☆怪異(カイイ)
現世のものではないものの総称。
怪物、妖怪、幽霊、伝説上の生き物など……そのジャンルは多岐に渡る。
元々程度は違えど、怪異は本来この世界と違う層の存在であり、現世と関わることにより大なり小なり歪みが生じていくため世間一般への情報開示は禁止されている。
しかし神話や伝承などで現世に根付いているものもたある。
秘密裏に怪異を処理したり、情報規制をしたりするために『理想機関』という組織が存在する。
☆理想機関(リソウキカン)
10年前の大崩落をきっかけに立ち上げられた組織。
怪異事件の解決、情報規制、怪異討伐……などを行っている組織。
怪異絡みの職業のため存在自体は公にされていないが、協力者は多く、色々と融通が利く。
危険手当が多く、給料は潤沢。
怪異を相手にするために現世の力のみでは足りないため、機関には歪みを受けた人間も多く所属する他、現世側に協力する/させられている怪異も存在する。
☆現世(ウツシヨ、ゲンセ)
世界は何枚もの層になっていて、その中の我々が存在する層のことを現世と呼ぶ。
数多の層の中でおおよそ真ん中あたりに位置しているため他の層の影響を受けやすいとされる。
☆層/レイヤー/幽世(ソウ/-/カクリヨ)
数多の次元の名称。呼び方は沢山あるが、指すものは同じ。
層が変わると同じ場所でも見える風景も変わってくる。近い層ほどあまり差がない。
一般に現世より上の層には神霊や妖精、精霊などの神秘な存在、下の層には魔物、妖怪、邪神など禍々しいものがいることが多いとされるが、その限りではない。
また、層が現世に近いほど歪みは少なくなり、遠いほど歪みが大きくなる傾向がある。
全てが同じ空間に存在しているため、現世では一つの建物がある場所に別の層では怪異の巣窟があったりする。
簡単な説明としてよく用いられるのがラジオで周波数を変えると別の番組が聴けるようなイメージだが、それよりそれぞれの層の境界がはっきりしているため本来であれば混じり合わないはずのもの。
枚数で表現される。(例:3枚離れた層の怪異)
目安として5枚ほどまでは現世と比較的近い理の層、10枚ほどになると現世の存在は非常に大きな歪みを受け、それ以上になると危険度が跳ね上がる。
大昔は現在ほど層の境目がハッキリとしておらず、さまざまな断りの生き物が共に存在していたが、時間が経つにつれてそれぞれの層に分かれて今の形になっていった。
☆怪異事件(カイイジケン)
怪異が絡んだ事件のこと。
基本的に一般公開することは歪みを生む原因になるので隠匿される。
現世の存在である人間には解決が難しいため、歪みを受けた人間や、そもそもが別の層の存在である怪異が所属する『理想機関』が怪異事件を解決するために奔走することになる。
☆穴/虚(アナ/ウロ)
層の境目が曖昧な場所
☆大穴
非常に大きな穴のことだが、主に10年前の大崩落で発生した穴のことを指す。
次元の境目が曖昧になっており、ここから怪異が現世に敵意を持って攻撃してきたり、迷い込んだりしてくる。
☆大崩落(ダイホウラク)
10年前に起きた事件のこと。
多次元に渡る層の境界に大きな穴が開き、世界中で怪異事件が多発した出来事。
大崩落の原因は10年経った現在も不明。また大穴は塞がっておらず、怪異が多く侵入してくる。
大穴がある土地は現在荒野になっており、理想機関が管理、一般人の立ち入りを禁止している。
すでに歪みを受けているなど耐性がある者以外立ち入るだけで非常に大きな歪みを受け、そのまま別の層に引き摺り込まれることも。
☆歪み/傷(ヒズ-/キズ)
次元の違う存在と現世の存在が関わることによって起こる矛盾のこと。
大なり小なり違う層同士のものが関わることにより影響が出る。
現世の存在のはずが超能力じみたものに目覚める、いくつかの層の風景が同時に視認できる、怪異との子を成すなど。
歪みは放置すると広がっていくが、自分の利点になることも多いため放置されることもしばしば。
ただ、あまりに大きな歪みを放置しておくと、別の層に呑み込まれ別の次元の存在と化すことも。
一つ歪みを受けると他の層の歪みに対してある程度の耐性を得る。