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    hydroxidestar

    @ReinesReines

    ツバサ(紅)です。好き勝手に書いてます。よしなに

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    hydroxidestar

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    豊前が近頃そっけないと思った松井は通販であるものを注文します。
    松井が紐パンツはく設定です。

    最近、豊前がそっけない。いつもはうるさいほどくっついてくるのだけど、ここ1週間ほどはなにもない。そう、なにもないのだ。あの、僕にべったりの豊前が。こんなことは恋仲になってから初めてでわけが分からない。

    いまは出陣と遠征が合わなくて、寝るのも別々。昨夜は遅く帰ってきたみたいだけど、ベッドに入ってくることはなかった。豊前はなぜかソファで眠っていて、胸が痛い。



    「よく寝てる……。なあ、豊前」



    寂しいよ。



    そう口に出来たらどんなにラクなんだろう。豊前の重荷になりたくなくて、上手く気持ちを言葉に出来ない。こんなに距離が近いのに、気持ちは遠いから、歯痒くて仕方なかった。





    ……飽きられた?そんな感情が体をぐるぐるする。





    事務仕事の途中、主から支給された端末で検索をしてみた。なんと、新しい刺激が足りないと書いてあったから衝撃だ。現世の恋人たちは、こんな過激なことまでしているのか…?恥ずかしくて画面を直視できないでいた。



    豊前は僕の体を気遣ってか、優しくしか抱かない。僕はそこまで弱くないのだし、もう少し激しくしてもらってもいいのにと思う。豊前が欲望のままに僕を抱いたのは手で数えられるくらいだ。



    「これは……」



    過激でもないし、下着だから僕でもいける、はず。豊前が喜んでくれるかは分からない……。でも、やってみる価値はある。恥ずかしいけれど、豊前のためなら僕は自分を提供したい。商品が届くのを待って僕は仕事に戻った。





    ◆◆◆





    「松井くん、大丈夫かい?」

    「はい、これくらいなら問題ないです。いきなり熊に出くわしたのは初めてですが」



    まさか、山へ薬草を取りに行って熊に遭遇するなんて思わないじゃないか。歌仙兼定から格闘技とキックボクシングを習っておいて正解だったな。そっけない豊前のことを思い出したら、渾身の力を込めて熊を足で殴り殴っていたから。熊よ、八つ当たりして済まなかったね。

    「あの、光忠さん。もしかして熊は」

    「もちろん食べるよ!」



    そう、光忠さんは熊を背中に背負って山を降りている。いくら熊の息の根は止まっているとはいっても、成人男性より大きい熊を担げる光忠さんがスゴイ。





    「そう言えば、さいきん元気がないみたいだけど、大丈夫かい?」

    「すみません、ご心配おかけして。僕は大丈夫ですよ」

    「それなら良いんだけど。なにかあったらすぐに相談してね」

    「はい、ありがとうございます」



    光忠さんは優しい。僕にも、その聡さや優しさがあれば豊前がそっけない態度をとることもなかったんだろうか。いけない。落ち込むと悪い方に思考が流れていってします。僕の悪い癖だ。

    山を降りて光忠さんは熊肉祭りのために人員確保へ向かっていった。熊肉祭り、ちょっと楽しみだったりする。



    「熊と格闘したらか泥だけになっちゃったな。まあ、洗えばいいか……」



    部屋に戻る前にお風呂で汚れを落とす。改めて鏡で自分の体を見てみたけれど、魅力があるとは思えない。豊前だって男だ。肉付きがいい体身体の方に好みが変わったのかもしれない。……困ったなあ。僕は豊前を好きすぎるから、今更離してあげるとか到底無理なのだけど。



    ただいま、と部屋の扉を開けると、炬燵で眠る豊前がいた。寒いからと、主から全員に支給された炬燵は僕も豊前も気に入っている。すやすやと眠る豊前は、少年のような可愛い表情をしている。近づいて、豊前の顔を見つめてみる。本当に、顔がいい。僕の好きな顔だ。寝ると前髪が下がるから、少し幼く見えるのも愛しいなあって思う。この気持ちは、止められそうにない。



    「やっぱり、好きだなあ」

    「……誰が誰を好きだって?」

    「ぶ、豊前!? 起きていたのかい!?」

    「誰かさんのかわいい声がしたからかもな。なんか、いい匂いする」

    「ああ、山に行ったら少し汚れてしまったから

    「なあ、松井。この箱のこと、聞いていいか?」

    「あっ!そ、それは……!」



    豊前が手に持っていた小さな箱は、以前僕が通販で頼んだ物だ。しまった、





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    aiporonica

    DONEこれはまだ、俺が刀剣男士になれていなかった頃の話。

    本丸が出来て間もない頃、同じ平安刀のよしみで共に出陣を繰り返していた三日月宗近と鶴丸国永は島原の乱に出陣することになる。二人が向かった先はかつて山田右衛門作が暮らしていたという口之津村。その港口に潜んでいた歴史遡行軍と遭遇するが……
    酷薄のインフェるノ②「オロロン、オロロン、オロロン、バイ」
    「変わった歌だな」
     男は幼子を大切そうに抱えながらその歌を謡っていた。
     皺が寄った口元に、穏やかな表情を浮かべて。
    「この土地に伝わる子守歌です」
    「へぇ」
     物珍しそうに近寄れば、彼は眉尻を下げて何かを懐古しながら嬉しそうに微笑んだ。
    「私が謡うとすぐに寝付くものだから、子守歌を謡うのは私の役割だったんですよ」
    「なあ、俺にも教えてくれるかい?」
    「はい、もちろんです」

     ―――これはまだ、俺が刀剣男士になれていなかった頃の話。


         ◆

    「今回の任務もあなたたち二人にお願いします」
    「島原の乱か、……厳しい出陣になりそうだな」
    「なに、鶴丸と一緒ならば平気さ」
     本丸が出来て間もない頃、刀剣男士の数も少なく少数精鋭で歴史改変の阻止に赴かなければならない頃があった。二振りで出陣なんていうものはザラにある。中でも同じ平安刀であるよしみから、三日月宗近と鶴丸国永は中でもより難度が高いとされる地に出陣させられていた。顕現したばかりの刀剣男士はまだ感情が定まっておらず、出陣に支障を来すことが稀にある。特に、自分たちが辿ってきた歴史の地に出陣した時には自らの感情に飲み込まれてしまう者も少なくはなかった。
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    hydroxidestar

    DONE戦闘の余韻抜けなくてキスしちゃう

    松井の腰が抜ける

    ぶ「キスだけでいかせてやんよ」

    事に及ぶ

    「指舐めて」と松井の口へ近づける。

    これで書けばよくない?と思い、書きました!!
    身も恋も溶かすのはきみヒトリ「やあ、松井江。出陣お疲れ様」
    「蜂須賀虎徹、ただいま。今日は君が昼当番なんだね」
    「ああ。すぐに食べるかい?」
    「そうしたいのだけど豊前が帰還途中から眠そうでね……。寝かせてきたらすぐ食べるよ」
    「了解した。きみたちの分は取り分けておくね」
    「ありがとう」

    上手く誤魔化せただろうか。
    豊前が眠いというのは、嘘だ。僕も豊前も戦闘の興奮がまだ体に燻っていて、興奮している。周りに悟られないよう平静を装っているが、それにも限界がある。なんとか部屋に辿り着くなり、豊前は噛み付くようなキスをしてきた。熱い、溶けそうだ。
    唇が合わさっただけなのに、全身が沸騰したように熱くなっている。お互いのジャケットは畳の上に放り投げた。後で畳まないと皺になるなあ、なんてことを考える余裕はこの時まで。豊前はキスを続けながら、僕の胸を弄る。つねったり摘まんだり。裾から入り込んだ長い手が伸びてきて、胸や腹をまさぐる。うそれだけで思考は停まりそうなのに、豊前はキスを止めない。何度も何度も舌を絡め取られて、豊前の唾液が僕のと混ざる。
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