「マヴェ推しヲタクサイクロンの日々」 これは、ある男の古い記憶である。そして、その男の人生を大きく変えてしまう出来事であった。
「カザンスキー少佐、私はあなたを上官として、優れたアビエイターとして尊敬し、敬愛しています。」
「しかし、そんなあなたが…問題児として名高いあの男を庇う意味が分かりません…。」
若く生気に満ち溢れた男が、以前から思っていた疑問を問いかけた。それは苦言ともとれるもので、男からのふつふつとした負の感情が見え隠れしていた。
問いかけられた上官カザンスキー少佐は、部下の感情が隠しきれていない様子に目を細め、軽く笑った。
「…まっすぐ正直なのは君の美徳だが、少しはポーカーフェイスを覚えた方が良い。」
「…すっ、すみません、sir」
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