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    ぜっ…ツァーのネタバレ含む典水もどき
    キャラ崩壊注意。二番煎じ。

    「大典太光世、買い出しに付き合ってくれないだろうか」
    声をかけられて振り向けば、水心子がマフラーを首に巻いて黒いコートをきっちり着用できた姿で立っていた。
    「俺でいいのか。篭手切ではなく」
    「彼は今休んでいる。我々の中心となって動いてくれているのに起こすわけにはいかないだろう」
    この任務で唯一の脇差の姿を思い浮かべて、ああ、と納得する。彼ならきっと声をかければ嫌な顔をせず付き合ってくれるだろう、例え疲れ果てていたとしても。真面目な水心子もそれが理解できるから、無理をしてほしくないのだ。何より他の江派がそれを許すはずもない。
    となれば、水心子が大典太に付き添いを頼むのは確かに道理である。そう納得した大典太はゆるりと立ち上がった。
    「わかった。準備をしてこよう」
    「助かる。以前一人で歩いていたら絡まれてしまったからか、誰かと一緒に出掛けろと豊前に言われてしまっていて」
    「……は?」
    突然の事実に大典太は思わず固まってしまう。水心子はそれに気付いた様子はなく、唇を尖らせていた。
    「私の見た目は舐められやすいようだ。新々刀の祖としてあるまじき……、いや、もちろん一人で対処はしたんだが」
    ぶつぶつと呟くけれど、大典太はそれを止めるかのように水心子の両肩に手を勢いよく置いた。その衝撃で水心子の身体が大きく跳ねて、緑の目がまんまるに開かれる。
    「水心子」
    「な、なんだ」
    「必ず俺を呼べ。わかったな」
    「あ、ああ……?」
    勢いに気押されたのか理解できていない様子ではあったけれど、水心子はこくりと一つ頷いた。大典太はその姿に目を伏せて落とし込むと、普段は帽子で隠されているその頭に手を置いた。
    「準備をする。ここで待っていろ」
    「わ、分かった」
    水心子は相変わらず大典太の様子に気付いていないようだったが、深く追求することはなかった。
    彼が弱いと思ったことはないし刀を振るう姿は真っ直ぐで綺麗だ。だからこそ、面白くない。純粋な彼に稚拙な悪意が向けられてしまうことすら面白くないと感じてしまうのだ。
    大典太はそんな感情を察知されないように、深く深く、水心子に聞こえないように溜息をつくのだった。
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