「ね!五条先生、今度の休み俺たちと遊ばない?」
1・2年合同での稽古の休憩中に虎杖は五条にそう問いかけた。
「だめよ。その日は、私と真希さんで先生独占の日だから。」
「そう。だから、お前らは大人しくお前たちだけで遊んでろ。」
「あぁあまた、先こされた!」
「ふん!私達に勝とうなんて100万年早いのよ!私達を、差し置いて遊ぼうなんて!」
「まあ、私達に勝てるのなんて、七海さんくらいだろう。」
「なんで、当事者の僕が置いていかれてるの?」
「だって、先生せっかく私と真希さんとの独占デートなのに、虎杖達も入れようとするでしょ?」
「デートって…人数多い方が楽しいでしょ?」
「だめよ!だめ!今回は男子禁制なの!」
「そうだぞ悟。今回は、男子禁制の女子会だ。」
「いや、それなら僕もだめでしょ。僕男だよ?」
「先生は、特別ルールだから大丈夫なのよ。」
「僕だけ例外なんだね。」
「そう。例外よ。光栄に思いなさい」
「ありがとう野薔薇。嬉しいよ。それに真希もありがとうね。2人との買い物は、楽しいから好きなんだ。また、僕
に服とか選ばせてくれる?」
「うん。まあ…それくらいは…」
「別にいいけど…悟。センスはいいし…」
そう言って、五条はいつもの貼り付けたような笑顔ではなく慈しむような笑顔で、野薔薇と真希の頭を撫でる。
頭を撫でられている野薔薇と真希は、先ほどの威勢はどこに行ったのか、今は顔を赤くしてしまっている。
「五条さん。それ以上は、キャパオーバーです。」
現れたのは五条の後輩であり、恋人そして、この五条争奪戦ぶっちぎり1位の七海建人だった。
「キャパオーバー?なにが?」
「これ、だから無自覚は…」
五条は、無自覚にこうしてたら仕込むことがよくある。
五条は、よく乙骨を見て「本当、無自覚たらしって怖いよね〜」と言っているが、周りからは『五条も人のことは言えない。乙骨が、来たことによりあれが血によるものなのかもしれない。』と言われていることを、本人達だけが知らない。
「ん?無自覚なにが?」
「いえ、あなたのそういったところも美徳だと思いますよ。私は」