タクトと琴音のとあるワンシーン(全年齢)「…?」
琴音は音楽室に訪れてみると、ピアノを弾いているタクトを発見した
ピアノは好きじゃない、と言っているわりには上手だ
透明感のある音で見惚れてしまった琴音がいる。
琴音はじいっとタクトのピアノを聴いていると…
「…なに?」
「あ…」
彼に気づかれた
「その…ピアノの音を聞いていまして…」
「ふーん?」
琴音はおとなしい、内気でおとなしいため、少し浮いた存在でもある
今どきのの女の子ははっきりと物言う子や活発な女の子のほうが多かったりする
タクトも琴音のような女の子と接するのに少し戸惑うこともあった
「邪魔でしたらごめんなさい…」
「別に邪魔だなんて思わないけどさ」
「え?」
琴音はきょとんとする
「…まぁ、ピアノは好きじゃないけど、真剣に聴いてもらえたのなら悪い気はしないよ」
「そ、そうですか」
琴音は少しほっとする
タクトも男子の中ではめずらしく、おとなしくて口数も多くない
琴音と少し同類かもしれない
「高月…だったよな?」
「高月琴音です」
「そうか…僕は」
「あ、はい。タクトくんですよね?」
「よく覚えていたね」
タクトはそう言うと琴音は照れ笑いをする
「ふふ…またピアノ聴きたいです」
「僕なんかでいいの?」
「あ、はい…素敵な音楽でしたので。また聴きたいのです」
「そうか…」
タクトはなんだか悪い気はしなかった
彼女とうまが合うのか、話しているのも嫌な気はしない
もう少し進んで仲良くなろうと思った、タクトであった。
おわり