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    HutonUmo

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    忘羨
    多分すれ違いとか喧嘩とかで蓮花塢に帰ってきた魏無羨と、話を聞いて上げている江澄(元々は忘機記憶喪失ネタのつもりだったけど跡形もなくなった)
    ふと思い付いたところだけ。フリー素材(?)
    多分形にならないので供養。

    #忘羨
    WangXian

    泣き止むことすら出来なくなっちゃうのが見たい 堰を切ったように、両目から涙が零れる。
     頬を伝い、口に入ってくるその水は塩辛く、苦く……なんだか余計に泣けてしまって。
    「う、わぁぁッ……ひぐ、う……っあぁぁ!!」
     まるで子どもみたいに声を上げて、しゃくり上げながら泣いてしまう自分はなんて格好悪いのだろう。
     目元を乱暴に拭う。けれど次から次に、一体どこから湧き出しているのか不思議なほど、涙はどんどん零れてきて……だんだん、上手く呼吸が出来なくなる。
     過呼吸……というほどではないが、いつ息を吸えば良いのか分からなくなって、何度も息を吸った。
    「おい、魏無羨!」
     江澄の慌てたような声。背中を擦る手は優しくて、いつもつり上げている眉だって今は情けなく垂れている。
     心配するなって、師兄様はこの通り大丈夫だ!
     そう言って笑ってやらないと。頭ではそう思っても、涙は全然止まらないし、呼吸だって落ち着いてくれない。
     滅多に泣かない……わけではない。
     過去の夢に魘されて飛び起きる夜は、いつだって頬には冷たい涙が伝っている。
     だがこんな風に、涙の止め方すらわからない夜なんてなかった。
     おい、藍湛。どうしてくれるんだ。
     お前がいなければ、俺は涙を止めることすら出来なくなってしまった。
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    小月 輝

    DONEガーデンバース忘羨のタグで花の日のお祭りに参加した時のお話
    花を編む起きた時に感じるのは満たされた幸福感だった。
    ぬるま湯に浸るような心地よい寝床で目を覚まして、一番に目に入るのが美しい夫の寝顔である事にも慣れてしまう程の時間が過ぎた。ゆっくりと藍忘機に体重をかけないように起き上がり、くわりと大きく欠伸をする。半蔀から差し込む光はまだぼやけていて、明朝というにも早い時間に魏無羨が毎日起きているだなんて、この世でただ一人を除いて誰も信じないだろう。藍家の家規で定められている卯の刻起床よりも早い、まだ草木も鳥も寝静まっている時間だ。もちろん時間に正確な魏無羨の美人な夫もまだ寝ている。
    毎晩あんなに激しく魏無羨を苛んでいるとは思えない静謐な寝顔に、思わず頬が緩むのをおっといけないと押さえて、だらしなく寝崩した衣を更に肌蹴る。魏無羨は美しい夫の顔を何刻でも見ていられたが、今はそれよりもすべき事があるのだ。腕や胸、内腿まで、体のあちこちに咲いている花を摘んでいく。紅梅、蝋梅、山茶花、寒椿に芍薬、色とりどりに咲き乱れる花々は魏無羨が花生みである証であると同時に、昨晩藍忘機にたっぷりと水やりをされた証でもある。栄養過多になると、魏無羨の体は花を咲かせる事で消費するのだ。だから、毎朝、一つずつ丁寧に摘んでいく。
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