【冰九】嫉妬冰哥と×社畜沈九 冬。寒い。帰宅直後の九はひたすら疲れていた。今すぐ寝たいが、風呂にも入りたい。そこばかりは譲れん。だが、腹立たしいことに、この睡魔は強敵すぎる。ついでに視界に入ったムートンラグ。あいつのふわふわでフカフカな長毛があまりに魅力的だ。思わぬ援護射撃についに降参。
少しだけ休んでから風呂入って寝ることにした。絶対起きれる自信はある。特に根拠もないが。
暖房のきいたリビングで、愛用の電気毛布を引っかけて長毛ラグの上に寝転がれば、一瞬で意識が飛んでいった。
「ちょっともう、どこで寝てるんですか?!!」
深夜。リビングに残っていた九を見て、もしかして帰宅を待って(寝落ち)てくれたりしたのか?!なんて一瞬期待したが、床に転々と落とされていったスーツから、いやこれは行き倒れていったのだ、と正しく推理する哥。ほぼ正解。
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