ゴン太がバナナ食べないと出られない部屋・紅鮭時空/紅鮭空間辺りの平和時空
・タイトル通りゴン太中心
・下ネタあり
・場面描写より台詞多め
・ご都合主義/ご都合設定
・大体なんでもあり
・至らない点やおかしな部分が多々あると思いますが、ご了承ください
目を覚ますとそこは白い部屋、部屋にはテレビとソファー、ベッドと冷蔵庫と仕切りがシャワーカーテンしかないトイレと、白い扉とその上には何かの数字が14と表示されている、そんな所に才囚学園の男子生徒8人が横に倒れていた。
そんな部屋の中、一番最初に目が覚めたのは意外にも獄原だった、大柄な巨体の男がどうやってこんな所に連れてこられたかわからないが獄原は他のみんなを起こそうと揺すったり声をかけたりする。
しかし他のみんなは中々起きず、仕方なく獄原は部屋の中を探索する、まずは扉を開けようとする、しかし獄原の怪力で押したり引いたりしても扉は開きも壊れもしなかった。
(ゴン太達は閉じ込められたの…?)
と少し焦る獄原、他にも部屋を見渡すと冷蔵庫に何か貼られているのを見て、近づく。
【この部屋は、『獄原ゴン太』がバナナを食べないと出られない部屋です。
扉の上に表示されている数のバナナを全て食べてください。】
そんな文字に徐々に青ざめる獄原、冷蔵庫に震える手を伸ばし開けようとすると、白く小さい手が後ろから冷蔵庫を開ける、そこにはバナナが6本束になって冷やされていた、それを見てギョッとする獄原、冷蔵庫を開けた人物はその隙を狙い獄原から紙を取り上げると紙に書かれた文字を読み上げる。
「えーと何々?【この部屋は、『獄原ゴン太』がバナナを食べないと出られない部屋です。扉の上に表示されている数のバナナを全て食べてください】
だってさゴン太。」
獄原の頭の上で、にししと楽しそうな声が聞こえた。
ゴン太がバナナ相手にマゴマゴしていると徐々に起きてくる男子達、冷蔵庫から出したバナナを囲み、ソファーに座りつつ今の状況の説明をする。
「ゴン太君がバナナを食べないと出られない部屋ネェ…」
「獄原、お前バナナは嫌いじゃなかったか?」
「う、うん…紳士になる為、食べられる様にならなきゃって思ってはいるけど…」
「じゃあ早く食べてとっとと俺らをここから出してよ!ゴン太なら6本一気に食べられるよね!」
「そんな無茶をさせちゃダメっすよ王馬君」
「ただでさえ嫌いな物を食べなきゃいけないからね…」
「それにバナナは6本しかなかったんだろ?数字と合わねぇじゃねーか」
「他にも何処かにバナナが隠されているんでしょうか?」
扉の上に書かれている数字は14、今あるバナナは束で6つ、残り8本足りないのだ。
「とりあえず、今あるバナナを食べるしかないですよ、ゴン太くん」
「うぅ…頑張るよ…」
「あ、待った、テレビもあるし何か見ながら食べたらどうだ?気分が紛れるかもしれねーぞ」
そう言いテレビの電源を入れる百田、しかしテレビは何も映さない。
「壊れてんのか?」
「電源が点いたから壊れてはいないと思う、…dvdやBlu-rayしか見られないとか」
「テレビ台に引き出しがあるし、その中にあるかもしれないっすね」
天海はテレビを乗せてる台の引き出しを開けると色々なdvdやBlu-rayを見つける、どうやら何かディスクでも入れないとテレビは映らないらしい。
「ありましたね、ゴン太君、何見ます?」
「えっと…虫さんの映像ってある?」
「虫の映像…パッと見、それっぽいのはないっすね…むしろこれは……」
天海が少し戸惑っていると真宮寺、王馬、星も引き出しの中を覗く。
「これはこれは…」
「この部屋のヤツはよっぽど趣味が悪い奴だな、クールじゃねぇ…」
「うわー、最原ちゃんと百田ちゃんが好きそうなのがいっぱい!どれ見る!?」
面白いおもちゃを見つけた様な顔をした王馬は適当なパッケージを2枚取り出し、ソファーの方に向ける。パッケージには女性の裸体が写っており。
それを見た最原、キーボ、獄原は悲鳴を上げる。
_______________
そんな事があり、落ち着きを取り戻した数分後
「んぐッ…もっ、ぐ、ンンっ……!!」
「ゴーン太ー、顔怖いよー。」
「王馬、茶化すんじゃねぇ」
バナナを両手に右と左と交互に食べる獄原、一本を相手にするより2本を交互に食べれば早く終わるんじゃないかと獄原自身が考えた作戦だ。
「バカなゴン太にしてはいいアイデアだね!」
「おいゴン太、本当に大丈夫か?」
「片方でも味変できる調味料でもあれば良い作戦だと思うケド…」
「で、でも!2本を交互に食べれば早く食べ終わると思うんだ!」
そうして嫌々ながらも獄原はバナナを2本剥き、目を瞑りながら右のバナナを大きく一口食べ、左のバナナも大きく一口食べる。
「…!゛」
口に入れた途端青ざめ、大粒の汗がダラダラと流れ、涙目になる獄原、口の中でバナナの甘味が広がる、柔らかいバナナを噛み砕く様に食べ、吐き出したい気持ちを堪えながら、ゴクリ。とバナナを飲み込む。
「…なんか、申し訳ないっすね。」
「何かボク達に手伝える事はないでしょうか!?」
「残りのバナナを探すしかないな」
獄原がバナナに苦戦している最中、王馬を除く他メンバーはバナナを探す。
ちなみに王馬は獄原に早く食え早く食えとバナナを両手に持ち、獄原が交互に食べてるのを気にもせず無理矢理他のバナナを押し付け、口に入れさせたりと獄原で遊んでいた。
「ほらゴン太!2本食いだ!一気に食え!」
「ふッ!?ごほ゛ッ、っ…!!」
「王馬くんッ!やめなよ!」
「何?最原ちゃん、バナナ咥えるゴン太に勃起でもした?」
「してないッ!!」
そんなこんなで吐き気と気持ち悪さを抑えながらも獄原はなんとか、6本のバナナを全て平らげた。
扉の数字は8と表示されていた
獄原がバナナを食べている間に至る所を探したが他の8本のバナナは見つからなかった。
…そんな中、最原はある可能性を考える、かなりありえない最低で最悪な事だとは思うが。
テレビ台の引き出しに入れられたHなDVD…
冷蔵庫の6本のバナナ…
見つからない8本のバナナ…
閉じ込められたのは8人の男子生徒…
8本のバナナと8人の男子生徒…
いや、バナナが隠語だとしてもおかしな事になる、まずキーボ君は性器付いてるのかわからないし…ゴン太君は自分で自分自身の性器を咥える事になる…そうだとすると……
「最原ちゃんなんかH事考えてるでしょ、顔に出てるよ?」
「えっ」
「図星かー、ま、ゴン太がバナナ食べ終わったしHなdvdでも
「見ない!!」
_______________
獄原がバナナ6本食べ終わった後
「大丈夫か獄原」
「う゛ぅっ…大゛丈夫、だよッ……う…」
「せめて水でもあれば良いんだけどネェ」
「トイレの水しかねぇもんな…」
「便器に顔突っ込んで飲んだら?ゴン太ならできるでしょ?」
「そんなこ゛と゛、しな…いぉ…!!゛」
「ゴン太君はよく食べたっすよ、よしよし…」
王馬に揶揄われつつ天海に慰められる獄原、冷蔵庫の中は隠し扉とかないかと隈なく探したがやはりバナナ意外は何も見つからず、残りのバナナも見つからなかった。
「………」
ふと、最原は閃く。
「終一?どうした、そんな面して」
「あのさ、僕達が座っているソファーって座る所が開いたりする?」
「開くって?」
「収納付きソファーって下の方に引き出しが付いている事が多いけど、たまに座る所を上に持ち上げると開くタイプもあるんだ」
そう言い最原は立ち上がり自分が座ってたクッションの部分を持ち上げてみると、中は物をしまえる収納スペースがあった。
「僕達はまだ探してない場所があったんだ、このソファーの中だよ。」
最原に言われ、他のメンバーも自身が座っていた部分を持ち上げる、すると中から今まで探しても見つからなかったバナナが8本が見つかる。
「うぁっ!?バナッ…!゛?」
「ゴン太君落ち着いて、お水もあったよ、一回飲んで落ち着こう」
「おー!ゴン太!チョコソースとか生クリームもあるぞ!」
「イチゴソースか…まぁ、少しはマシに食えそうだな」
「にししっ!ケチャップやマヨネーズにデスソースもあるよ〜!」
「何故そんな物まで!?」
「牛乳もあるヨ、…この収納ソファー、保冷効果があるのカナ、冷たいネ…」
「あ、ミキサーとかお菓子作りの道具もあるっすよ、後はガスコンロとホットケーキミックスでも有ればバナナのホットケーキでも作ってあげられたんすけど」
ソファーから見つかった物達を取り出す。
そして水を飲み、仕切り直し、再度バナナを食べ様とする獄原。
「…よし!ゴン太頑張るよ!」
「その意気だゴン太!よし!試しにチョコソース掛けてみるか!?少しは食える筈だ!」
「う、うん!お願い百田くん!」
まず一本、百田はチョコソースをバナナにかける、獄原は一口、チョコが付いた部分を食べる。
「んッ…!」
「まだキツいか?」
「そ、そのままより、マシ、かな?」
チョコソースを掛けてなんとか一本、獄原はバナナを食べ終わる、食べ終わった後、獄原は水を一杯飲み口の中をリセットさせる。
「良し!偉いぞゴン太!次は生クリームで食ってみるか!」
「わかった!がんばるよ!」
「終一!生クリームは頼んだ!」
「ぼ、ぼくが!?」
百田にそう言われ、最原はバナナに生クリームを掛ける、少し試行錯誤して絵を描いてみる、が。
「…ぷっ、最原ちゃん…っな、なんか、描こうと、し、したの?なに、これ…ぷぷっ」
「……ウサギでも描けるかなって。」
「え、カニじゃないんですか?」
「………」
そんな生クリーム塗れのバナナを一口頬張る獄原、口の中に生クリームとバナナの甘さが混ざり広がるが、生クリームの甘味が強く、微量ながらもバナナを感じるがどちらかと言えば、生クリームの甘さの方がキツかった、そんな生クリーム付きのバナナをなんとか獄原は食べ終わる。
「んくッ…あまぃ……」
「ゴン太君って甘い物ダメだったけ?」
「ううん、そんな事はないよ、なんとか食べれたし、けど……」
王馬は生クリームを指で取りペロリと舐める。
「うわっ、あまっ!?どんだけ砂糖入ってたんだよこれ…」
獄原はバナナと一緒に食べた生クリームは極度の甘党でなければ食べられないほどのかなり甘〜い生クリームだったらしい。
そんな甘い生クリームからのお口直しに王馬は一本のバナナにケチャップやマヨネーズをかけて
「はいゴン太!お口直しにどう?」
それを獄原に渡す。
「えっ…」
「おい王馬!貴重なバナナだぞ!?何して…!」
「い、いいよ百田くん!た、食べるよ…ゴン太が食べないとお部屋から出られないし…」
ケチャップやマヨネーズがかけられたバナナを渋々一口食べる獄原
「ッッ!?」
しかし獄原に異変が起こる、ただそれはバナナが嫌いな時の反応ではなく
「かっ、辛い!!辛いよコレ!?」
辛さによる反応だった、獄原は慌てて咳き込んでしまう。
「にししししっ!!ケチャマヨデスソースバナナだよー!甘い物の後だから、結構辛いでしょー!」
「王馬ァッ!!!」
「ゴン太君!お水!」
「最原君、辛い物を食べた時は牛乳の方が良いんだヨ、牛乳の成分の中には辛味を抑える成分が入っていて
「わかったよ真宮寺君!ゴン太君!はい牛乳!!」
「…あのさぁ」
王馬の特性ケチャマヨデスソースバナナを牛乳で流し込みながら食べきる獄原、牛乳が辛さを緩和させてくれたがゼェゼェと汗をかき、呼吸も荒れ、それをなんとか整えようとする。
「獄原、コレでも飲んで落ち着け。」
星は獄原に大きめのコップに入った薄桃色の液体を渡す。
「まぁ、アンタからしたら美味いかは微妙かもしれないがな…」
そう星が言いつつもデスソースにやられた舌と喉をなんとかしたいが一心で獄原は渡された液体を一気に飲み干す。
「っっっ……!?」
「バナナオレだ、イチゴソースを多めに入れたつもりだが…チョコも欲しかったか?」
「えっー!?星ちゃんのバナナオレとかめっちゃ美味そうじゃん、オレにもちょーだい!」
「獄原が飲んだので全部だ」
「…ゴン太君、大丈夫ですか?」
「う゛うぅぅぅ…………」
「悪いな獄原、イチゴだけじゃなくてチョコも入れた方が良かったかもしれないな」
「そういう問題かな…?」
「でもこれで後4本だ!」
試行錯誤をして6本の時よりどちらかと言えばスムーズにバナナを残り半分食べきった獄原、周りのメンバーも少し楽しくなってきた様で次はどんな食べ方をするか次はチョコソースのバナナオレを飲んでみるか?など考え
「次は俺っすね」
そう言って天海は容器に盛られたバナナパフェを差し出す。透明な容器には下からバナナ・チョコ・イチゴと段になっており、上にはどこにあったのかアイスクリームも乗せられ、周りにバナナと生クリームも乗せていた、全体を見たらバナナ多めだが、大柄な獄原からしても、その見た目は心をくすぐる物でパァァッと笑顔を見せる。
「わぁっ…!すごいよ天海くん!!」
「うぉっ、すっげぇ…」
「美味しそう!天海君こういうの作れるんだ…!」
「妹によく作ってやってたんすよ、特になんの工夫もされてない物っすけど食べてみてください」
「いただきますっ!」
スプーンでアイスクリームとバナナを一緒に食べる、しかし、やはりバナナ嫌いはまだ克服できていないのでアイスと一緒に食べつつも、獄原は渋い顔をしてしまう
「っ………」
「ホントなんの工夫もしてないんで…バナナはバナナのままっす、すいません。」
天海にどうどうと背中をさすられつつ、獄原はチョコソースやイチゴソースにバナナを絡めながらなんとかバナナパフェを食べきった。
「いつの間にか順番制になってるケド…次は僕のバナナでも食べるかい?」
「なんか下ネタに聞こえるな」
「真宮寺ちゃんのエッチー!」
「真宮寺君下ネタ嫌いじゃなかったっけ?」
「……君たち、神経を抜き取るヨ?」
そんなやりとりをしながら真宮寺は冷蔵庫からジップロックを取り出す、冷蔵庫の中には冷凍できる場所もあったらしく、薄茶色の氷の塊を溶かしつつモミモミと揉む。
「なにそれ?泥?砂?」
「失礼だね君は…コレはきな粉とバナナの黒みつ牛乳シャーベットだヨ、小さい頃良く姉さんと作ってね、この状況でしかゴン太君に食べさせられないモノだと思うからゴン太君並にバナナ嫌いじゃなかったら一度食べてみてよ、きな粉とバナナは結構合うヨ」
「見た目はともかく、普通に美味そうだな」
「きな粉が入ってるだけで和な感じがしますね」
「興味をそそる組み合わせですね、ボクに味覚があったら食べてみたかったです…」
「な、なんか星と言い天海と言い…」
「ただバナナにソースかけただけの僕達がしょっぱく見えるね…」
「色だけだとバナナが入ってるかわからないけど…入っているんだよね…」
真宮寺は少し柔らかくなったシャーベットを皿に出し、獄原に渡す、初めての料理にソワソワしつつ獄原はスプーンで一口食べる、すると
「お、美味しい!美味しいよ真宮寺くん!これ本当にバナナ入ってる!?」
「ククク…バナナは勿論入っているヨ、きな粉と黒みつ多めに入れたからネ、入っててもあんまり気づかないんじゃないかナ?」
「初のバナナ克服か!やったなゴン太!」
「う、うん…!!」
獄原はジップロックに入ったシャーベットを全て食べ切る、今までのバナナの中で一番早くに食べ干したのではないのだろうか。
こうしてバナナは残り2本、しかしいつの間にかバナナは一本しか置いておらずどこ行ったと皆慌てるが
「フッフーン!次は僕の版ですね!!」
突然キーボが自信ありげにそう言うと身体の中央、人間で例えたら臍の上辺りが左右のドアが開く様に煙立ちながらオープンする、その中には黒焦げたバナナの様な物体が湯気を立ち、置いてあった。
「キーボ君、その機能…」
「入間さんにつけてもらいました!オーブントースターです!」
「……………」
全員が言葉を失う、こんな機能必要なのだろうかと。
「えっと…キーボくん、バナナ焦げてるけど…」
「焼きバナナです。」
「えっ」
「バナナは焼くと甘味が増して美味しくなるらしいですよ!」
「…………」
「?どうかしましたか皆さん?」
「あの…キーボ君、ゴン太君が聞きたいのは焼きすぎなんじゃないかなって事だと思うよ…?」
「大丈夫ですッ!」
「えっ」
そう言うとキーボは黒焦げの焼きバナナを取り出し、それを皿に乗せ皮を剥くと、中身はドロっとしていたが見た感じ焦げているのは皮だけらしい。
「中身は平気なんだね…」
「へぇー、キー坊のくせしてこうゆう調節はできるんだ」
「これもゴン太君の為です!僕を甘く見ないでください!」
「キーボ君の事だから中身はマグマみたいになってるかと思って安心したよ」
「最原くん?」
そんなこんなで獄原は皮を剥いた部分にスプーンを差し込み、少しドロっとして暖かいバナナを食べる、口に入れた途端目を瞑りブルブルと震えながら食べる獄原だが体制がついたのかそれとも焼きバナナが意外にも食べられると思ったのかパクパクと口に入れていき、それをなんとか飲み込む。
「ゴン太君!?そんなに口に入れて大丈夫ですか!?」
「うぅん、…大…、んくッ、丈夫、だよっ…!」
焼きバナナを食べ終わらせ、コップの水を一気に飲み干す。
コレでバナナは残り一本になる。
残り最後の一本、コレを食べれば部屋から出れる。
すると獄原は他のメンバーにある提案をする
「…あのね、みんな。後ろを向いてほしいな」
「え?どうしてですか?」
「まさかゴン太…ムラムラしてバナナをお尻に入れて自慰するのか!?オレらの後ろで!?この変態ビッチ肉便器!」
「お尻に入れないよ!……自慰って?」
「そこは気にしなくていいよゴン太君…」
ヤジを入れられつつも獄原は説明する
「…ゴン太ね、行儀悪い事をするから見ないでほしいなって思って、非紳士的なのはわかってるよ、だから…せめてみんなには見られたくなくて…」
「ふーん、でもさーゴン太が非紳士なのは今さら、もッ…!?」
王馬の口に無理矢理生クリームがぶち込まれ、天海と真宮寺に組みつかれ、王馬はなんとか解こうかと手足をジタバタ動かす。
「ククク…紳士にこだわる君が非紳士的な行動をするなんて言われたら気になるケド…」
「ゴン太君が嫌なら後ろを向いてますんで、食べちゃってください」
「ま、獄原の非紳士な行動見るなんて、クールじゃねぇからな」
「あっっっっっっま!?ちょっと天海ちゃん!こんなん口に突っ込むとかオレを病気にさせ、ンンンッッッ!??!?」
生クリームを吐き出した王馬だったが次にキーボがマヨネーズを王馬の口に無理矢理入れる、しかし中身は本来のマヨネーズの色より赤味が掛かっており…
「お口直しにどうですか?デスソースマヨです。」
「キィィィィィィィ坊オォォォォォォォォ!!!!!!!」
「ゴン太!王馬が五月蝿え内に食っちまえ!」
「百田君、後ろ向いてあげて」
「悪りぃ!」
王馬が暴れ、見ようとするのを阻止しつつ、その場の全員が獄原に背を向ける。
意を決した獄原はバナナの皮を剥き、それをまず半分に切る、次に半分にしたバナナを口に入れると、それを噛まず潰さずに水で流し込み、丸呑みする。
お行儀悪い事をしている罪悪感からか、そのままバナナを飲み込んでいる苦しさからか、獄原は涙目になる。
残った半分も同じように水で無理に流し込み、丸呑みする。
獄原がバナナを飲み込むと、扉の上にあったカウンターは0になり、ガチャンと重い音が部屋に響き扉が勝手に開く。
「開いた…」
「開いたよゴン太君!」
「ごほッ…や、やった…!」
「お疲れ様っすゴン太君」
「やれやれだな…」
「ですが気を緩めない様にしましょう!外にも何かあるかもしれません!」
そう言いキーボと最原は顔だけを扉の外に覗かせて見ると、そこは見慣れた才囚学園の草花の生えた廊下だった、どうやらどこか空き教室を改造して閉じ込められていたらしい。
薄々勘づいてはいたがやはりモノクマの仕業だったかと逆に安堵する、もし変な人達に誘拐されてたら洒落にならなかっただろうし。
だからといって獄原にバナナ食べさせないと出られないと言うのはよくわからないが。
天海と真宮寺に解かれた王馬は獄原に突撃する。
「ゴン太アァァァァァァァ!!今すぐ胸から母乳だせえぇぇぇぇぇぇ!!!辛アアアァァァァァァァンンンンン!!!!!」
「え、ええっ!?わっー!?痛い!痛いよ王馬くん!服脱がさないで!」
「牛乳はまだ残っているから、ゴン太君はお乳出さなくてイイヨ」
「えっ、何でゴン太君が母乳出せる前提で話してんすかね…?」
「よしっ!モノクマの仕業だとしたら一発ぶん殴りに行くか!モノクマーズでも良い!」
「殴るのはともかく、僕も理由は聞きにいきたいな」
モノクマが監視しているであろう部屋に向かう一同、モノクマはその様子"も"うぷぷと笑って見ていた。