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    ゆめの

    @x_yumeno_x

    浮唯中心で唯受を書いています。

    カップリングごとにタグを分けていますので、参考にしてください。

    少しでも楽しんでいただければ幸いです。
    よろしくお願いします🙇‍♀️⤵️

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    ゆめの

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    ##ユエアン
    ##アンミナ

    「育成をお願いします」

    そう言いながらアンジュが光の守護聖ユエの執務室を訪れたのは女王試験が始まって88日目の夕暮れのこと。

    「もうまもなくだな……」

    アンジュの言葉に頷きながらユエは先ほど王立研究院で見た数値を思い出す。
    エリューシオンの建物の数は現在79。
    光の館が若干多いものの、各守護聖の力によって建てられた建物がバランスよく揃っているのが印象的であった。それは彼女が何よりも女王試験に真摯に向き合っていた証拠なのだろう。そして、今夜か明日にでも目標の数値には到達することがうかがえる。
    開始当初は不安しかなかった女王試験。
    しかし、こうして終わりが近づくと寂しさを感じるのは気のせいではないのだろう。
    出会った当初は苛立ちすら覚えていたが、だんだん彼女に向ける感情は変化し、いつの間にか失いたくないとすら思うようになっていた。
    もっとも彼女にその気持ちは打ち明けられないままであったが。

    「ユエ、今までありがとう」

    最後に笑みを見せアンジュは執務室から去っていく。必要以上のことを話さないのがある意味彼女らしい気がする。
    その凛とした背筋からは翼が生えているのではと錯覚してしまう。

    …遠い存在になっちまうんだな、アンジュ。

    ふとそんなことを思ってしまう。
    約束していた日の曜日のデート。だけど、それはおそらく叶えられることはない。
    そしていつかは伝えようとしていた想い。それも口にすることなく自分の中で封じ込めておくしかないのだろう。
    だけど、首座の守護聖としてやるべきことはただひとつ。

    「立派な女王になれよ、アンジュ」

    窓から見える光は橙色から群青色へと変化していくのが見える。
    少し早いもののユエは星の間に向かうことにする。彼女を女王に導くためのサクリアを送るために。
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    ゆめの

    MEMO2023年11月25日-27日開催の『星明かりの交響曲 第2楽章』で発行予定の浮唯本「花の浮橋」の新刊サンプルです。

    一夜をともにした翌日、浮葉が「あなたと見たいものがあるのです」、そう唯に告げてきて連れてきたのは目黒川。
    そこで唯が目にしたのは……。

    ※軽微な加筆修正をする可能性があります。
    花の浮橋 サンプル①「朝か……」
    目を開けたときに見える景色がいつもと違うことに気がつく。
    隣にはすやすやと寝息を立てている浮葉の姿があった。
    「夢じゃなかったんだ……」
    浮葉と肌を重ねる夢を見たような気がしたが、夢ではなく現実だったらしい。
    隣にいる浮葉の存在も、唯の身体を襲う倦怠感も、そのことが幻ではないと伝えてきた。
    「そういえば……」
    昨夜、ここに来てからスマホに触れていない。事情を察するものがいるにせよ菩提樹寮に帰ってことで心配を掛けてしまっているかもしれない。
    唯はリビングに行き自分のカバンからスマホを取り出すことにした。
    浮葉を起こさないようにそっとベッドから出ると、自分がいつもと違う服装をしていることを思い出す。
    浮葉が貸してくれたパジャマだ。女性的な美しさを持つ彼であるが、サイズがブカブカなところにあらためて彼が男性であると思い知る。
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