アイ光・お父さんのお話お父さんのお話。
英雄と呼ばれるアウラの女性、リコは神殿騎士団のアイメリクの執務室のソファへ座り、対してアイメリクは白く雪が積もる窓の外を見つめていた。
流れで教皇の話になった途端、アイメリクの表情が少しだけ曇った。
もう大丈夫、と毎回言うが何か詰まらせているような、わだかまりを残しているかのような会話だった。
「今は、大丈夫?」
「あぁ、君には迷惑をかけたね、すまなかった」
「本当は?」
「えっ?」
「無理に話せとは言わないけど、自分に嘘ついてもスッキリしないよ?」
そう伝えると、彼は驚いた後に頭を抱えながら苦笑いをした。
「君には敵わないな」
「そのくらい気づくわよ」
「……最初に聞いた時はショックだった」
「…うん、」
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