(仮)さよなら、ギャルゲ展開☆じゃ、この3人のパーティーはひとまず解散ってぇことで。また何かあったら頼むわ。
マァム、なんて顔してんだよ。大丈夫だよ、おれはもう横っ面を引っ叩かれなくてもやっていけっから。ダイを探し出すまでは凹んだり落ち込んだりしねぇ。そういやおれからの告白なんだけど、もしまだ『返事しなきゃ!』とか思ってくれてんならもう気にしないでくれよ。返事を考えるのも大変だろ?あんときは未来がこうなるとは思ってなかったよなあ……。これから先もどうなるかわかんねえし。だからさ、ほんと気にしなくていいかんな。つって明日にダイが見つかったら大笑いだけど。……でもさ、明日こそダイが見つかって欲しいよ。
あ、そうだ、ヒュンケルもまた体の調子が悪そうだったから、ちょっと見に行ってやってくれよ。
メルルの感知とか探知、本当に助かったよ。「ここにはいない」ってわかるだけでも充分だ。次に進むことができるからさ。水晶の使い方と、探知のコツも教えてくれてありがとな。水晶のおかげで、ダイの剣が光り続けているか、ダイが生きているのかが何処にいても何時でも確認できる。あぁでも、おれがやる探知は魔法力を円状に飛ばす感じでメルルのやつとはちょっと違うみたいだから、またメルルの能力が必要そうならそんときゃ頼むな。
しっかしおれ、メルルの好意に甘えまくってるよなあ。マァムもさ、メルルに教えてあげてくんね?「ポップはテキトーなヤツだから、他の男にしておきなさい」って。
おれのこたぁ大丈夫だって。ちゃんと一人でも飯は食うし、寝るし、無理しねぇよ。今と変わんねぇようにするから。そこは手を抜かねぇって。だって倒れたらダイを探せねぇだろ。眠れねぇってなったら自分にラリホーでもかけりゃいいし、メルルに教えてもらった薬草茶もあるし。
おれは恵まれているよ。服もちゃんとしたのを着ているし、武器だって持ってる、金も姫さんが都合つけてくれる。困ったら誰かに頼ることもできる。
あいつ、今頃どこでどうしてんのかな、たった一人でさ。服もぼろぼろだったし武器も持ってねぇし、金とか道具も持ってなかっただろ。せめてあいつの言葉が通じるところにいてくれるといいよな。宝玉が光ってるから、あいつは生きているってのはわかるけど、生きているだけで何かで動けなくてずっと苦しんでいたら……あ、おれまたやっちまってるな。考えても仕方ねぇ。そんなこと考える時間があったらちゃんと探さねぇと。
とりあえず財布、じゃねぇや姫さんとこには定期的に連絡をいれてるし、先生や師匠んところの文献をあさりにも行くだろうから音信不通にはならねえよ。いや、今の財布って言ったのは冗談だって!なぁんか二人の空気が重苦しいからさ。でも姫さんも自分で「あたしはダイ君を探すための財布だからね」とか言い切ってるから。
どっちにしろ、言伝とかあるなら姫さんとこにいれてもらうのが確実かな。ダイの情報が入ったらどんな小さなことでもいいから姫さんに伝えてくれ。
次の予定かぁ……実は破邪の洞窟を考えてる。ダイの探索用に欲しい呪文があってさ。先生のことだから攻略地図を作ってるだろうしそれ貰って潜るつもり。
え、ついてきてくれるって?いやぁ、ありがてぇけど、今回は遠慮しとくわ。おれってよわっちぃから、マァムにおれとメルルを守ってもらいながら進むのってちょっと不安でさぁ。二人が潜ったところの更に下を目指すつもりだし。気持ちだけ受け取っとくな。今回は遠慮するけど、二人の力が必要なときはまたお願いするってえことで。二人が足手まといとかって話じゃねぇよ。おれが臆病だから確実なほうを選びたいって話さ。いやぁおれがもうちょっと強かったらなあ、カールの法衣を着た2人に挟まれて両手に花ができたのになぁ。残念だなぁ。うん、残念だ。
大丈夫、一人で潜りゃしねぇよ。ダイを探し出すまでおれが死ぬわけにゃいかねぇんだから。ちょっとやそっとじゃ死にそうにない頑丈なやつに声をかける。頑丈なオリハルコン製のやつとか、おっさんとか。おれの盾になってくれそうなやつらに。
だからおれのことは心配ねぇんだって。休む必要があるときゃ休むよ。ちゃんと頭が動いてねぇと何か見落としちまうかもしれねぇし、それでダイを探せねぇってなったら本末転倒だろ。そこんとこはわかってるよ。
なぁ、今ごろあいつちゃんと飯くってんのかな、ちゃんと眠れてんのかなぁ。
って、わりぃ、またやっちまった。聞かれてもわかんねぇよな。んじゃまぁ今までありがとな。頼みたいことがあったら連絡するから、そんときはよろしくな。