ガランサス 重だるい瞼を開けた先に見えたのは見知らぬ天井だった。
少しずつ意識が浮上する度にじわじわと頭が痛みだす。その纏わりつくような痛みを振り払うため身動ぎ身体を丸めれば、自身を包んでいた温かい何かが落ちて肩から背中にかけてヒヤリとした空気が触れた。
なにゆえ素肌に布が触れないのか?
鈍足に活動を始める頭で導き出した答えは、自身が下着以外何も身に付けていないということ。急いで現状を把握しようにも重い瞼が邪魔をする。
「う゛ぅ……」
唸りながらゆっくりと開けた視界に常闇は、いつもなら数十分は格闘する眠気と共に飛び起きた。
「どこだ、ここは」
見知らぬ部屋のベッド上で目覚めたことは把握できたが、何があってこの場にいるのかは理解できない。
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