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    shuran_bond

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    ED後七夕の話。ルークの射撃のうでにゆめをみている。

    七夕モクマから七夕の逸話を聞かされたのは数日前。
    せっかくならとルークが笹を購入した頃と、ハスマリーにいるアーロンから7/7にエリントンを訪れると連絡が有ったのが同時期で。
    ではどうせならとアーロンは、ハスマリーの子供達の願い事をしたためた短冊を抱えて、予定通り7/7にルークの家にたどり着いた。
    習い事の上達を願うのが一番だが、子供の成長を願うのでも構わないというので重ねられた短冊は、大半が歪んだ文字で書かれている。それでも、字を習う贅沢が許されるようになったのは悪くねぇと、願い事があるなら自分で書けと脅したアーロンは、似合わぬ(といっても子供の話をするの時には見る頻度の高い)柔らかな笑みを浮かべた。
    そんなアーロンと、アラナの願い事は子供達の成長。
    話を振ってきたモクマからは、ミカグラ島の発展を(あの島が子供みたいな気持ちでいればセーフとの談)、チェズレイからはボスのピアノがじょうずになりますように♡(♡も原文まま)という短冊が届いている。そして。
    「……おまえ、まだ腕上げる気かよ」
    「なんだよ」
    ルークの書いた短冊の一枚を見つけたアーロンは顔を引きつらせる。もっと銃を上手に使えますように。恐らくピアノをチェズレイが書いたので悩んだ結果なのだろうが、アーロンや、恐らくチェズレイですら一目を置いている射撃の技術をこれ以上上げるつもりがあることに戦慄した。先日、目標を見ずに弾丸を当てていたのだが、これ以上どうするつもりなのか。跳弾を計算に撃つとかか。いやそれもう出来そうな気もするな?ルークの射撃は屋内で制圧戦も想定されており、かの一件で室内戦闘になった際も流れ弾の心配はなかった。
    真面目な奴は地味におっそろしいことを考えるな……と震えるアーロンに、ぽてりとルークが寄りかかる。気付けば飾り付けは終わっており、笹には大量の願いが飾られていた。
    「君の相棒であるためには、腕は常に磨いておかなきゃだろ?」
    「おまえが動けなくなったって、お前だけがオレの相棒だーーーーークソ、くさい台詞が移ったじゃねぇか」
    頭をワシワシと掻いて文句を言えば、はは、と笑うルーク。その身体を抱き寄せて、口付ける前にコールが鳴る。
    「ああくそ誰だ!」
    「あ、モクマさんだ」
    アーロンのタブレットにはアラナから。ルークのタブレットにはモクマからの連絡。笹の飾りが終わったら見せると約束していたのでそろそろ掛かってくる頃だと、覚悟をしておくべきだった。
    タブレットを通話に変えて、飾り付けを見せれば歓声。ほのかに灯った熱は、どうせこの連絡が終わったら発散する。別に一年に一度しか会えぬわけではないのだから。
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