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    omaenozirai2

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    続きを書く予定はやっぱりありません。誰か書いて。

    座学忘羨がループしてる話 雲深不知処の門を潜り、さあ明日から座学が始まるぞ、と意気込む江澄の背中を見て、魏無羨はぼんやりと思った。
     ──これ、見たことあるぞ。
     そう思った瞬間、脳裏を駆け巡ったのは多すぎる記憶。それはたった数ヶ月のことが何十回と繰り返されているものだった。普通の人間ならば「どういうことだ!」と混乱し、最悪精神がおかしくなってしまいそうだが、普通の人間とはどうしても言えない魏無羨は「なるほど」と頷いた。
     ──ずっと座学ばかりというのもつまらない。この繰り返しの日々から抜ける方法を探してみるか!
     魏無羨は邪崇か妖による幻術の類だと考えていた。幻には必ず綻びがある。そこを突けばあっという間に現実へ。雲夢江氏の大師兄であり腕に自信のある彼は、どこか楽観的に捉えていた。


     場所は門から少し離れて静室。明日から座学が始まるためか、空気が何だか騒がしい。窓を開けた藍忘機は、どこまでも広がる青い空を見上げて、ぼんやりと思った。
     ──私はこれを知っている気がする。
     そう思った瞬間、脳裏を駆け巡った多すぎる記憶。それはたった数ヶ月のことが何十回と繰り返されているものだった。やはり藍忘機も普通の人間とはどうしても言えず、案の定彼も「なるほど」と頷いた。
     ──同じ日々を繰り返すのは修練にならない。この繰り返しの日々から抜ける方法を探してみよう。
     藍忘機も邪崇か妖による幻術の類だと考えていた。藍氏双璧である彼は、今まで学んだことと読んだ本に書かれてあったことから、事態はそこまで深刻ではないと捉えていた。もちろん、深刻でなくともバカにしてはいけない、楽観的になってはいけないとも思っていた。




     これは、二人の少年が繰り返す日々から抜け出るまでの話である。




     魏無羨は藍忘機を見て、そして藍忘機は魏無羨を見て気づいた。目の前の相手は、繰り返しに気がついていると!
     魏無羨と藍忘機の出会いはいつも夜だった。天子笑を手に雲深不知処の門を飛び越える魏無羨を藍忘機が注意する。それが変わることはなかった。
     しかし、今はどうだろう。太陽は東の空から天辺へと移動する最中であり、明日からの座学に参加すべく多くの公子らが道を歩いている。どこをどう見ても夜ではなく、二人がいるのは雲深不知処の門をくぐり抜けた先、蘭室の前だった。藍忘機は藍啓仁へ幻術のことを伝えるために、この時間帯彼がいると思われるこの場所へ、魏無羨は探検と称して幻術の綻び探しで歩き回っていたらこの場所へ。偶然だがどこか必然的にも感じる出会いに、二人はとても驚いた。

    「魏嬰……」
    「藍湛……!」

     繰り返しに気がついているとお互いに察すると、二人は自分の考えを伝え合った。そして同じ考えであることを確かめると、二人が出会う前の予定通り、藍忘機は藍啓仁のもとへ、魏無羨は幻術の綻び探しへと戻った。ただし二人の心は出会う前とは全く違うものになっていた。
     ──戦友を得たようだ。
     それは心を強くさせた。普通の人間とは言えないほどに強く、どんなことも一人で出来てしまう二人だったが、それでもやはり人間だった。仲間、戦友。それは心を支える存在となった。

     

     藍忘機は蘭室に入ると、思った通りそこで明日からの座学の最後の準備をしていた藍啓仁に声をかけた。繰り返しのことを話すと、藍啓仁の方も動いてくれることとなった。そのことを魏無羨に報告しに行こうと






    何も浮かばなくて長い間放置してました。
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