかったのも間違いなく理由の一つである。最近忙しかったからのんびり帰ってくるといいと双子から連絡ももらっていたのですっかり甘えてしまった。 数日留守にしてしまったので他の魔法使い達に挨拶をしようと思い、晶は帰還するとすぐに談話室へ向かった。お土産も買ってきたので誰かいれば早速配るつもりで、両手で紙袋を抱えてやってきた部屋には少々奇妙な光景が広がっていた。 3287 torimizmDOODLE学パロカイオエ。とても短い。恋に落とす魔法 もしも魔法が使えたらどうする? そうカインに尋ねたのはクロエだった。その問いに深い意味はなくただの一つの雑談だった。 もしも魔法が使えたら何をしたいだろう。どんな魔法使いになりたいだろう。帰った後もカインは一人考えていた。魔法があるなら剣もあるだろうし、どちらかというとそちらの方が性に合っているかもしれない。でもやっぱり魔法は魔法で捨て難いし、魔法剣士なんていうのも格好いいと思う。そんなことを一晩中、いや次の日の授業中も考えて、放課後一緒に過ごしていたオーエンにも空想を打ち明けてみた。 「馬鹿なの。科学の時代に魔法なんてあるわけないだろ」 「そうじゃなくて、もしもの話だよ」 二人ともクラスは違うがなんとなく放課後はよく一緒にいる。カインはオーエンを友達以上に思っているがオーエンはわからない。時々甘いものを奢らせてくるし嫌なことだって言う。でもカインが会いに行けば当たり前のように隣を許してくれた。この誰も知らない名前のつけられない奇妙な関係はもどかしくて、でもどこか心地いい。 1694 torimizmDOODLE↓の兄弟パロカイオエのオーエンサイドの話。「呪い」と書いて「愛」と読む。https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=21655318#4きみに捧げるあいの歌 実の親に恵まれず胡散臭い双子によって育てられたオーエンの人生は奇妙なものだった。引き取った双子は「片方がパパになったらお揃いじゃなくなっちゃう」と意味不明なことをのたまいオーエンのことを知り合いの医者の養子にしたし、医者は半分闇医者で名前を言われるままに貸しただけだったからオーエンとの交流は一切ない。 育ての親となった双子は彼らなりの愛情を注ぎはするが子育てには向かなかったし、育てのパパが二人と戸籍上のパパが一人で、パパが多すぎて幼いオーエンは混乱した。こんなにたくさんいらないし全員ろくな奴じゃない。そしてやがて自分を取り巻く環境の異常性を受け入れて、諦めた。毎日お菓子が食べられるのでそれでいいことにした。 7810 torimizmDOODLEカインのことだけ忘れたオーエンと諦めないカインによる記憶喪失RTAのカイオエ。いつか双子が止めに入るまで不毛なスパイラルは続く。n回目の告白 目を開ける。眠っていたのとは別の感覚に襲われまた違う自分になっていたのかとも思ったが、そういうわけでもないらしい。魔法舎の見慣れた自分の部屋。すぐそこの机の上には蜂蜜を煮詰めたみたいな色をした宝石と一枚のメモ。 『絶対に思い出すな。瞳は好きにしろ』 見知らぬ名前と共に書き添えられたその文字は間違いなく自分の筆跡だ。インクのシミのつき方から途中で何度かペンを止めたのだとわかる。きっとかなり迷いながら書いたのだろう。あまりにも自分らしくないその書き様に軽い嫌悪感を覚えた。 思い出すなはわかる。瞳とは何のことだろう。そう思い魔法で手鏡を取り出すと答えはすぐにわかった。どうしてこんなことになっているのかと舌打ちして頭を抱える。普通目玉を入れ替えるか。我ながら正気を疑う。しかもここまでしておいて好きにしろって、いやまず経緯を書いておけ。本当にどうしてこうなった。死なないからって着替えるみたいにパーツを入れ替えるんじゃない。 8832 torimizmDOODLE1.5章の後のカイオエ。毎晩怪我を見に来るオエと、むらむらしてる騎士様。毎晩夜這いされているので我慢できなくなったケルベロスに腹を喰われて死に掛けてからオーエンが毎晩寝込みを襲撃してくる。 「見せて」 寝ようとしていたところに突然現れて布団を剥いで、乱暴にシャツを捲って腹を確認するのだ。本当に毎晩、一度も欠かすことなく。 酷かった傷も治療の甲斐があり、今はもう包帯も外れている。任務はまだ免除されているものの授業には無理のない範囲で参加しているし日常生活にはもうほとんど支障はない。それを何度伝えても、塞がりつつある傷口を二色の眼で確認しても、オーエンは来るのをやめない。馬乗りになって問答無用で脱がして傷を確認していく。 はじめの頃は見るだけだったその行為も包帯が取れて傷が小さくなってからは腹に直に触られるようになった。白い指が傷口のあたりをいったりきたりなぞって這い回るのは正直変な気分になる。相手はオーエンで、これは夜の闇が見せる錯覚なのだと何度も己に言い聞かせるカインのことなど知るよしもないオーエンの確認作業は夜を経るごとにどんどん大胆になっていく。最近は傷だけでなく腹筋や胸筋にも興味が出てきたようで不思議そうに眺めては撫で回される。本当にやめてほしい。 7224 torimizmDOODLEカイオエ。騎士様の財布が死んだ。モブ賢者がいるけどすごくモブ。財布が死んだのでデートをしよう今日は北も中央も任務がない。だからカインと王都へケーキを食べに行こうと決めていた。一週間ぶりのケーキに胸が躍る。今日はどんなケーキがあるだろう。お腹いっぱい食べてカインの財布をめためたにやっつけてやるのだ。財布が空っぽになって情けない顔をするカインを見るのが楽しみだ。 そのはずだったのに。 「あー、悪い。今月はちょっと無理でな。また来月に行くのでもいいか?」 なんということだろう。断られるなど思ってもみなかった。オーエンの中では今日はカインとケーキの日に決まっていたがオーエンが一方的に自分の中で勝手に決めていただけなので、カインの都合というものは微塵も考えてはいなかった。断られるなど思っていなかったのである。 2439 torimizmDOODLEカイオエ。酒でやらかした騎士様。酔っ払い二人「好きだ。愛してる」 そう熱く語る男の頬は赤くて、溢れる吐息は酒臭かった。酔っ払いである。赤ちゃんのくせに北の魔法使いに合わせて飲もうとなんてするからこうなるのだ。 その日はたまたまバーで顔を合わせて、なんとなく隣で酒を飲んでいた。親しげに肩を組んで歌うわけでも顔を寄せ合って秘密を共有するでもなく、ただ黙々と、時々ぽつりとなんてことのないことを話しながらひたすらに飲んでいた。オーエンが静かに飲むのが好きなことを知っているからわざとそうしていたのだろう。いつもは饒舌なくせに今日は大人しくそれでいて楽しげに飲む速度はとても速く、なんならオーエンよりも速くてこっちがムキになるくらいで、気が付けば二人とも浴びるほど飲んでいた。 5201 1